見所はコードバンだけじゃない!
第225回目は、ガンゾのコードバンウォレットです。
春財布は縁起が良い。昔からそう言われていますが、ガンゾのコードバンウォレットを使い始めたら、いくら縁起が良くてもウォレットを新調したくなくなるはずです。
創業1917年という、国内屈指の老舗皮革メーカー アジオカが、1999年に自社ブランドとして立ち上げたのがガンゾ。その長い歴史の中で培った技術を余すことなく投入したのが、コードバンシリーズです。
同ブランドのコードバンは、米国ホーウィン社製と新喜皮革社がなめし、レーデオガワ社が染色・加工をした国産コードバンの2シリーズを展開していて、左が前者で右が後者となります。
左は、毛穴や毛細血管の跡が見られるほど革本来の魅力を楽しめるのが特徴。右は、手間のかかる水染めを施し、オイルグレージングで仕上げることで、コードバンならではの艶感をより強調しています。加えて見所なのは、コバの丁寧な磨き。職人の手作業によって磨きあげることで、面が均一になり、美しい仕上がりになります。
まさしく一生物と呼ぶに相応しいウォレット。こんなウォレットを手に入れたら、買い換えるなんてできませんよね。
左は、内装に至るまでホーウィン社製コードバンを採用。一方右は、牛革のヌメを合わせています。革の上質さと共に縫製の緻密さも見所で、ポケットの段差部分のステッチを跨がせることで強度を確保する渡り縫いを施すなど、堅牢に仕上げています。
使い込むうちに現れる独特な艶はコードバンに負けず劣らずな光沢を楽しめる、ブライドルレザーシリーズ。英国J&Eセジュイック社製の同革を採用したこちらのトートは、底部を切り目仕上げにすることで自立が可能。さらにすっきりとした見た目からビジネストートとしても通用します。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
【問い合わせ】
ガンゾ 本店
03-5774-6830