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【現代人の宿命!?】知らず知らず健康をむしばむ「眼精疲労」から解放されるためには

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寝ても目が痛むなら、それは眼精疲労です

 目の疲れやかすみ、乾燥などの症状は、現代では多くの人が抱える悩みですよね。これらの症状の原因は様々ですが、その1つに眼精疲労があります。

今回はそんな眼精疲労を大特集。その原因から、つらい症状の緩和ケアまでじっくりとご紹介します。この記事を読むのもつらいという方は、まずしっかり目を休めてくださいね‼

目次

◆眼精疲労チェックシート

◆そもそも眼精疲労とは
 ・意味
 ・主な症状

◆どうして眼精疲労が起きるの?
 ・「見える」メカニズム
 ・近くを見ると目が疲れる
 ・自律神経が関係していた

◆眼精疲労の原因
 ・目の病気
 ・身体の不調
 ・精神的ストレス
 ・視環境

◆眼精疲労にならないために
 ・まばたきをする
 ・パソコンの使い方
 ・眼鏡の確認
 ・目によい食材を摂る
 ・眼科の受診

◆目が疲れたら
 ・目のストレッチ
 ・ツボ押し
 ・目をあたためる

◆まとめ

◆眼精疲労チェックシート

まずは、こちらのチェックシートをやってみてください。いくつ当てはまるでしょうか。たくさん当てはまったというアナタは要注意‼ 眼精疲労がたまっている恐れがありますよ。

✓目の奥が痛んだり、熱をもっている気がする
✓目がかすむ
✓目が乾燥しやすい
✓目が充血している
✓原因のわからない涙が頻繁に出る
✓まぶたが痙攣する
✓頭痛がある
✓肩こりがひどい
✓吐き気がする
✓パソコンの画面を見ていると眠気を感じる

◆そもそも眼精疲労とは

「眼精疲労」という言葉は、今やあちこちで見かけるようになりました。でも、目の疲れがすべて「眼精疲労」だと思っている人はいませんか? 実はきちんとした定義があるんです。それでは見ていきましょう。

 

・ただの疲れ目とは違う!

電子機器を使うことが当たり前になっている現代、目が疲れるといったことは誰にでも起こります。ですがこれらはしばらく経つと治り、忘れてしまいますよね。これは単なる目の疲れ「眼疲労」と呼ばれています。

しかし、ときには休息や睡眠をとっても充分に回復せず、目だけでなく身体に不調が現れることも。「眼精疲労」とは、このような慢性的で広範囲に悪影響が及んでいる状態を指すのです。

 

・主な症状

眼精疲労の主な症状は、目の症状と身体の症状に分けられます。どれか一つというよりは、これらの中からいくつかが複合的に表れることがほとんどです。

①目の症状

目が重い、痛い、かすむ、目薬をさしても乾く、まぶしい、充血する、まぶたがピクピクする、まばたきが多くなるなどの症状が一般的です。中でも「まぶしい」というのは、いつもなら気にならないような明るさの部屋でもまぶしく感じてしまうという症状です。

②身体の症状

目の不調がやがて頭や首につながっていきます。そのため、頭痛、首や肩のこり、吐き気などの症状が表れます。とくに不眠は要注意。眼精疲労が不眠の原因になっているケースも多いのです。不眠は万病のモト。身体だけでなくイライラするなどといった心の症状になることもあります。

★肩こりの原因や解消方法はこちらをご覧ください!
 こんな肩こりの治し方が!? 肩こりの原因と対処法

◆どうして眼精疲労が起きるの?

ではなぜ眼精疲労は起きるのでしょうか。ポイントは、目のピント調節と自律神経でした。

 

・「見える」メカニズム

まずは、なぜ我々の目が「見える」のかというところからお話したいと思います。

眼球は、目に映ったものを脳に伝える役割をもった感覚器です。カメラに例えると、角膜と水晶体が〈レンズ〉、その間にある虹彩が光の量を調整する〈絞り〉、眼球の奥にある網膜は〈フィルム〉の役割をしています。

ピントを合わせる際は、水晶体を支える「毛様体筋」という筋肉が伸び縮みすることで、レンズである水晶体の厚さを変えています。

また、まばたきをするたびに少量ずつ涙が出ていますが、涙は目の表面を潤すだけでなく、角膜や結膜(目の表面の粘膜)に水分や栄養を補給する役割も果たしています。これらの機能が連動してはじめて「ものを見る」ことが可能になるのです。

 

・近くを見ると目が疲れる

先ほどご紹介した毛様体筋は、遠くを見ているときには緩んでいます。しかし見る対象が近くなればなるほど、毛様体筋が緊張していくのです。この緊張状態が持続すると目の筋肉が疲労し、眼精疲労を引き起こしてしまいます。

そのため、パソコンよりも近くで画面を凝視するスマートフォンのほうが目に多大なる負担を強いているということになります。

 

・自律神経が関係していた

ピントを調節する毛様体筋は自律神経によって支配されています。そのため目を使い過ぎて毛様体筋が疲れると、自律神経のバランスが崩れ、全身に症状が現れるのだと考えられています。

自律神経には活動時に優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があり、この二つがうまく切り替わることで身体がオンとオフになっていきます。

目の話に戻りましょう。遠くを見るときには交感神経が優位になります。交感神経は、活動しているときに優位になり、目や身体を緊張させるように働きます。

反対に、近くを見るときには目や身体をリラックスさせる副交感神経が優位になります。交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わることで、目のピントを正しく調節できるのです。

しかし現代社会に生きる我々は、自律神経のバランスが崩れやすくなっています。例えば仕事をするときには交感神経が優位でオンになることが正常ですが、パソコンを操作していると近くを集中的に見ることになるため、副交感神経が優位になってしまいます。このような自律神経のバランスが崩れた状態が長く続くことで、眼精疲労を引き起こすのです。

◆眼精疲労の原因

眼精疲労の原因は大きく、目の病気、体調不良、視環境の3つにあります。どれか一つだけが原因の場合もありますが、多くは複合的に影響しているようです。

 

・目の病気

眼精疲労を訴える人は、往々にして目の疾患を抱えている場合が多いです。見え方に問題があると、必要以上に目の周りに力が入ってしまい筋肉が強張ってしまいます。定期的な検眼できちんとチェックし、治療や対策をしましょう。

①近視・乱視・老眼など

近視や乱視そして老眼が進むと、眼球の内部ではなんとかピントを合わせようとして、レンズである水晶体の厚さを調節する毛様体の緊張が続きます。見えづらくなると目を凝らしたり、首を前に出す姿勢になりますよね。すると当然ですが、目が疲れたり首筋や肩が凝ってしまいます。

また、眼鏡やコンタクトレンズが合っていないために眼精疲労が起きることも多々あります。特に老眼は40代半ば頃から60歳ぐらいまでの間に急速に進みますが、この年齢は眼精疲労の患者さんの年齢層のピークとぴったり一致するそうです。「まだ老眼なんかじゃない」と意地をはらず、きちんとその時々にあった眼鏡やコンタクトを処方してもらいましょう。

②ドライアイ

ドライアイとは、読んで字のごとく、眼球の表面(角膜や結膜)が乾燥する病気です。

ちなみにパソコンを毎日使い続けるVDT症候群(visual display terminal)など、目を酷使する人やコンタクトレンズを使っている人がドライアイになりやすいのですが、なぜだかご存知ですか?

デジタル作業中の人体は、まばたきの回数が極端に減少します。その結果、涙が蒸発してしまうため、ドライアイになりやすくなるのです。ドライアイは眼科で治療用目薬をもらうだけでもだいぶ楽になりますので、ぜひ受診してみてくださいね。

③緑内障

緑内障とは、網膜の視神経に障害が起きて見える範囲が狭くなる病気です。放っておくと失明のおそれもあります。

緑内障の患者さんはもともと眼球の内圧が高い人が多いのですが、眼圧は眼の中の水分が適度に涙として排出されていなかったり、筋肉が強張っている場合に高くなります。まさに眼精疲労の条件と重なりますね。

④白内障やその手術の影響

白内障は水晶体が濁る病気です。視力の低下やまぶしさといった白内障の症状も眼精疲労の原因となりますが、手術後にまた少し見え方が変わることで、眼精疲労が引き起こされてしまうこともあります。

⑤斜視・斜位

実は、物を見るときには両眼が連動して動き、わずかに寄り目になることで視線の照準をあわせています。このときに両目の視線が一致せずに左右別々の方角を向いてしまうことを「斜視」といい、眼精疲労の原因になります。

ちなみによく斜視と混同されやすい「斜位」とは、物を見るときには視線が一致するものの、視線を合わす対象がない場合(例えば真っ暗な闇の中や目を閉じたときなど)に、左右の眼が別々の方角を向いている状態を指します。この場合は、物を見る際に普通よりも左右の視線を合わせる努力を強いられるため、筋肉が疲労しやすくなります。

⑥眼瞼下垂(がんけんかすい)

眼瞼下垂とは、まぶたが目にかぶさるようにして垂れ下がっている状態で、加齢によって進むことがあります。まぶたによって視野の上のほうが見えなくなるので、物を見るときに力を入れて目を見開いたり頭を後ろへ反らすなどしなければならず、筋肉が強張ってしまいます。

 

・身体の不調

先ほども述べたように、目のピントを操作する毛様体筋は自律神経によって動いています。そのため更年期障害や自律神経失調症といった自律神経の不調は大きな原因となるのです。また、意外かもしれませんが、風邪やインフルエンザなどの流行り病も原因となることがあるんですよ。

さらに、寝不足も目に良くありません。眠れないとき何をしていますか? スマホを見ているという人が多いのではないでしょうか。これでは目を休める時間が短くなるだけでなく、目に負担がかかる時間が長くなってしまいますよね。

 

・精神的ストレス

ストレスが強くなると、その影響が身体中に現れます。例えば、不安感が異常に強まったりイライラして落ち着かない、不眠といった精神面が傷ついていきます。

さらに高血圧や血行不良、胃潰瘍といった身体的な不調も現われますが、その一部として眼精疲労が起きることがあります。

 

・視環境

手足の筋肉などと同じく、目も使えば使うほど疲れます。みなさんも自覚がおありだとは思いますが、デジタル媒体の発達によって私たちの目は酷使されています。

さらに、パソコンなどを使うときの周囲の環境も目に大きな影響を与えます。この環境を視環境といい、眼精疲労の原因となっている場合が多々あります。

例えば、作業時の部屋の明るさを気にしたことはありますか? 暗い部屋でモニターを眺めるのは当然よくありませんが、明るすぎても目を疲れさせてしまいます。また、室内が乾燥していたり空調の風が目にあたると、ドライアイを招いてしまいます。

◆眼精疲労にならないために

では、目の筋肉の疲労を避けるためには、どのような対策をすればよいのでしょうか。

 

・意識的にまばたきをする

まばたきをすると眼のまわりの筋肉をストレッチできます。また、ドライアイ予防にもなるので意識的にまばたきをしましょう。

 

・パソコンの使い方

現代人はパソコン作業やスマホなど、電子機器とは切っても切れない生活を送っています。それならば、上手な付き合い方を覚えていくしかありませんよね。ここではパソコンを利用するときの姿勢や環境の整え方などをご紹介します。

①パソコンの使い方

パソコン:モニターは軽く見下ろす位置にセットします。見上げる状態だと首や肩が凝るだけでなく、ドライアイにもつながります。画面と目の距離はだいたい腕一本分よりも遠いのが理想です。

照明:暗すぎず明るすぎない環境を整えましょう。頭上の蛍光灯がチラチラしているなんて問題外です。また、窓の光や照明の明かりがモニターに映り込むと見づらくて疲れますので、ブライドなどで調節しましょう。

姿勢:首を突き出すような体勢は腰や首、そして目を悪くします。椅子に深く腰掛け、できるだけ背筋を伸ばして座るようにしましょう。

②こまめな休憩

仕事などで長時間のパソコン作業をしたり、集中して文字や画像を追う作業が続く場合は、1時間に10分程度の休憩をとって目を休めるのが大切です。職場など目を閉じて休むのが難しい場合は、コピーを取りに行ったり書類をシュレッダーにかけるなど、眼に負担を掛けない作業をすることがおすすめです。

 

・眼鏡の確認

近視、遠視、乱視、老眼……。目の状態は歳とともに変化するため、定期的なチェックが必要です。5年前の眼鏡をまだかけている、なんて御法度中の御法度です。

意外に思われますが、実はクリアに見えることが必ずしもよいとは限りません。眼鏡の度を強めてはっきり見えすぎた(矯正しすぎた)ために、かえって目が疲れることもあります。眼鏡を作るときには、一日のうちどのくらいの時間、眼鏡をかけるのか、どのような作業をするときに使うのかといったことを、眼科医にしっかり伝えてくださいね。

【チェックすべきポイント】

レンズの中心が瞳孔の位置とあっているか
両目の間隔には個人差があります。そのため、眼鏡を購入するときにはこのレンズ同士の幅をきちんと調整する必要があります。レンズが瞳孔と一致していないと、物が歪んで見えてしまいますよ。

顔にフィットしているか
耳や鼻に自然にフィットし、レンズと目の距離が12ミリになるのがよいフレームと言われます。ずり落ちたり耳が痛くなるようであれば、眼鏡屋さんと相談すべきでしょう。

レンズに傷がないか
レンズに傷があると見えづらくなってしまうため、目が疲れてしまいます。

 

・目によい食材を摂る

私たちの身体は食べたものでできています。もちろんこれらを食べたからといってすぐに症状が治るというわけではありませんが、目の筋肉の疲れを修復する効果などは期待できます。主にビタミンなどのファイトケミカルがよいとされています。

【目によい栄養素と食材】
①ビタミンA
ビタミンAは目の粘膜を保護し、網膜の状態を良く保つ働きがあります。そのため目の老化防止や視力低下予防に有効です。
レバーやホウレン草、ニンジンに多く含まれています。

②ビタミンB
ビタミンB群は目薬の成分にもよく使われている成分です。眼の疲れを良くすることで知られています。
肉類や玄米、胡麻などに多く含まれています。

③ビタミンC
お肌のケアにかかせないビタミンCは、目の老化防止にも役立ちます。
苺やキャベツ、ブロッコリーに多く含まれています。

④アントシアニン
目によい栄養素としてよく知られているのが、このアントシアニンです。眼の神経伝達を良くする効果や、光を感じる物質の再合成を促す働きがあります。
青紫色の成分で、黒豆やブルーベリーの皮の部分に特に多く含まれています。

⑤ルテイン
耳慣れない栄養素ですが、ルテインとは緑黄色野菜に多く含まれているカロテンの一種です。抗酸化作用があり、老化によって増える活性酸素を排除するという働きがあります。
ほうれん草やケールなど、緑が濃い野菜に含まれています。

⑥DHA
脳や膝関節に効きそうなイメージがあるDHAですが、実はドライアイや疲れ眼の改善にも効果があります。
アジやイワシなどの青魚や、マグロなどの赤身の魚に多く含まれる栄養素です。

★身体によい栄養素「ファイトケミカル」についてもっと知りたい方はコチラ
 【今日からトライ!!】ファイトケミカル、摂取できてる??

 

・眼科の受診

この記事でも様々な眼精疲労対策をご紹介していますが、ご自身でできることには限りがあります。症状が重かったり、長く続くようであればきちんと専門のお医者さんに診てもらいましょう。自分では気がつかなかったような原因を解明することができるかもしれませんよ。

◆目が疲れたら

対策をしていても目が疲れてしまうのは仕方のないことです。そんなときに使える目のリフレッシュ方法をご紹介します。

 

・目のストレッチ

目の体操をすることで筋肉を刺激し、疲れをほぐすことができます。ただし、やりすぎは禁物。心地よいと感じる程度にしておきましょう。

目だけで上下左右をゆっくり見るように眼球を動かしたり、目をぐるぐる回したりという簡単な動きでも効果があります。他にも、目をぎゅっと強く閉じたり、少し大袈裟にパチパチとまばたきをしたりという動きも、眼の疲れにおすすめです。

 

・ツボ押し

実は目の周りには、たくさんのツボがあります。なかでもかすみ目に効く「太陽」、目の奥が痛んだりかすんだりする時に効く「晴明」、目の疲労感や痛みに効く「攅竹(さんちく)」などのツボを左右同時に指の腹でゆっくりと押すと効果的です。

太陽:こめかみの下の少しくぼんだ部分
晴明:目頭(鼻の付け根の横)の少し凹んだところ
攅竹:眉頭の骨の少し凹んだところ

ツボを押す際は、少し痛気持ちいいくらいの力加減で行いましょう。

 

・目を温める

温めることで血行が良くなり、筋肉の緊張がほぐれ、リラックスできます。また、目の周りには交感神経から副交感神経に切り替わるスイッチがあるため、温めることで目だけでなく全身をリラックスさせることができますよ。

水に濡らしたタオルをしっかり絞って、電子レンジで約20~40秒加熱した蒸しタオルで目元を温める方法がおすすめです。 火傷にはご注意を。市販のホットアイマスクなら持ち運びにも便利ですよね。

◆まとめ

いかがでしたか? 現代を生きる私たちにとって、もっとも酷使しているといっても過言ではないのが、目。それを脅かす眼精疲労はぜひとも解決したい存在です。

①スマホを見ない時間を作る
②目の筋肉を意識的にほぐす
③定期的に眼科検診をうける

というポイントを日常的に意識してみてくださいね。

目も身体も心も、リラックスして健やかな毎日を過ごしましょう‼

Photo:Getty Images
Text:K.S



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