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干場の気絶ブログ「I love Fay🇮🇹!」

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美しい仕立てのネイビージャケットに、白や水色のシャツ、ネイビー無地のネクタイと、胸には白麻のポケットチーフ。足元はグレースラックスにブラウンスウェードのラバーソールシューズ。クラシックをベースにしつつも、少しスポーティな要素が入ったスタイルは、イタリア男たち、ミラネーゼの極めてベーシックなスタイルです。

そんなイタリア男たちから長年愛され続けているアウターブランドが「Fay(フェイ)」。

「Fay(フェイ)」は1980年代後半、イタリアのラグジュアリーブランドとして有名な「TOD'S(トッズ)」社の会長、ディエゴ・デッラ・ヴァッレさんがアメリカに出張した際、ボストンにあった消防士のユニフォームメーカーに興味を持ったことからスタートしました。そして現在は、アンドレア・デッラ・ヴァッレさんがトップを務めています。そう!名前を聞いてお気づきになった方もいらっしゃると思いますが……。TOD'Sの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさんの弟さんであり「Fay(フェイ)」はTOD'Sグループでもあります。

中でも一番代表的なのが、消防服の留め具(ガンチョ)を配したナイロンやコットン素材のファイヤーマンコート。弁護士や銀行員、建築家など、ミラネーゼたち(当時はパニナリ族と呼ばれていた)から絶大なる人気を誇っています。

そんな「Fay(フェイ)」社の方に以前インタビューしました。 「ミラネーゼたちは、エレガントに着こなす際はもちろんクラシックなスーツでビシッと決めるんですが……。その上には、ややスポーティコートやミリタリージャケットを羽織ることが多いんです。それは、彼らが移動する手段としてバイクを使用することが多く、風や雨を受けることもあるので、カシミアではなく機能性の高いナイロンのアウターを合わせるんです」とおっしゃっていました。

ちなみにパニナリ族とは、1980年代にイタリア、ミラノの真ん中にあるサンバビラ広場にお洒落をして集まってパニーノを食べていた若者たちを指す言葉。パニナリの語源はパニーノです。つまりイタリアのサンドイッチ。当時、サンバビラ広場にはマクドナルドがオープン。イタリアのミラノに住んでいた良いとこのお坊っちゃんたちは、1970年代にアメリカに英語を学びに留学をすることが多く、アメリカのライフスタイルの影響を受けて帰って来たのです。

マクドナルドのハンバーガーにはじまり、洋服ではリーバイスのジーンズやアビレックスのチノパン、ヘインズのTシャツ、ブルックスブラザーズのB.D.シャツ、レッド・ウィングやティンバーランドのブーツ。レ・コパンのニットやモンクレーのダウン、そして「FAY(フェイ)」のファイヤーマンジャケット……。クラシックなスーツにローデンクロスのコートなんかを着ていた当時の保守的なイタリア人たちには、タフで機能的なウェアやアメリカの文化がとても刺激的に映ったのです。今、イタリアのファッションを支える人の多くは1980年代に青春を過ごした人たち。それを考えると、イタリアファッションにアメカジが混ざったりする今の流行を捉えることが出来るのです。

前置きが長くなりましたが、そんな「Fay(フェイ)」の原点でもあるファイヤーマンジャケットが、現代的なフィットになって登場する!ということで、今年の1月にオーダーした一着がようやく手元に届きました。「Fay(フェイ)」を一番象徴するネイビー無地のコットンキャンバス素材のものです。

今はイタリアでしか買えませんがミラノのスピーガ通りに行ったら買ってみてはいかがでしょう。ベーシックなイタリアンスタイルに合わせると、途端にミラネーゼならではのこなれた空気をまとうことができますよ。

あれ? 何の話をしてたんでしたっけ?(笑)

hoshiba



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