思わず予算オーバーなメルセデス・ベンツ新型Bクラス
メルセデスの新世代プレミアムコンパクト第2弾となるBクラスが日本でも発表されました。導入モデルはAクラス同様のパワーユニットで、ガソリン&ディーゼルエンジンそれぞれ1機種のみ。先代並みにラインナップが出揃うのはどうやら2020年以降となりそうな予感です。
ガソリンエンジン車は「B 180」で、1.4リッター直列4気筒ターボを搭載し、最高出力100kW(136ps)、最大トルク200Nmを発生。トランスミッションは7速DCTを採用し、車両価格は384万円(消費税8%の価格)です。納車は7月から予定され、なんとか増税前の夏のボーナス商戦に間に合うスケジュール。
もう一方の2リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する「B 200 d」は、最高出力110kW(150ps)、最大トルク320Nmというパワースペック。こちらのトランスミッションは8速ATで、納車スケジュールは10月予定ということから車両価格は422万円(消費税10%の価格)の見込み。どうやら世の政治家大先生も財務官僚の“お地元”口撃で静観の様子。個人的にはいまこそ5%に減税すべきだと思いますけど。
さて、新型Bクラスですが、先代と比較して大きく異なるのはそのデザインテイストです。そして、ステーションワゴン以上、ミニバン以下な室内空間のMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)という位置付けは変わりませんが、先代と比較して新型は背丈が低くなりました。
新型Bクラスのボディサイズは、全長4419(4426)✕全幅1796✕全高1562(1541)mmでホイールベースが2729mmです。よって、集合住宅の立体式駐車場も難なくクリアできるサイズかと思います。ちなみに( )内は人気パッケージオプションのAMGライン装着時のデータ。
新世代メルセデスのデザイン言語から導かれた新型Bクラスは、第一印象からシャープであり、新たな顧客を開拓すると思われます。これから始まる夏のボーナス商戦では新旧相まみえることになるでしょうが、個人的には先代の丸みを帯びたデザインも好きです。
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最新の安全装備や話題のしゃべるインフォテイメントシステムMBUXを搭載する新型Bクラス。気を許してオプションを積み上げればあっというまに車両価格+50万なので、ちょっと購入シミュレーションしてみましょう。
ベース車両は真っ先に入手できるガソリンモデルの「B 180」。コレに安全装備全部乗せとなるレーダーセーフティパッケージ24万5000円+ナビゲーションパッケージ18万4000円を選んでオプション合計価格が42万9000円(消費税8%)。パノラミックサンルーフも欲しいとなれば、さらに16万3000円必要です。
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意外とコスパなAMGラインは、AMGのホイールにボディパーツ、専用サスペンション、インテリアの専用トリムまで含んで25万5000円。しかし、どうせならと、専用シートも欲しくなるのが人情です。AMGレザーエクスクルーシブパッケージ分として、さらに20万4000円をプラス。どうヤリクリしても物欲の勝利となり、AMG仕様の乗り出し価格は450万円がスタートラインでしょうか。
当コラムは基本的に“自動車は嗜好品”というスタンスなので、ご自身が納得できる仕様まで作り上げることを前提とします。日本のカーライフには “愛車”なんてステキな言葉がありますが、これは日本固有であり、グーグル先生に翻訳してもらっても「Favorite car」としかなりません。この英語をさらに日本語に翻訳しても「好きな車」という回答。
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ワタシなら、あえてAMGを考えずに、ラグジュアリーなレザーエクスクルーシブパッケージ25万5000円(AMGラインとの組み合わせ不可)を軸にプランニング。そして、10万円前後で装着できるAMGのホイールをオプションカタログから選びます。ボディカラーはハデ目にジュピターレッドかな~?
財布の紐を引き締める必要性を感じますが、ファーストカーになり得るポテンシャルを十二分に感じさせてくれるのもまた事実。悩みが尽きない新型Bクラスなのです。
Text:Seiichi Norishige
メルセデス・ベンツ日本
0120-190-610(メルセデス・コール)
■Mercedes-Benz B-Class (2019): The Kiss | Justify Nothing