派手なダッドスニーカー人気の今こそ、あえてシンプルな一足を!
第136回は、ケースイスのクラシック88です。
1980年代に大ブームとなったケースイス。お洒落に早熟だったFORZA世代にとって、高級スニーカーと言われたケースイスは特別な存在だったかと。5本ラインの入ったオールレザーのスニーカーに憧れたという人も多いでしょう。
ケースイスは、1966年にふたりのスイス人がアメリカで創業したシューズブランド。テニスプレーヤーでありスキープレーヤーでもあった彼らは、スキーシューズに着想を得たテニスシューズを製作。これが世界初となる天然皮革のテニスシューズ、ケースイス・クラシックです。
アイコニックな5本のラインは、ただのデザインではないんです。これは激しいテニスの動きで、アッパーのレザーが伸びるのを防止する役割を担っています。そしてスキーブーツからヒントを得て、一般的なシューホールではなくDカンを採用しているのもポイント。通常のシューホールよりもしっかりと靴紐を締めることができるんです。ほかにも、つま先には強度を高めたスリー・ピース・トゥ、高いグリップ力を備えたブリックアウトソールパターンを採用。さらに、クッション性の高いポロンインソールを採用することで快適な履き心地を実現しています。
クラシック88は当時のデザインと機能をほぼそのまま踏襲しながらも、より現代的にアップデートされたモデル。フォルムはやや丸みをおび、履き心地も改良されています。デザイン性と機能性を兼ね備え、おまけに歴史まで語れる、まさにツウな大人にぴったりなスニーカーなのです。
ナイキやアディダスも格好いいですが、人とのカブりが気になるという人はケースイスがおすすめです。スニーカー好きにはケースイスファンも多いですから、一目置かれることは間違いありません。さらに、1万円アンダーというコストパフォーマンスの高さも魅力のひとつ。若かりし頃に買えなかったアナタ、ここに紹介した3足をまとめて大人買いしてみてはいかがですか?
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Tomomi Nishihara
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