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LIFESTYLE こじラグ谷中の知ってるつもり?

【そこでしかできない技術を求めて】カンタータは加工にも徹底してこだわる!

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カンタータのこだわりは加工にまで及ぶ。その工程をじっくりと動画で追ってきました!

こじラグ谷中の知ってるつもり? 第3回は、意外と知られていない生地の加工の話をお届けします!

第1回第2回では大阪・泉大津市、泉州地区にある泉州羊毛工業株式会社にて羊から刈った毛を糸にするまでを勉強し、以前お邪魔した愛知の尾州では生地を織るまでを見てきましたが、じつは生地作りって 糸から布になって終わりではないんです。

カンタータの松島さん曰く、織っただけの生地は肉で例えるなら「まだ、生の状態」。ここから様々な手を加えることによって、服として使える生地に仕上がっていくんだそう。

その模様を学ぶために、今回は泉大津市にある藤井若宮整絨株式会社へ。

アテンドは第1、2回同様に、カンタータ松島さんと、山栄毛織の山田さん。心強いサポートを受けながら、同社の清原さんに加工のいろはを教えていただきます。

早速、出てきた業界用語「縮絨」

簡単に理解できない言葉については、スタジオであらためて、松島さんから丁寧に解説を受けます。

汚れや油のついた生機をキレイに洗った後、熱を入れて洗い、押し込むことで編み地が詰まる。そうすると生地が嵩高になり、ふっくらとする。この行為を「縮絨」と言います。いやぁ、勉強になります。

その後は、生地をかいてケバを起こして、余計なモノは刈る。起こしては刈るを繰り返すことで生地を起毛させ、滑らかで触り心地の良い生地に仕上げていきます。

さらに、押して蒸すことによって、柔らかく起毛感のあるツヤがある生地が やっと完成。こんなにたくさんの人の手間によって生み出されていたんですね。知らなかった、勉強になります。

そんな工場にて、カンタータが2019年秋冬のために作り出したのは、本パイルメルトン

二重織りのパイル織りで、ヘリンボーン柄の生地です。経糸には15.5マイクロンのスーパー160’sの紡毛、緯糸にはソフトでありながら適度なハリを持ったラム混の紡毛を採用。

経糸で全体的な風合いを良くし、緯糸でパイルの山をしっかりと残していくのですが……

幾度となく洗いと起毛を繰り返すこと 約1ヶ月、慎重にカットしていくことによってキレイなパイルの山を作り上げているんだそうです。めちゃくちゃ手間がかかっていますね。

まさに、日本の熟練の技! しかも、もうこの工場でしかできないスゴい技術です。このアツいこだわり伝わりますか?

服を買う際、まず値札を見て 高いと感じることがありますよね。まぁ、無闇に高くしている場合もありますが…。

しかし、日本でそこでしかできない、他では真似することができない技術が採用されている場合は、その技術も含めての値段ですから、高くはないんです!

ウールの回でも述べましたが、今後こういった技術を目にする機会は確実に減ってくるのではないでしょうか。今のような価格で手に入れることは困難になるでしょうし、その技術が世から消えてしまっている可能性だってあります。

後で後悔したくないので、もちろん買える範囲ではありますが、優れた技術が採用された製品を買うことは長い目で見て絶対に得だと思えませんか? 僕は思います。だから、買う!

今回も本当に知らないことをたくさん勉強できましたし、ますます服が好きになりました。

ありがとうございます!

さて、生地が完成したということは…? 大阪編は もう少しだけ続いて、最後はそう! 毎度お馴染みの展示会動画。そちらもぜひ、お楽しみに!

Video:Shingo Takeda
Edit:Ryutaro Yanaka



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