●子どもに与えても大丈夫??
前述の通り甘酒はアルコール度数が1%以下なので、法律上はノンアルコールということになります。つまり未成年者が飲んでも大丈夫。
ですが、酒粕を原材料とする甘酒は微量にアルコールが含まれていますので、不安な場合は避けた方が良いです。対する米麹の甘酒には、アルコールがほぼ含まれていません。
子どもや妊娠中の方は米麹の甘酒を選び、加熱するなどしてアルコールをさらにとばすと良いでしょう。
あくまでもこれは一般的な話で、体質には個人差があります。くれぐれも注意してくださいね。
●飲みすぎ注意
身体に嬉しい効能がたくさん含まれている甘酒ですが、飲み過ぎには要注意。過剰な摂取はデメリットがあります。ここではそんな甘酒の注意点についてご紹介します。
・糖質が高い
メーカーや作り方によって差はありますが、甘酒100mlに含まれる糖質は約18g。一般的なコーラ100mlに含まれる糖質が11g前後ですから、かなり高い数値だということが分かります。
飲みすぎるとダイエットに逆効果なだけでなく、高血糖となってしまいますので注意しましょう。
・アレルギー(アスペルギルスアレルギー)の悪化
甘酒の麹菌は、アスペルギルス属に分類されるカビ菌の一種です。このカビにアレルギーがある人は、甘酒によって症状が出てしまう恐れがあります。菌を吸い込んでしまう危険性があるため、手作りも避けましょう。
●甘酒の歴史
・歴史
みなさんは、甘酒がいつからあるか知っていますか?? 意外にもその起源は古く、なんと古墳時代に遡ります。
作り方が簡単ですぐに完成する甘酒は、古くは一夜酒(ひとよさけ)と呼ばれていました。
また体力回復に効果がある栄養ドリンクとして、江戸時代から夏の風物詩とされていました。初詣のあったかい甘酒や夏の冷やし甘酒など、今でも多くの日本人に親しまれています。
・「甘酒」は夏の季語
冬のイメージが強い甘酒ですが、実は夏の季語なんです!! 意外ですよね。
その理由は江戸時代にあります。庶民の食文化が花開いた江戸時代、甘くて美味しい甘酒を売り歩く「甘酒売り」たちが活躍しました。彼らは京都や大坂においては夏の夜だけ甘酒を販売していたので、甘酒が夏の風物詩となったわけです。
●まとめ
いかがでしたか? 身近な甘酒の効果がおわかりいただけたと思います。
古来より甘酒の栄養豊富さを見抜き、病人の治療などに生かしてきた先人たちの知恵はすごいですよね。我々もぜひ健康のために取り入れたいものです。
ですが何事も、「過ぎたるは及ばざるがごとし」。飲みすぎず適量を心がけましょう。
気候の変動が激しいですが、甘酒で毎日健康に過ごしましょう!!
Photo:Getty Images
Text:K.S