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FASHION こじラグ谷中の知ってるつもり?

【ウールの高騰にも動じない】カンタータの服作りは糸から始まる!

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カンタータのこだわり満載な服づくりの話から、ウールについての興味深い話まで

こじラグ谷中の知ってるつもり第1回では、大阪・泉大津市、泉州地区にある泉州羊毛工業株式会社にお邪魔して、羊から刈った毛を糸にするまでを勉強させて頂きました。

そこで、一本の糸を作るまでには多くの人の手と手間、時間が必要だということを知ることができたんですが、そんな泉州羊毛で、「カンタータはどんな糸を作ったのか」が今回のテーマ

再度、営業の栄さんに参加していただき、今回作った糸について解説していただきました。

まず、緯糸に使ったのは、19.5マイクロンのラム。エクストラファインメリノと呼ばれるウールで、これでも十分に素晴らしい毛糸なんですが…

経糸に使っているのが、なんと! 15.5マイクロン。

細さだけならカシミアと同等! スーパー表記でいう160という柔らかな極細の繊維です。なんとも贅沢過ぎます。

そんな糸を織り合わせて本パイルメルトンという生地を作ろうっていうんだから、どうかしてるぜっ!

有り生地を買って、振り屋と呼ばれる生産委託業者に作らせた服を売るだけのブランドが多い中、糸選びから徹底的にこだわり、その糸を日本でも有数の山栄毛織で丁寧に織っての生地作り。

そこにはたくさんの人の手が加わっていますし、莫大な手間が掛かっているわけだから高額になっても仕方がない。ただ高い服を作ってるわけではなく、この仕事に従事する方々が正当な評価を受け、誇りを失わずに仕事を続けられる環境づくりをしているという点にも共感できます。

いやぁ、今回も勉強になりました!

いや、まだまだ終われません。せっかく大阪くんだりまで足を伸ばし、泉州羊毛に伺ったんだから、聞きたいことは全部聞いて帰らないともったいない。

今井社長と、営業の栄さんに気になる質問をぶつけまくります。まずは「ウールの価格が上昇しまくっている」原因についてを聞いてみると…

ふむふむ。これまたすごく勉強になります。

その後もいろいろ質問を繰り返し、最も気になっていた疑問「ウールの細い、太いなど質は何によって決まるのか」を尋ねると、予想もしていなかった答えが……

知らなかったことをたくさん聞くことができましたし、あらためて最も衝撃だったのは、今後ウールがますます貴重になっていくであろうという事実。

安定しないウールを供給する農家は日に日に減っていく傾向にあるのに、中国やインドなど新たにウールの服を求める人口は増えていくばかり。となれば、需要と供給のバランスが崩れ、需要過多に。

自ずと価格は上昇の一途をたどり、カシミアと同等、下手したらそれ以上になる可能性だってあり得るとのこと。今まで当たり前のように着ていたウール製品が手の届かないアイテムになるのも遠い未来の話じゃありません!

となると、決して腐るものではないから、今のうちに自分が購入できる最高クラスのウール製品を手に入れておくという選択は間違っていないと思いませんか?

原材料は備蓄されているものの、せいぜい1〜2年で尽きてしまうことを考えると、来年再来年には目に見えてウール製品の価格上昇が起きるか、値段を上げてしまうと売れなくなるので素材やパーツ、生産背景の質を落として値段を保つか

なんだか、違う番組になってきましたね(笑)。

どうあれ、上質なウールのアイテムを今より手頃に手に入れるのは相当困難になるのではないでしょうか。僕は後悔したくないので、買える範囲の優れたウール製品を買うことを決意しました!

そして、本当に知らないことをたくさん知ることができ、今回も大いに勉強になりました。

ありがとうございました!

さて、選んだ糸が生地になって、それからは…? 大阪編まだまだ続きますので、お楽しみに!

Video:Shingo Takeda
Edit:Ryutaro Yanaka



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