サブスクリプションサービスがカーライフを変える!?
年度末商戦が盛り上がる一方で、買い替え時期がもう少し先という方もいらっしゃるかと思います。また、人気車ですと納期が間に合わないケースもしばしば。さらに、5月1日から新元号に変わることも気になる要素です。
さらに最近では所有か利用か? という問題があります。クルマは嗜好品であると同時に実用品という側面も。そこで今回、定額利用料でクルマに乗れるサブスクリプションサービスを踏まえ、選択肢の広がった新たなカーライフを考えてみたいと思います。
拡大画像表示
直近の例でいえば、新型レンジローバー・イヴォークが新たな乗り換えプランを提案中です。言わずと知れた人気モデルですが、導入がもっとも早いローンチモデルでさえ納車予定は初夏。通常モデルでも今から申し込んで年内納車が間に合うかどうかという雰囲気さえ漂い、こんな状況ではブツヨク熱も冷めてしまいそうです。
拡大画像表示
そこで登場したのが「NEW EVOQUE Wプラン」です。このファイナンスプランを簡単にいうと、新型車の納車まで時間がかかるので、その間は現行型のイヴォークに乗って新型の納車を待つというもの。なんと新旧世代をまたぎ、新車のイヴォークを所有することになります。
同社のロイヤルオーナーシップを活用したこのプラン、基本的にはいわゆる据え置き型の残価設定ローンなのですが、最大の特徴は最新モデルへの乗り換え後も新たな出費とならぬよう高い下取り金額を設定している点です。
これに似た例ではボルボが導入する「ブリッジSMAVO」がありますが、こちらは納車待ちの期間に乗る対象の新車がリースの扱い。導入後1年で1500名以上の利用があったそうで、現在人気のXC60とXC40の納車までの受け皿になっています。どちらも定額で乗れるサブスクリプションサービスの一種です。
拡大画像表示
カーシェアリングに代表される「クルマを所有せず利用料で乗る」という点では、メルセデス・ベンツが一部で試験運用を開始した「Mercedes me Flexperience」が注目です(日本未導入)。なんと、1年間に最大で12台の新車に乗り換えることが可能というサービスですから、冬はSUV、春はカブリオレで……なんていうカーライフをスマホでチョチョイと実現できちゃいます。
拡大画像表示
金額が気になるところですが、なんたって新車ですから他人が触れたステアリングに触れずに済みます。潔癖症じゃなくても気分いいですよね。カーシェアリングも先々は細分化されるでしょうが、お気に入りのブランドでとなればお安いもの知れません。
リースであれ、ローンであれ、ともに契約期間がありますから、保険やメンテナンス費用を含めた総支払額で検討する必要があります。経理上のことはそれぞれの立場で検討されればいいことですが、個人の場合はあくまで総出費額÷契約期間が月々のランニングコストとなりますのでしっかり計算しましょう。
拡大画像表示
クルマには様々な買い方がありますが、まずオートローンの場合、乗っているクルマをいつでも売れる自由度があります。その点、リースは契約期間を満了せねばなりません。しかし、手放したクルマの処分に悩まされることがなく、手続き上の負担もありません。どちらもそれぞれメリット・デメリットがあります。
悩みどころは残価設定型ローンの場合です。人気車なら残価設定率を高く設定でき、結果的に出費が抑えられます。また車種により残債精算するよりも、買取り店にクルマを売ったほうが高い金額となるケースも多々あります。ただし、人気車でも不人気色のボディカラーを選んだり、また、乗り換え時にブランド替えしない方針なら残価設定型ローンが有利かも知れません。
クルマはマイホームに次ぐ大きな買い物。というのは過去の話。今後はこの流れも大きく変わりそうな予感がします。サブスクリプションサービスの動向をにらみつつブツヨク成就といきたいものです。
Text:Seiichi Norishige
■REVOLVE LUXURY CAR SUBSCRIPTION