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もう緊張に負けない! 今からでも遅くない「あがり症」絶対克服術

2019.1.15 2019.1.15
2019.1.15

「恥の文化」は諸刃の剣?

面接やプレゼンや接待、はたまたデートなど、大事な局面になるといつもあがってしまうという方は少なくないと思います。緊張しないようにすればするほどドキドキして、負のループに陥ってしまう……あるあるですよね。

「もうどうしようもない」「自分はあがり症として生きていくんだ……」なんてお思いの皆さん、諦めないで! メカニズムをきちんと理解すれば、その体質を改善することができるかも!? 本記事で徹底解説致します。

そもそも「あがる」って?

緊張することを「あがる」といいますが、これは「頭に血が上った状態」が由来であると言われています。緊張とは、つまり興奮。気持ちの高まりがそのまま「あがる」という言葉に繋がったのですね。

また、「あがり症」は「対人恐怖症」という正式名称がつけられています。嫌がられるのではないか・笑われるのではないかなどの過剰な不安からくる神経症の一種です。

では、そんな「あがり症」についてどんどん探ってみましょう。

どんな時に「あがる」のか

皆さまは、自分がどんな時に「あがる」か自覚はおありですか? 多いのはやはり大勢の前でのスピーチでしょう。欧米では「一番恐ろしいのはパブリックスピーチ」と言われているほど、人はスピーチに恐れを抱いているのです。

スピーチの他には、このようなシチュエーションがあげられます。

・自己紹介
・プレゼンテーション
・見知らぬ人に話しかけられる
・目上の人、偉い人との会話
・人前で字や絵を書く(描く)
・飲み会などの社交的な場に出席する
・叱られる

こんなところでしょうか。例えば飲み会では「そこまで仲良くない人と隣になったら何を話せばいいんだろう」「宴会芸を強要されたらどうすれば……」といったように、人の集まる場では多くの人が不安を感じます。

こういったシチュエーションに覚えがある人にとっては、”緊張”は人生における切実な悩みとなっていることでしょう。

あがり症のメカニズム

なぜ人は緊張するのか? その答えは交感神経を刺激するノルアドレナリンにあります。ノルアドレナリンとはセロトニンやドーパミンと同じ神経伝達物質で、ストレスを感じたときや集中力が必要なときに分泌されます。不足するとやる気がなくなりうつ病になってしまう場合もありますが、過剰に分泌されると怒りっぽくなってしまいます。

そして、交感神経が刺激されると心拍数の上昇や筋肉の収縮などが起こります。これが緊張の原因というわけです。

あがり症の特徴

・声が震える

緊張したときに多くの人がまず体験するのは「声の震え」です。これは前項で説明したノルアドレナリンの効果で、心拍数や体温、血圧の上昇によって体中が震えてくるのが原因だそう。ちょっとでも抑えるためには、話す前にできるだけ声を出しておくことや意識して腹式呼吸をするのが効果的なようです。

・身体が震える

声の震えと同じくらい気になるのが、身体(主に手足)の震え。とあるアンケートで二人に一人が「声と手足の震えに悩んでいる」と回答しているように、とにかくこの震えを止めないことには始まらない!と意気込んでいる方は多いようですね。解決策としては、筋肉疲労をできるだけ抑えるために入浴やマッサージをするのが効果的です。

・胃痛

胃は非常にストレスに弱い、デリケートな器官です。というのも、胃を活発に動かすのは副交感神経で、ストレスを感じて交感神経が盛んに動くと副交感神経の働きを抑制してしまうからなんです。過度な緊張でいつも胃が痛くなってしまう方は、胃の働きを助けるために普段から暖かい飲み物を飲むなどして胃の血行に気を遣ってみましょう!

・顔が赤くなる

緊張している時に「耳まで真っ赤だよ(笑)」などと言われた経験はありませんか? そんなことを言われると意識してしまって更にドキドキしてしまいますよね。

顔が赤くなるのは、脳がその状況を「危機的状況」と判断し、自律神経が乱れているから。その危機から脱するために、毛細血管が拡張し、脳に急速に血液が送り込まれるのです。更に、過度に顔が赤くなるのを恐れる「赤面恐怖症」(後述)に発展することも考えられます。

・どもる

慌てて話したり大勢の前で話したりする時にどもってしまう、といった経験は多くの方にあることでしょう。

くりかえし(「わ、わ、わたしは」) 、ひきのばし(「わたしはー……」)、ブロック(「……わたしは」、随伴症状(話す時に瞬きをしたり、体の一部を叩いたり、手足を動かしたりする)、回避(意図的に相手を避けたり言葉を言い換えたりする)など、どもりだけでも数種類あります。

これに関しては、①すらすらしゃべっている自分を明確にイメージする ②深く呼吸をする といった方法で改善が見込めます。どもりで苦しんでいるあなたはぜひ今からトライしてみてください!

・汗が出る

汗腺の活性化も、もはやお馴染みの交感神経の刺激によるものです。精神的な要因でかく汗のことは「緊張汗」と呼び、暑い時にかく汗(温熱性発汗)とは成分から異なっています。暑い時にかく汗は99%水であるのに対し、緊張汗はタンパク質やミネラルなどを含みます。水以外の成分が多いということでそれなりににおいもありますから、この緊張汗に悩まされている人も多いことでしょう。

・目が泳ぐ

動揺している時や照れている時に、必要以上に目をキョロキョロさせてしまうという方、いらっしゃいますよね? 目が泳ぐのは「思考しながら会話しているから」と言われています。シミュレーションしてから会話をする、一度深呼吸してから会話をすることで目が泳ぐのを抑えることができるのではないでしょうか。また、必要以上に相手の目を見て会話するということに気を取られているのかもしれません。意外と人は相手のことを見ていないもの。そこまで気にすることなく、リラックスできる姿勢で会話に臨みましょう。

社会不安障害って?

あがり症がエスカレートすると、社会不安障害と言われることがあります。これは特定の状況下で過度に緊張してしまい、その状況を意図的に避けるようになるといった病気です。日常生活に支障をきたす場合も多いですが、病気だと気付かずに1人で悩み続ける場合もあり、なかなか世に知られていません。

以下、例を紹介していきます。

・赤面症

大勢の前、または異性の前などで顔が赤くなってしまうのを極端に恐れる症状です。特段「コミュ障」ではなく、むしろコミュニケーションが活発な人でもこの症状に悩まされる人はいます。赤面すること自体が問題なのではなく、赤面する前から「赤くなったらどうしよう」という羞恥心に支配されることが問題だと言われており、まずは「赤面は悪いことではない」と言い聞かせることが重要です。人間は赤面する唯一の動物であり、生理現象なのですから。

・視線恐怖症

視線恐怖症には自己視線恐怖症、他者視線恐怖症、正視恐怖症、脇見恐怖症の4種類あります。自己視線恐怖症は「自分の視線が相手に不快感を与えてしまうのではないか」という恐怖、他者視線恐怖症は「人に見られるのが怖い」という恐怖、正視恐怖症は人との距離が近い時に目を合わせたくないという恐怖、脇見恐怖症は視界に何かが入ると意図せずそこに目が行ってしまい、キョロキョロしてしまうという症状です。いずれかに当てはまる人も多いのではないでしょうか? 視線恐怖に関しては「人は自分のことなど気にしていない」こと、また「見られたとしてもそれは否定的な感情ではない」ことをしっかりと認識することが治療の近道となります。

・醜形恐怖症

身体の特定の部分を醜く感じたり、歪に見えたり、とにかく異常であると感じる症状です。「整っていないなぁ」というレベルから「おぞましく感じてしまう」というレベルまで、程度は人によって様々。特に皮膚(肌のきめやニキビの有無など)を対象とする人が多いと言われています。エスカレートすると美容製品の衝動買いや過剰な運動、はたまた一日のほとんどをその部位のことを考えるのに費やしてしまったりと生活に支障が出ることもあります。外科や皮膚科ではなく、精神科にかかってカウンセリングを受けることが効果的でしょう。

・吃音症

上の「どもる」の項で説明したように、「話し言葉が滑らかに出ない発話障害」のことです。発症は2~4歳と子どもの頃からの場合が多く、その半分は自然治癒、もしくは簡単な指導で治るのだそう。吃音を発症した人たちは、周りから笑われたりからかわれたりすることを恥じ、無言になることで吃音を隠すようになります。日本人の100人に1人は吃音症と言われるほど身近な症状なのです。

・多汗症

多汗症、もしくは「発汗恐怖症」と呼びます。「失敗してはいけない」というような不安・精神的な問題からくる発汗の場合が多いですが、起床後すぐなど特に緊張していない状態で発汗することもありますし、もしくは循環器や中枢神経系の病気、ホルモンバランスの乱れなど他の病気によって誘発されている場合もありますから、自分の発汗はどこから来ているのかをはっきりと自覚しておく必要があると言えます。

あがり症の原因

あがり症の主な原因を説明していきます。

・体験要因

「授業中、手を上げて答えたら不正解だった」「大勢とのカラオケでひどい点数をとってしまった」……他の人から見れば「なんだ、そんなこと」と思われることでも、自分の中にはずっと残り続けている苦い思い出って誰にでもありますよね。この”思い出”によってあがり症を発症してしまうのが「体験要因」。失敗を過剰に責め続けることで「今後は回避せねば」という本能が働き、極度の緊張状態に陥ってしまうのです。また、自分の失敗ではなく他人の失敗を見て働くこともあります。

・性格要因

「完璧主義」「神経質」「ネガティブ思考」などの性格を自認している人は、上記のような「これ!」といった失敗体験がなくてもあがり症である可能性が高いです。元々の性格により失敗するような体験そのものを避ける傾向にあるので、逆に成功体験もあまりないというわけです。逆に「ポジティブ思考」「大胆」な性格の人はあがり症にはなりにくいと言われていますから、そういった性格の身近な人を観察して近づけるよう意識していくと良いかもしれません。

・環境要因

両親が社会不安障害を持っていたりすると、その子どもも社会不安障害を患ってしまうことがあります。これは遺伝というよりも「両親の行動パターンを学習してしまう」と言った方が適切でしょう。両親の回避行動などを理解し、自分もそのように振る舞うのです。また、社会不安障害ではなくても単に「両親どちらも内向的、恥ずかしがり屋」というような性格でも、育てるうちに子どもも同じようになってくる場合があります。

・遺伝的要因

実は、脳の不安を感じ取る部分が先天的に敏感だという人がいます。これはセロトニンを調節するたんぱく質の遺伝子が他とは違うからだそうです。このたんぱく質にはS型とL型があり、S型が多いほど内向的に、L型が多いほど社交的になるという性質を持っています。日本人はS型を持っている割合が高いため、不安を感じたりあがりやすくなるという遺伝子を持っていると言えるでしょう。

日本人はあがり症が多い?

上の「遺伝的要因」で、日本人とあがり症の関係を示しました。やはり「恥の文化」と言われる日本ですから、あがり症に悩む人が多いと言われています。遺伝以外にも、、日本人にあがり症が多いと言われる理由はいくつかあるのです。

皆さん、幼い頃から「集団行動」を意識して生活してきましたよね? 「皆と一緒がいい」「そうでないと仲間外れになってしまう」という”緊張”が私達日本人をあがり症たらしめているのです。

また、多くの国民が無宗教であることも関係していると言います。何らかの宗教を信じていれば、生活していて気になるのは「神様の目」です。しかし、神様の目を気にしない私達は代わりに「他人の目」を気にします。

この2つの国民性が重なり、日本人はあがりやすい性格になったと考えられるでしょう。

あがり症の克服方法

・筋弛緩法

アメリカで1930年代に考案されたリラクゼーション法で、身体のパーツを意識的に緊張させてから力を緩めるというものです。具体的なやり方は【10秒間力を入れて、15~20秒間脱力する】これだけ! 背もたれに背中をつけずに浅く椅子に座る姿勢で、ベルトや時計など身体を締めつけるものを外し、静かなところで身体の感覚に集中しながらおこなうのが◎。腕、背中、肩などパーツごとにやると更に◎。

「身体に力が入っていること」を強制的に認識させることで、力を抜いたときの効果が高まります。漠然とした不安、無気力などの解消に加えて安眠の効果などもあるそうですよ。今すぐにでもトライしてみてください!

・呼吸法

緊張したときに「深呼吸して!」と言われることはよくありますよね。この「呼吸」ですが、あがり症に効くと注目されているのは腹式呼吸なんです。腹式呼吸を意識的に取り入れることで、脳に酸素をたっぷりと送り込むことができ、思考をクリアにできるのです。ポイントは「吸う」より「吐く」に意識を持っていくこと。肺の中のいらない空気を全部出す!くらいの気持ちで良さそうです! もしあがってしまってパニックになった場合でも、一度腹式呼吸で深呼吸をすればクールダウンの効果がありますから、頭の片隅に置いておいてくださいね。

・自分の声を録音してみる

あがり症には「客観的な視点」が効くと言います。つまり、自分の声はどの程度上ずっているのか? 本当に恥じるほどヤバいスピーチなのか? これを分析するのです。主観的に「どうしよう、声が震えてしまった」と思っても、実際に聞くとそうでもないこともあります。逆に本当に震えてしまっていた場合でも、改善点をピックアップすることで「成功した時のイメージ」を明確に持つことができます。自分の声なんて聞きたくない!という人も多いかと思いますが、そこは耐えて分析してみてください。

・ツボを押す

あがり症にオススメのツボは4つあります。

①労宮:手を握った時、中指の先端が手のひらに当たるところにあります。5秒程度じっくり押すのを繰り返すことで、穏やかな気持ちになれると言います。

②内関:手の関節の内側で、「手首を曲げたときにできるシワから指3本分」のとこにあります。イライラ、吐き気などに効果アリ。

③神門:手首の関節の小指側にあります。心臓と関わりの深いツボで、少し強めに30秒~1分ほど押してみると動悸・息切れなど緊張状態によく効きます。

④合谷:親指と人差し指のちょうど境目にあります。押すというより何度も「揉む」ことで、多汗症抑制をはじめとした様々な効果を得られます。万能ツボとして有名。

・薬を服用する

今まで述べてきた克服方法は「精神療法」と呼ばれるものですが、あがり症には薬物療法も存在します。SSRIや抗うつ剤や抗不安薬、βブロッカーといった薬を患者の性質に合わせて治療していきます。前向きになれる・必要以上にドキドキしなくなるといった効果が期待できますから、恐れずに精神科で薬を処方してもらうのも一手です。

まとめ

あがり症の人は、「私は、他の人とは段違いで、どうしようもないくらいあがり症なんだ」と思い込んでしまうことがよくあります。が、そんなことはありません。それに今やあがり症のアナウンサーやあがり症の芸人も大勢いるのですから、自分のあがり症と向き合ってちゃんと分析してあげることで、絶対に気にならないレベルまで落とし込むことができます。

「緊張」から逃げずに、前向きな行動を身につけていきましょう!

Text:K.S
Photo:Getty Images

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