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記憶力がいい人は何が違う? 年齢に関係なくアップさせる方法があった!

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①繰り返し思い出すことが最も効果的

ひとつの物事を記憶するとき、「覚えよう」と思っていませんか? 人はそもそもいろんなことを忘れてしまう生き物です。1時間前に覚えたことはその半分を忘れ、1日前の記憶になると7割以上が忘却の彼方だと言われているほど。なんでも一度で覚えられる人はそうそういません。記憶を定着させるには、何度も何度もそれを思い出し復習することが最重要なのです。「覚えよう」ではなく「思い出そう」としてみましょう。

復習するのに効果的なタイミングとして覚えておいてほしいのが、「1日後・1週間後・1ヶ月後」というサイクル。まず前日に覚えたものを次の日もう一度覚え、それから1週間空けてまた反復し、今度はその1ヶ月後に復習すると、効率よく覚えられるのです。

思い出し方にも重要なポイントがあります。インプットだけでなくアウトプットをすることで、より記憶の定着率がアップするのです。脳の記憶をつかさどっているのが「海馬」と呼ばれる場所です。脳の限られた容量の中にどの記憶を保存しておくか、その取捨選択の役割をこの海馬が担っています。つまり、海馬が重要だと認識した情報だけが脳には刻み込まれていくのです。

この海馬に「これはよく使う情報だ」と思わせるには、何度もその情報を受動的に見聞きするだけでは不十分。自ら情報を思い出して使おうとすることが必要になります。人に説明したり、文章に綴ったり、勉強などであれば参考書を黙読しているだけでなく実際に問題集で解いてみたりするとよいでしょう。

②五感を使うと覚えやすい

五感と関連している物事は強く印象に残りやすいため、目で見る以外にも口に出して耳で聞いて、また身振り手振りをつけて覚えると効果が上がります。たとえばプレゼンの資料を覚えるには、黙って読んでいるだけでなく実際にプレゼンするかのように音読し、スクリーンに映ったグラフを指し示す振りもしてみるのです。声に出すことで情報が上滑りせずにしっかりと頭に入り、目と耳の2箇所からインプットすることになるため、音読には絶大な効果があります。

もし可能なら、音楽やリズムに乗せて覚えるとより簡単に記憶することができます。たとえば、自分の電話番号を言うのに、ほとんどの人が「×××-××××-××××」と「-(の)」を入れたり、その部分でひと呼吸置いて区切ったりしますよね。歴史の年号の語呂合わせなどもそのひとつで、ただの数字の羅列もリズムに乗せると覚えやすいのです。

また、覚えたことを自分で図や表にまとめてみることで、アウトプットにもなる上に視覚的なインパクトも強く、脳に記憶するよう伝えることができます。「メモリーツリー」という記憶法を聞いたことがあるでしょうか。これは、ひとつのキーワードをノートの中心に書いて、そこから関連する事柄をツリーの形のようにつなげて書き広げていくことで、記憶しやすくなるというもの。このように五感に訴えかけることで、すんなり頭に入ってくるのです。

③書いて覚えるにもコツがある

メモやノートの内容を覚えるためには、ただつらつらと箇条書きのように書いているだけでは意味がありません。書き方を工夫するだけで、記憶の定着率が格段にアップします。

まず、内容すべてを同じ大きさや太さで書くのではなく、重要なポイントだけを選んでそこを目立つように書く方法。そうすることで視覚にインパクトを残すのに加えて、見返す際にもどんなトピックかすぐにわかります。

次に、重要で覚えておきたいものだけいつもと違う書き方をするという方法。いつも時間をかけずにサラサラと書いているものをゆっくり丁寧に書いたり、いつもの白いメモではなく罫線の入ったノートに書いたり、普段シャープペンで書いているならボールペンに変えてみたり、蛍光ペンでマーカーを引いていたものを色鉛筆で囲ったり……。あの手この手を使って書き方を変えることで、普段通りのルーティンとして脳がスルーしてしまうのを防ぐことができます。

また、付箋を活用するのも手軽にできて効率的。覚えたいことは付箋に書いて目につくところに貼っておくと、何度も見ることでいつの間にか覚えられ、必要がなくなったら簡単にはがすことができるので便利です。覚えるべき事柄だけピックアップして付箋に書きノートに貼るというのも、一目見るだけで覚える部分がわかって頭に入りやすくなります。

④時間帯や気温が関係アリ!?

記憶を効率よく定着させるには、覚える時間帯が大切になってきます。ズバリ、寝る1~2時間前からインプットしていくと最も効果的に記憶が定着します。というのも、記憶をつかさどる海馬は睡眠中に記憶を整理整頓し、覚えたての状態からしっかり使える状態にしてくれるのです。理想としては、覚えた直後に8時間前後の睡眠をとるとよいとされています。深夜まで残業であまり時間をとれない日も、寝る前の5分間さっと目を通すだけでも記憶に残りやすくなります。

逆に朝起きてすぐは、その日眠って記憶を定着させるまでにかなり時間が空いてしまい、それまでに覚えたことを忘れてしまうのであまりオススメできません。また、お酒で記憶をなくすのは、睡眠中に行うはずの記憶の整理をアルコールの作用で邪魔されてしまうから。お酒は記憶を忘れさせるのではなく、覚えさせないようにするということです。

また、脳は命を守るための本能で寒さと空腹に危機感を覚え、その状況では記憶力や集中力がアップします。極端に寒い場所では逆効果ですが、ポカポカと暖かい場所よりは少し涼しいくらいのほうが記憶しやすいでしょう。空腹も、食べるのを我慢するとむしろ集中できなくなってしまいますが、お腹いっぱいの状態よりもご飯を食べる前の時間帯のほうが記憶には効果的といえます。

忙しい現代人は、スキマ時間を活用するのも大切。10分間だけ電車に乗る時ボーっとしたりスマホをいじったりすることが多いという人は、その10分を有効に使うようにしてみてください。1週間単位で見れば10分×7日=70分、行きと帰りで2倍になれば140分、つまり2時間分も無駄遣いしてしまっていることになります。塵も積もれば山となる、を肝に銘じましょう。

⑤大切なのは自分の気持ち

ここまでいろいろな記憶力アップの方法を紹介してきましたが、記憶は脳が行うもの。ということは、その人の気持ちや心理状態が記憶に影響を与える重大な要素となります。肝心なのは、積極的に楽しんだり、自ら関心や興味を持ったりするということです。

物事を楽しんでいると脳が活性化し、リラックスできて集中力が上がります。趣味などの好きなことはいくらでもすぐに覚えられて、いつまで経っても思い出せるのがいい証拠です。覚えたい事柄を機械的に頭に叩き込むのではなく、自分の好きなことと関連付けるなど工夫してみてください。

信じられないかもしれませんが、人の脳は作り笑いをしても本当に楽しいときとほぼ同じ状態になります。外でやるにはなかなか勇気がいりますが、口角を上げて笑顔で覚えるほうがより覚えやすいので、家の中だけでも笑いながら物事に取り組みましょう。

また、何かのやる気が出ないときでもまずは始めてみることで、脳が「やる気があるんだ」と勘違いし、だんだん本当にやる気が出て集中できるようになることもあります。そして、もしサボってしまっても自分を責めないでください。「やらなければいけないこと」と義務のように感じることで、脳が拒否反応を示してしまいます。自分を褒めながら、前向きに考えて主体的に覚えることが大切です。

まとめ

記憶力は年齢や遺伝などの抗えない要素ではなく、自分のやり方や気持ちに左右されるということがおわかりいただけたと思います。いろいろな方法で記憶を定着させていくうちにどんどん脳が訓練されて、次第に苦労しなくても物事が頭に入ってくるようになります。

記憶力がいい人は、仕事では飲み込みが早くてタスクを効率的にこなせる人材として重宝されます。プライベートでは、大切なあの人の些細なひとことを覚えておいて、記念日にサプライズで希望を叶えてあげる、なんてこともできますよね。何事においても、デキる人は記憶力が肝心かなめなのです。

Photo:Getty Images
Text:N.M



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