男なら誰もが好きなミリタリー。時計だったらハミルトン一択でしょ
第88回目は、ハミルトンのカーキです。
良いブランドには、語るべき逸話や伝説がつきもの。その意味で、ハミルトンは間違いなく一流のブランドです。
創業は1892年のアメリカ。最初は鉄道時計として列車の安全な運行に貢献したことで名を馳せました。その後、パイロットウォッチやマリンクロノメーターなどを開発し、第二次世界大戦では軍用時計として計100万個以上を納入したと言われています。つまり、アメリカの近代史を陰で支えてきた腕時計。それがハミルトンなのです。
中でも、ブランドの顔と呼ぶべきはこのカーキ。第二次世界大戦の頃に兵士たちが腕に巻いていた“ハックウォッチ”の愛称で呼ばれていたモデルがそのルーツです。ハックとは、リューズを引くと秒針が止まる機能のことで、戦場で兵士たちが時刻合わせをするときには欠かせない機能でした。加えて堅牢で視認性が高く、コンパクト。ミリタリーウォッチの原点にして完成されたスタイルは、今もほとんど姿を変えず、定番として受け継がれています。
そんな本物のミリタリースピリットを色濃く反映したのが「カーキ フィールド メカ」。ジャケットの袖にもすっぽり収まる38mmのSSケースに、レザーがアクセントのNATOストラップ。それに、この時代に手巻きっていうのがいい。男なら、歴史の厚みを感じながら着ける、こんな1本を持っておくべきなんじゃないかと思うのです。
ハミルトンが築いてきた歴史の中で、定番と呼べるモデルは数多く生まれてきましたが、今期は、それらが当時の雰囲気そのままに蘇る、復刻ラッシュ。世界観に浸れる時計が欲しいなら、今が狙い目です。
Photo:Naoto Otsubo
Text:Ryo Ishii
【問い合わせ】
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン
03-6254-7371
http://www.hamiltonwatch.jp