薄手のナイロン素材なのにこの立体感はさすが!
このジャケットは、2年ほど前、表参道界隈をファッション・パトロール中にエンポリオ アルマーニの路面店で遭遇したもの。1階に気持ちのいいカフェが併設されたあそこです。名物の「イタリアン・ドルチェ」が美味しいんですよ。マスカルポーネを贅沢に使った「エンポリオ アルマーニカフェ ティラミス」やストロベリーのスープにフレッシュフルーツとパンナコッタを添えた「苺スープ バニラパンナコッタ」なんて本当サイコーです!
でも、店内がガラス張りなんで、ひとりでうっとりしながら楽しんでいるときに知り合いに見つかっちゃうと、ちょっと恥ずかしいんですよね……。

あれ、何の話をしていたんでしたっけ? あ、そうそう。ジャケットの話でしたね。これは薄手のナイロン素材でできているのですが、360度どの方向にも伸びるんですよ。マジで触った瞬間に驚愕しました。
だって、ナイロン素材をテーラードに落とし込むのは相当難しくて、世の中に数多存在するナイロンジャケットはペラッペラなものがほとんど。それが、このジャケットは体を入れるときれいな立体的なシルエットになるんです。やっぱりアルマーニさんって、天才なんでしょうね。

パッカブル仕様ではないにせよ、折りたたむとかなりコンパクトになるので、旅行の際はもちろん、僕はバックパックでちょっと出かけるときにこれをいつも携帯しています。ネイビージャケットは男のワードローブにおいて普遍的なものですし、僕もこれまでたくさん買ってきました。それでも、こういうのは今まで持っていなかったんですよね。
Tシャツの上に羽織っても絵になるし、シャツ感覚で気軽に着られるのも魅力のひとつ。フロントは2ボタン、袖ボタンがない仕様で、ラペルはややナローな感じのモダンな雰囲気も気に入っています。腰ポケットが両玉縁になっているのも、アルマーニらしいデザインです。

ナイロン素材ではありますが、マットな質感なのでスポーティなイメージは抑えめ。僕は、あえてネイビーパンツを合わせてコーディネイトしています。ハードルが高いと思われそうですが、色調や素材感が違うと、同じネイビーでも着こなしに奥行きが出るんですよ。
シリアスなビジネスの場には向きませんが、イメージとしてはビジネスとカジュアルの中間ぐらい。仕事であっても、気の置けない仲間たちとの打ち合わせや会議であれば、こんな格好で行っちゃいます。
ちなみにですが、先日、サルトリアリストのインスタグラムでも、このジャケットを着ている姿がスナップされているのが掲載されました。
世界の方々からは賛否両論でしたけどね……(笑)




Photo:Ikuo Kubota(owl)
Text:FORZA STYLE