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FASHION フォルツァーのメガネ探し

【日本人が掛けやすい!】福井・鯖江産メガネを約3,000本、25ブランド揃えるGLASS GALLERY 291

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その品質の高さから、世界的に評価を高める福井のメガネを探ります

連載4回目を迎えて、店取材にも慣れてきたフォルツァーの鳥居直樹さん。「前回はヨーロッパの個性的なメガネを掛けたので、今回は日本のメガネの実力を知りたいですね。日本製メガネといえば福井県なので、技術の詰まったメガネを掛けてみたい」と訪れたのは、日本製メガネの生産シェア9割を誇り、世界から高い評価を受ける福井・鯖江産のメガネをPR・販売するアンテナショップ『GLASS GALLERY 291』。竹村卓也副店長が鳥居さんを案内します。

オープンして10年。福井県産のメガネが豊富に揃います!

「日本製のメガネ、福井・鯖江、福井県のメガネショップと、連想ゲームのように検索してご来店されるお客さまが多いショップです」という竹村さん。『GLASS GALLERY 291』は、福井県眼鏡協会直営の眼鏡ギャラリー兼ショップで、今年でオープンして10年。福井県産のメガネを豊富に揃え、春夏と秋冬の年2回(6月と11月頃)、一般の人も発売前に予約ができる「新作受注会」を開催しているのもユニークなところ。

鳥居さんは店内を見渡して、「協会が運営しているとホームページで知って、博物館的な雰囲気を想像していたのでビックリです。青山という場所柄もあってオシャレでクリーンなお店ですね。メンズ、レディース、サングラスと大きく表示されているのも探しやすいと思います」とファーストインプレッションを。

来店する人は、“日本製のしっかり作られたメガネを掛けたい”という人が多く、「中には“海外でメガネを購入してきたが、サイズが大きく、鼻が合わない”という方もいます。海外ブランドのメガネを掛けて頬に当たったり、眉毛に触れたりするのはサイズが合っていない証拠です」と竹村さん。「お客さまからは、海外ブランドにはない装用感の良さやデザイン性の高さ、さらに日本製は壊れないという声を多くいただいています」と続けます。

『GLASS GALLERY 291』は福井・鯖江で製造されたメガネが約3000本、25ブランドをラインナップ。海外でも展開しているメーカーやブランドも多く、「掛けやすい、壊れない」メガネは世界的に評価を高めているという。

メガネ産地として復活できたのは「チタン加工技術」

竹村さんが掛けているのは眼鏡メーカー「ボストンクラブ」のメガネで、このフレームを選んだのは、「自分は丸顔なので、ブロー(眉)ラインを強調することで顔がすっきり見えるようにスクエアシェイプのフレームを選びました」と理由を語ります。

鳥居さんが、「どうして福井のメガネは世界的な評価を得ているのですか?」と尋ねると、「低価格な眼鏡と高価格な眼鏡に二極化しているマーケットの中で、福井・鯖江のメガネが選ばれる理由の第一は、品質評価の高さにあります。その代表が“チタンの加工技術”です。福井・鯖江のメーカーや職人は技術開発に熱心で、日本人の低い鼻に合うノーズパッド(鼻当て)や、サビに強い合金メッキなどを続々と開発。そして1981年に世界で初めてチタンフレームを作りました。軽量で金属アレルギーが起きにくいチタンの加工によって世界的な産地になりました」と説明します。

「海外ブランドのメガネが日本人の顔にフィットしないのは、欧米人は顔型が縦長で、鼻の高さが違うから。海外製でノーズパッドがないサングラスはたくさんあります。鯖江で作っているメガネは、日本人の標準的なヘッドサイズに合わせた横幅で、ノーズパッドにも工夫があるので、アジア圏の人にはとても掛けやすい仕様になっています」と竹村さん。

「なるほど、顔の彫りの深い欧米人に対して、日本人のような薄い顔の“平たい顔族”(=漫画『テルマエ・ロマエ』の主人公・古代ローマ人のルシウスが現代日本人を呼ぶ際に使った呼称)にはやはり日本製がいいんですね」と鳥居さん。「今回は、自分の顔にピタッとハマる、掛け心地の良さをセレクトの基準にします」と期待を高めます。

全体のバランスと顔に掛けた存在感がちょうどいい1本

竹村さんが鳥居さんのためにまず選んだのは、「ボストンクラブ」が展開するハウスブランド「JAPONISM(ジャポニズム)」の新作。「シンプルでありながら、機能性と実用性に優れ、さらに遊び心を加えるジャポニズムらしい1本です」と推奨します。

さっそく掛けてみた鳥居さんは「フロントの上部が黒で、下部がバーガンディーのグラデーションのバイカラーというのは初めて掛けました。下の色が薄く抜けているので、全体が重い印象にならないのがいいですね。こういうスクエアなシェイプのメガネはあまり掛けたことがないので新鮮です」

「フロントのデザインと対称的な重厚な印象が特徴的なチタン製テンプルは、プレス加工で厚みを0.85mmまで薄くしています。また、ネジを使わないジャポニズム独自の丁番構造“ラダーヒンジ”は2万回の開閉を行ってもテンプルがばたつかないというもので、テンプルの柔らかい当たりとともに、このブランドの特徴になっています」と竹村さん。

その説明を聞いて、「メガネのネジの緩みはとても気になるので、この丁番構造はうれしいですね。オリジナルのノーズパッドもソフトで、顔型とのフィット感がちょうど良い」と鳥居さん。


「ジャポニズム」フレーム4万2000円(税抜)(GLASS GALLERY 291)

スポーツカーをドライブしたい気持ちになるデザイン

2本目に薦めるのは、「三工光学」のブランド「dun(ドゥアン)」の“DUNカーボン”の新作フレーム。竹村さんは、「フロントにはプラスチックフレームを彷彿とさせるボリュームのあるチタン材を贅沢に使用。さらにテンプルにはコンポジットカーボン使用し、カーボンをカッティングして立体感を出しています」と説明。さらに、「従来のカーボンは平面的な作りしかできませんでしたが、カーボンをカッティングするという難しい技術に挑み、新しいフォルムを作り出しています」という。

鳥居さんは、「手に持つと驚くほど軽くて、丈夫さが伝わってきます。軽快で涼しげな印象で、ドライブ用に欲しいですね。スポーティー感もあって今の季節にもちょうどいい」とお気に入りの様子。


「ドゥアン」フレーム6万円(税抜)(GLASS GALLERY 291)

今売れているコンビネーションフレームからチョイス

「ご来店されるお客さまは、まず今掛けているメガネに似たフレームを手にとって試着されます」という竹村さんの話に、「それはよくわかります。服も気に入ると同じようなデザインを何枚も買ってしまいます」と笑う鳥居さん。

今の自分のメガネに似ていると掛けてみたのは、「サンリーブ」のブランド「CRAFSIS(クラフシス)」のコンビネーションフレーム。「パッと見たときに、これいいなと思いました」と言う鳥居さん。「フロントのサイドが少しスクエアになっていて、顔に馴染みやすい良いデザインだと思います。クラシカルな印象ですが、マットゴールドが落ち着いた雰囲気を醸し出して、新しい印象になりますね」と鏡の中をのぞき込みます。


「クラフシス」フレーム3万6000円(税抜)(GLASS GALLERY 291)

「いいメガネを掛けている」のが伝わる本数限定モデル

「では最後のお薦めの1本を」と竹村さんが取り出したのは、福井の人気ブランド「杉本圭」シリーズの100品番目となる記念モデル「KS-100」。メガネとしてのバランスを重視する「杉本圭」ならではの上品で押し出しの強いデザインが魅力的です。

「100品番目となる記念モデルは30本限定です。フロントのブロー(眉)部分はチタンの削り出しで、キューブ状のチタンから5軸切削機を用いて削り出したパーツを採用。これまで見たことのないエッジ感をアピールします」と説明。

鳥居さんは、「素材の作り込み感がすごいですね。アジア人の肌色に合うイエロー系のマットゴールドで、掛けてみると顔がキラキラします」と満足げ。


「杉本圭」フレーム12万5000円(税抜)(GLASS GALLERY 291)

これからの注目フレームは、「ボスリントン」タイプ

「メガネを楽しく掛けていただけるように、そして長く愛用していただけるものをお薦めします」という竹村さんに今のメガネトレンドを尋ねると、「一つは素材のコンビネーションが人気です。これまではクラシックなメガネがトレンドでしたが、その流行を踏まえつつ、プラスチック+チタンなどスッキリと軽く掛けやすいコンビネーションフレームはよく売れています」

さらに、「丸型のボストンタイプの人気が落ち着いてきて、ボストンとウエリントンタイプのいいとこ取りをした“ボスリントン”というニュータイプが出てきました」と竹村さん。


上がウエリントン、中がボストン、下がボスリントン

さて、今回の最終ジャッジは、最初に掛けたジャポニズムのウエリントン型。「フロントの下部が顔に馴染んで重く感じさせないのと、ネジを使用せず、緩まないのは大事」と鳥居さん。

最後に竹村さんから、「メガネのテンプル(つる)を畳むときは、手に持って左から畳むようにしてください。右利きの人は右から開くのと、丁番の角度も微妙に変えているので、左から畳んで、右から開くのをクセにしてください」と、メガネ豆知識を披露してくれました。

【問い合わせ】
GLASS GALLERY 291
東京都港区南青山3-18-5 モンテプラザ南青山1階
03-6459-2912
営業時間:11:00~20:00
年中無休・年末年始のみ店休日
https://gg291.com/

Photo:Shimpei Suzuki
Text:Makoto Kajii
Edit:Ryutaro Yanaka



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