どんなに機能素材が進化しても、リバースウィーブ®は永遠に
第42回は、チャンピオンのスウェットです。
スウェット1万4000円、パーカー1万6000円(税抜)/チャンピオン
スポーツMIXがトレンドの昨今、様々な機能素材がファッションシーンを賑わせていますが、そんな中にあっても不動の存在感を見せつけているのがチャンピオンのスウェットです。
創業は1919年。ニューヨークで誕生したチャンピオンは、創業当社ニットウェアの販売を主な生業としていましたが、屋外労働者用のウール下着が評判を呼び、米軍のトレーニングウェアに採用されます。それが、現在に続くスウェットシャツの原型とされています。1920年代には学生のスポーツウェアとしても人気を獲得。スウェットに学校名やナンバリングをデザインしたのも、実はチャンピオンが先駆けです。
そして1934年に、遂にリバースウィーブ®が誕生。これは、洗うと縮む当時の生地に対して、織りの向きを横向きにした生地をサイドに切り替えることで、縮みを抑制するというもの。1938年には特許を取得しています。つまり、今当たり前にあるスウェットのスタイルやデザインの多くを生み出してきたのが、チャンピオンってこと。この歴史は、どんなにスポーツアイテムが進化しようとも、永遠に変わらないのです。
本体は縦織りなのに対して、身頃サイドは横織りに。これによって、縦方向の縮みを抑制するのです。写真は、そのリバースウィーブ®を採用したアメリカ製モデルに付けられている通称赤タグで、1970年代に採用されていたタグを復刻したもの。こうしたタグのウンチクも、歴史あるブランドならではですね。
半袖スウェット各6900円(税抜)/チャンピオン
新たに登場した、リバースウィーブ®のハーフスリーブモデル。リバースウィーブ®はもちろん、Vガゼットといったおなじみのディテールを採用しながらも、春夏向けに10オンスの軽めなコットンスウェット生地で仕立てられています。
時代も国もスタイルも関係なくエバーグリーンとされている、チャンピオンのリバースウィーブ®。ヴィンテージ古着世代のフォルツァ読者なら、なおさらその思い入れも強いのではないでしょうか。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
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