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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
美人女将がいる小料理屋

番外編 美人の友達は美人だった!
その美貌に思わず牡蠣をワインで流し込む!!

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ガード下のエキゾチック美女

仕事で疲れたスマフォー(スマートな40代)の心を癒してくれるのは少しのお酒と美味しい料理、そして女将の優しい笑顔。この連載では口コミで話題になっている全国にある美人女将のいるお店をご紹介します。今回はその番外編。

神田駅東口を降りて、ガード下に趣のある飲食店が並ぶ、ふれあい通りを岩本町方面へ向かう。そこに今回のお店「ラメール ドゥ ラメール」がある。実は、このお店、連載5回めの西荻窪の美人女将、小林麗さんご紹介のオイスターバーだ。美人の友達は、きっと美人に違いない。

出迎えてくれたのは、目鼻立ちがはっきりした、エキゾチックな美女。オーナーの井上理美さんだ。「いい雰囲気のお店だな、と思って入ったのが、たまたま西荻の梵さんだったんですよ」。意気投合した二人は、お互いのお店に顔を出すようになったそうだ。類は友を呼ぶ。こういう美女の輪にはぜひ入れていただきたい。

彼女は、とっても付き合い上手だ。「銀座で牡蠣を食べていたら、その店の給仕さんが『牡蠣お好きですか? 私、牡蠣の養殖場のせがれなんです』と声かけていただいたので、勢いで伺っちゃいました」。現地へ赴くと、どこへ卸すかを考えるより、自分で店をつくった方が早いと考えた。「全部、ノリでやってきた人生なんです、私」と自嘲するけれど、なかなかできることではない。

ご両親は大手スーパー、デパート、宮内庁にも卸していた築地のマグロの卸業を営んでいた。築地の事情には明るかったが、理美さん自身、飲食業界は初めての経験。オープンした2014年当初は、毎日が手探りで、迷子のように過ごしていたそうだ。

「開店初日に『ビールが高い! 駅前なら180円で飲めるぞ!!』とお客様に言われまして...」と、酔っ払いに優しすぎる街に根を下ろした当初の辛い状況を思い出す。『Lamar de lamere』、フランス語で「母なる海」。笑い話として話す彼女からは、お客様への大きな愛情を感じる。

神田界隈の飲み屋相場と比べると単価は高い。それは「自分がおいしいと思うものを食べてほしい」という、理美さんの想いがあるから。おすすめは、やはり生牡蠣だ。

「とにかく牡蠣は召し上がってください」と、「シャトー・ピエライユ2014」グラス:1200円(税別)をサーブしていただいた。すこし尖った感じがあるが香りが華やかで素敵なボルドーワインだ。

生牡蠣は、九州の福岡、佐賀、小長井産の真牡蠣。レモンと、紅葉おろしとポン酢、同じ3種類を味を変えて出していただいた。産地や種類に関係なく1個870円(税別)。また多く頼むほど安くなるセット価格(2個:1650円、3個:2400円、4個:3000円、すべて税別)が嬉しい。トータルの注文数ではなく、1回のオーダーでの計算なので注意してほしい。

真牡蠣が10月ごろ北海道からスタートして、4月ぐらいまで九州産。岩牡蠣は逆に南から北上し5~9月、夏場、暑い時期に旬を迎える。産地を変えて1年中、牡蠣が楽しめる。それぞれ、味が違うので食べ比べが楽しい。「北海道の厚岸(あっけし)産、仙鳳趾(せんぽうし)産は、クリーミーでダイナミックな味。九州産は、そこにお出汁を合わせた繊細さがあるんです」

食べてみるとそのとおり。イメージにはなかったが、九州産の牡蠣は素晴らしい。なんでも漁獲量が少ないので、コストをかけて、イイものしか出荷しないらしい。まさに手塩に育てた箱入り娘。「この牡蠣、食べたら、多分、他のお店行けませんよ?」。そんないきなり、かわいい顔するのは反則です!

「牡蠣嫌いの方を好きにさせたことがあるんですよ」と出されたが「クラウディー・ベイ」ボトル8200円(税別)。ニュージーランドのソーヴィニオンブラン100パーセントワイン。すこしクセがあるが、これが生牡蠣にすごく合う。右は「ドメーヌ・ラ・グランジェット・ピブプール・ド・ピネ」グラス1000円、ボトル5300円(ともに税別)。地中海沿岸の潮風にあたった南フランスのミネラルを感じられるワイン。これも人気だ。

アルギニンたっぷりの白いのを流し込んだら、嫌が応にも"肉欲"が高まるのが男ってものです。お次は「ローストビーフの香味ソース」1480円(税別)。厚めに切られていて、しっかりと和牛の味を感じられる。玉ねぎと胡椒が効いているスパイシーな自家製ソースがまたおいしい。

理美さんのハートを射止め、おいしい思いをしてきた男たちはどんなひとだろう? 「顔はバラバラですね。最近、淡々とコツコツとひたむきに努力している人が好きです」。理由は自分が正反対だから。「私、ホントひたむきな努力とか、持続しないといけないことは、つまんなくて飽きちゃう。すぐ結果がほしい」。

じゃぁ、私のこと好きなの? 嫌いなの?っていうタイプなのか……。「いえ、向こうから告白されるんで、あんまりないです(笑)」。スペインとロシアの血が少し入った綺麗な瞳で、そんなこと言われたらもう敵いません。

じゃぁ口説くにはどうしたらいいんですか?「すごい飲ませればいいんじゃないですか? でも私、化け物って言われてますけど(笑)」。お店が休みのときは12時間くらい飲み続ける酒豪で、若いときは、シャンパン10本くらいあけていたそうだ。これじゃ財布も肝臓もオーバーヒートしそうです。

旅行系広告代理店に就職して社会人に。その後リフレクソロジーの資格を取得し美容業へ転身。28歳で起業し、まつ毛エクステとネイルサロンを経営。ベンツ560SELを乗り回す女社長となった。「キッカケは、なんでもよかったんです。とりあえず代表取締役っていう名刺が欲しかった。それだけ(笑)」。

メイクに時間をかけ、まつエクをして、毛皮を羽織って、10センチ以上のピンヒールで闊歩していた20代。こうじゃないとダメだと決めつけていた。そこから解放されて、力を抜いて生きられるようになった。「人生のハイヒールを脱いだ感じがします」。角がとれた自然体の美人。もう、「牡蠣にシャブリ」並みに最強です。

そんな理美さんに惹かれて、カウンターで一緒に飲もうとお客さんがやってくる。神田よりも、丸の内や大手町、神保町から歩いて訪れる人が多いようだ。客層は30代~60代で、メインどころは40代50代の男性。今日は接待に使うから二階のテーブル席でと、割とカジュアルに、用途ごとに使い分けているようだ。

「みなさん、入るのに勇気がいるっておっしゃるんですよ。洋風外観っていくらでもあるのに、なんで緊張するんだろう?」。女性が好みそうなしつらえの黒塗りの店構えに、こんな美人がいれば、安居酒屋で管を巻いた後に入りづらくなるのは無理もない。だが、恐るなかれ、スマフォー世代の紳士たちよ。一歩踏み出せば、看板のスペルが間違っていることに半年気がつかなかった、チャーミングな彼女が、きっと優しく迎えてくれるはずだ。


Photo:Shimpei Suzuki
Text:Yasushi Ogura(KAIHATU-SHA)

【Oyster&Seafood Lamar de lamere】
東京都千代田区神田東松下町49 JR高架下神田東松下町共同ビル
03-6206-8303
営業時間:
17:30~23:30 (L.O.23:00、揚げ物のみ22:30)
定休日:土曜、日曜、祝日
席数:25席(1Fカウンター5席、スタンディング 2Fテーブル5卓)
予約:可
https://www.facebook.com/lamardelamere
JR神田駅 徒歩2分







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