見た目も楽ちんはNG! 顔つきはきちんと
クラシックスタイルがトレンドを牽引する一方で、コンフォートスーツの需要も高まるばかり。ジャケパンスタイルの定着やクールビズの推進も後押しし、肩肘張らないビジネススタイルが求められるようになっています。
最近は、ビジネススニーカースタイルの提案も目立ちます。今のところ通勤用としての提案に留まっていますが、いよいよここまできたかといった印象です。しかし、そこまで振りきらなくとも大丈夫。ビジネスシューズにおいてもスーツ同様にコンフォート志向はいまや常識ですから、選択肢は豊富です。とはいえ、あくまで“ビジネスシューズ然”というのが大前提。いかにもコンフォートなシューズは、やっぱりビジネスにはNGですからね。
ビジネスに相応しい格を備えた楽ちんシューズ。ハードルが低いのか高いのかよくわからなくなった人もいるでしょうが、心配ありません。昨今は世界に名だたるブランドからも、コンフォート性をテーマにしたシューズが続々とリリースされています。そんな1足なら、営業や商談、プレゼンという緊張感の高いシーンに履いていっても、文字どおり足元を見られません。
ただし、各ブランドのアプローチは異なります。ハイテクソールを履かせたり、芯地を省いたり、または足型によってコンフォート性を追求したりと様々。シーンのシリアス度によって、履き分けたいところです。
楽ちんビジネスシューズにおける王道中の王道
Cole Haan コール ハーン
楽ちんビジネスシューズといえば、やはりここ。グランドOS.テクノロジーを駆使したシューズは、軽くクッション性に優れ、さらには反発性や屈曲性、安定性、通気性、耐久性にも優れるという、すなわち万能なシューズです。ご紹介する1足では、ウイングチップのアッパーが見た目にはトラッドな雰囲気に。そのアッパー自体も上質で柔らかいレザーで、履き心地はもはやスニーカーと思えるほど軽快です。
歴史ある名作だって、楽ちんに履きたい!
J.M.WESTONE ジェイエムウエストン
同ブランドにおけるキャップトゥといえば、1930年代から定番展開され続けている300が有名。やや丸みをもたせたラストは、幅広いスタイルのスーツに馴染むとともに、ストレスのない履き心地も提供してくれます。そんな1足に、クレープソールを履かせることで、さらにコンフォート性を向上。やや厚みを増したソールは、高いクッション性とともにオンオフ兼用も実現しました。
ドラシューに負けず劣らずな、追従アッパー
Tod's トッズ
ブローギングも相まって色気を醸し出すブルーのスエードは、きめ細かさが上質感を示してくれるカーフ製。柔らかく仕上げられた同スエードは、屈曲性を求めた薄作りのソールとともに、軽快な歩き心地を楽しませてくれます。そのソールには、レザーにここおなじみのペブルソールをモチーフにしたラバーをプラス。それにより、レザーソールの雰囲気を損なうことなく、高いグリップ力を確保しています。
もはやスリッパー感覚!? 色気と快適がまさかの同居
Santoni サントーニ
甲の低いシャープさを見せる一方で、スクエア気味のトゥが独特なシルエットを作るサントーニの1足。ここおなじみのソフトレザーの採用により、ロングノーズの色気顔とは裏腹な、コンフォート性の高い履き心地を提供してくれます。こんな1足なら、履きはじめで味わうアーチの窮屈さなど皆無かと。一見してコンフォート性を悟られないというのも、うれしい限りです。
計算されたラストなら、すぐに楽ちんになる!
calmanthology カルマンソロジー
足型に合ったシューズなら、たとえ一般的に最初の履きはじめは堅く感じるといわれるグッドイヤーウェルテッド製法の1足でも、快適に歩けるのです。国内のシューズブランドで研鑽を積んだ金子 真氏によって2018SSスタートしたばかりのブランド、カルマンソロジーは、歩行時の動作まで考慮した木型を製作。国内工場で細かなステッチングを駆使して縫い上げられた1足は、新品でも足馴染みの良さを感じるはずです。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Model : Naoki Torii(FORZAR)
Text:Masafumi Yasuoka
※価格はすべて税別です。
【問い合わせ】
コール ハーン ジャパン 0120-56-0979
ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686
ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
トッズ・ジャパン 0120-102-578
リエート 03-5413- 5333
カルマンソロジー http://calmanthology.com/