大絶賛のエロジャケと、さらに、“松”の上が……？
ラニフィチオローマのジャージ素材を使ったソフトなジャケット 4万9000円（税抜）中新井：最後、“松”はライトウェイトのジャケットです。テロッテロの質感の、テロジャケ。でもつくりは要所要所でキレイにできてるんです。着たときに体のラインに自然に沿うところとか。
干場：本当にテロッテロで気持ちいいですね、これ。オススメの肝はなんですか？
中新井：やっぱり、テロジャケなのにきっちりしているところでしょうか。なので、オンでもオフでも使えます。
干場：確かにきちっとしてるけど、着ている本人はめちゃ楽でしょうね。ウエイトも軽いですし。これはイタリア的にはどう着るのがおすすめですか？
中新井：テーラードの2つボタンなのでそんなにヒネりはないんですけど、例えば40、50歳くらいの方がノータイでシャツの上に着るのも格好いいかなと。
干場：これはTシャツじゃなくていいんですか？
中新井：Tシャツでもいいと思うんですけど、これの良さを引き出すには、やっぱりシャツの方がいいと思います。
干場：なるほど。その心は？
中新井：柄もありますし、ラペルの幅の広さやプロポーションを見ると、そんなにカジュアルな雰囲気はないんですよ。生地はジャージーなんですが糸の番手もかなり細くてクラシカルな雰囲気が出ているので、カジュアルの方に寄せすぎると浮いちゃうかも知れません。
干場：なるほど。どういう風に着ると一番格好いいですか？
中新井：そうですね、２タックの白パンですかね。イタリアっぽい感じで。インナーは大判のストライプシャツで。襟が柔らかめで、洗いざらしよりはきレイにアイロンをかけていただきつつ、柔らかさは見せるイメージです。
干場：なるほど！ リアルタイムのイタリアのトレンド感がわかってきた気がします。もっと見たいくらいですよ。
中新井：え〜……実は、ございます。
干場：あるんですね！（笑） これはまったく毛色が違いますね。ブルゾンですか？
デジタルプリントで表現したレトロな千鳥柄が特徴的なブルゾン 5万9000円（税抜）中新井：はい。ナイロンにデジタルプリントを施した千鳥柄のブルゾンです。
干場：ちなみに気になるお値段は？
中新井：これは５万９千円。先ほどのジャケットが４万９千円だったので、さらに上です。
干場：今回一番高いですね！ 松・竹・梅の上……“鶴”とかですかね？ 動物ですけど。（笑）
中新井：じゃあ、“鶴”をご紹介いたします（笑）。裏地がメッシュで機能的なんです。色は黒なんですけど、少し浅めで、チャコールっぽく見えるんですよね。
干場：これはどうやって着るのがいいですかね？
中新井：どうやって着ようかな……。イタリア人って、モトリーノが好きじゃないですか？ モーターバイクですね。通勤なり、街中を原付で走ってると思うので、バッグに忍ばせておいて雨がパラパラと降ってきたときとか、夕方肌寒くなったらこれをさっと羽織る。そういうイメージがわかりやすくていいかなと。
干場：大事ですよね、イメージも。今日、松・竹・梅に鶴も入ってるんですけど、これはすべて同じブランドなんですか？
中新井：同じブランドです。メタ インターメッツォ。
干場：そもそもどういったブランドなんですか？
中新井：メタ インターメッツォは、ミラノと東京のカルチャーの融合がコンセプトっていう、インターメッツォの中の新しいラインですね。ミラノ在住の実績あるイタリア人デザイナーを起用し、イタリアが誇るファブリックとパターンを使い、物作りに長ける日本で縫製することで、日本とイタリア、それぞれの繊細さとセンス、技術を絶妙に融合させたラインナップを展開しています。
干場：なるほど。日本人の気持ちも知ってるし、イタリアのトレンドも知ってると。まさに中新井さんのことじゃないですか。確かに今日ご紹介いただいたアイテムって、日本人にもイタリア人にも刺さりそうなものが多いですね。松・竹・梅に、鶴……何買おうかな、僕は。
中新井：個人的に、干場さんは開襟シャツがハマるかなと思います。それでクルーズに行っていただきたい。
干場：ああ、船旅にはもう、ぴったりですね。僕だったらどうやって着るかなって考えてたんですけど、とりあえず真っ黒に焼けますね（笑）。それで白Tに黒の短パン。
中新井：いいですね。似合いそう。
干場：ジャケットはテロテロの感じがものすごく優しいので、真っ黒に焼けて、パンプアップ。鍛えた体の上にテロンとした生地って、一番セクシーじゃないですか。テロジャケっていうか僕の中ではもうエロジャケですね。
中新井：アハハ！ エロジャケですか（笑）。
干場：せっかくなので、中新井さんの今日の着こなしについても伺っていいですか？
中新井：今日は久しぶりに干場編集長にお会いするっていうことで、あんまりカジュアルすぎてもあれだし、スーツでカタいのもなぁと思って、白シャツを選びました。
干場：なるほど、これはどこのシャツですか？
中新井：僕がデザインしてるベヴィラクアのものです。素材はオックスフォードで、生地から作ってるんです。厚みはあるけど、柔らかいんですよ。
干場：質感、いいですね。ちなみにTシャツは？？
中新井：これは、ブルーブルー。これも厚手のジャージーでも柔らかい。パンツはジャブス社のクラシックライン「GBS Trousers」。イタリアで僕が企画した、ワンタックのワイドですね。
干場：形がいいですね。最後にシューズは？
中新井：靴はデッドストックのプレーントゥです。アメリカもののヴィンテージなんですけど、アメリカにしてはちょっとタイト。こう見るとドレスっぽい形ですね。
干場：テーマを一言で表すと？ アメリカじゃないのよ、ってことですか？（笑）
中新井：そうですね、“日本とイタリアよ”ですかね（笑）。
干場：流石ですね！ いやぁ、今回も楽しかったです。ぜひ、またお会いしましょう。日本か、イタリアで。
中新井：こちらこそ。ありがとうございました！
中新井淳平元エラル55のショップスタッフであり、現在はイタリアの老舗トラウザーブランド「ジャブス」のクリエイティブディレクター。さらに「ジャブス」のクラシック部門「GBS trousers」も手がけるなど、イタリアにおける様々なブランドやプロジェクトに携わるファッション界のキーマン。
Photo:Mitsutoshi Watanabe
Text:Rui Konno
Edit:Ryutaro Yanaka
【提供元】
レナウン プレスポート
03-4521-8190
http://www.renown.com/brand/intermezzo/index.html
