男性ホルモンは健康とモテの味方です
寄る年波には勝てぬとはいうけれども、できることならいつまでも生き生きと若々しく男らしくいたい、と願うのは誰しも同じ。若い頃の健康、活力を維持するために重要なのが男性ホルモンである「テストステロン」。最近年をとったなあと感じているなら必読!
目次
テストステロン(男性ホルモン)とは
テストステロンの働き
①筋力アップ
②認知機能を司る
③社会性を高める
テストステロンが高いと?
①加齢に伴う病気のリスクが減る
②モテる
テストステロンが減少すると?
①ED(勃起障害)
②男性更年期障害
③動脈硬化
④認知症
⑤前立腺がん
⑥ハゲる?
テストステロン減少の原因
①ストレス
②加齢
③不規則な生活
テストステロンを増やすには
①食生活
②生活習慣
③習い事
テストステロン(男性ホルモン)とは
テストステロンとは男性に多く分泌されるホルモンのことで、その約95%が睾丸(精巣)で作られます。成人男性が1日に分泌するホルモンは約7mg前後と言われています。性欲を亢進するほか、二次性徴時における声変わり、ヒゲや体毛の成長や筋肉や骨格を形成する働きがあります。またテストステロンは少量ながら女性も卵巣や副腎から分泌され、陰毛の成長に作用します。
テストステロンの働き
①筋力アップ
タンパク質の合成を促し、骨や筋肉を維持・増強させる作用があります。また血管を広げ血流をスムーズにする働きもあるため、動脈硬化といった血管系の病気を予防してくれます。
②認知機能を司る
テストステロンには脳の中で記憶機能を司る海馬を活性化させる働きがあります。言語などの記憶力のほか、空間の認識能力などにも関係しています。
③社会性を高める
テストステロンには競争に勝って群れを支配したいという欲求を高めたり、仕事での成果を求めたりという精神的な働きがあります。経営者や政治家、芸術家やトレーダーなど、厳しい競争にさらされる職業の人はテストステロン値が高いという研究結果も。
テストステロンが高いと?
①加齢に伴う病気のリスクが減る
年をとってもテストステロン値が高い男性は心筋梗塞や脳梗塞と言った血管系の病気にかかりにくいという研究結果があります。また、テストステロン減少に伴う記憶力の低下を防ぎ、認知症になりにくくなります。
②モテる
冒険心やチャレンジ精神といった男性の内面的性質にも関係しているのがテストステロン。テストステロンの値が高い人は低い人から慕われやすいため、リーダーシップを発揮すると言われています。また男性を男性たらしめ女性を惹きつける性ホルモンでもあります。年齢に似合わず若々しい人や仕事がデキる、異性にモテる人は概してテストステロンが高い傾向があります。
【テストステロンが高いとモテる】朝立ちがないのはEDや病気のサイン?
テストステロンが減少すると?
テストステロンが減少すると、以下のような症例が現れます。
・意欲や集中力の低下
・対人関係が面倒になり、新しいことにチャレンジする気力が低下
・眠りが浅くなったり、体のあちこちに痛みを感じるようになる
・骨密度が低下し、骨折しやすくなる
・心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まる
・善玉コレステロールが減少し、メタボリックシンドロームになりやすくなる
・性欲が低下し、朝勃ちがなくなる
テストステロンの量が正常かどうか、自分で手軽に確認できるのが朝勃ちの有無。朝勃ちは性欲に関係なく機械的に起こるもので、過度なストレスや動脈硬化のリスクを測る健康の指標になります。年齢にもよりますが、もしも40代で1週間朝勃ちがないようなら危険信号。すぐに泌尿器科で診断を受けましょう。
①ED(勃起障害)
EDは老化の一種で、ペニスの血管が弱ってきた証拠。ペニスのほとんどは直径1~2mmの細い血管からできており、これは心臓付近の3~4mm、脳付近の5~7mmと比べるとかなり細く、体の中で最も細い動脈です。脳梗塞や脳卒中、狭心症や認知症といった病気に繋がるリスクがあるため、ただのEDと放っておかず、すぐに医者の検査を受けましょう。
②男性更年期障害(LOH症候群)
かつて「更年期障害」といえば閉経後の女性がなるものといった通念がありましたが、現在ではテストステロンの減少に伴う症状として認知されています。職場や家庭でストレスにさらされることの多い中高年男性がなりやすく、集中力の低下や無気力、不眠、発汗、頭痛、めまいといった症状が現れます。潜在患者はなんと約600万人ほどもいると言われています。
女性の更年期障害の場合は閉経の5年前後で発症するという目安があり、年をとるにつれ症状が緩和していきますが、男性の更年期障害の場合はいつ発症するという明確な目安はなく、年とともに自然治癒するものでもありません。男性の更年期は女性の更年期障害に比べてまだ知名度が低いため、なんとなく「年のせいかな?」と思っているうちに自分が更年期障害だと気づけないまま症状が重くなってしまうことも。感情の起伏が激しくなる、眠れなくなる、笑わなくなるといったことが続くようであれば、早めに医師に相談しましょう。
③動脈硬化
テストステロンは血管を拡張し、血液の流れをスムーズにする働きをします。これが減少することで、動脈硬化が引き起こされ、これに伴う心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などにつながる危険性があります。
④認知症
認知症は65歳以上の高齢者の約15%が発症していると言われており、物忘れのほか、判断能力や計算能力、想像力、理解力、思考力など、脳の高次機能に障害が現れる病気。テストステロンは脳の海馬を活性化させるため、これが減少すると記憶や認知機能が低下し、この認知症につながるおそれがあります。
⑤前立腺がん
テストステロンの減少がより重い病気にかかるリスクを上昇させてしまいます。その最たる例が、男性が発症するがんの中でももっとも多い前立腺がん。テストステロンの値が低い人は、非常に悪性度が高い前立腺がんにかかる率が高いとされています。
⑥ハゲる?
男性ホルモンが多い人はハゲやすいという風説を聞いたことがない人はいないのではないでしょうか。しばしば語られるテストステロンと頭髪の関係ですが、結論から先に言えば関係はありません。テストステロンが脱毛に関係あるなら、もっともハゲやすいのは思春期の男性になるはずですが、現実にはそんなことはありません。脱毛の原因は主に遺伝的な性質、乱れた食生活などで頭皮に皮脂がたまることによる育毛サイクルの衰え、過度なストレスや男性更年期障害などが挙げられ、男性ホルモンが多いこととハゲとの間には相関性はないとされています。