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BUSINESS 「お金の残酷な真実」

【銀行マンはウソをつく】素人が陥りがちな保険商品のワナとは?

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金融機関の言いなりになってはダメ!

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの工藤将太郎です。
ちょっとした手続きが必要で銀行の窓口に行ったら、「利回りが良くて預金より有利な保険商品があるのですが、いかがですか?」などと勧められたことはないでしょうか。あるいは、定期預金が満期になったタイミングなどに、同じような勧誘の電話がかかってきたことがあるかもしれません。

多くの人は銀行に堅実なイメージを持っているので、「銀行が勧める商品なら間違いなさそうだし、考えてみようかな」と思うかもしれませんね。でも、そんなあなたは要注意! なぜなら、金融機関がその商品を勧めるのは、あなたのためではなく、自分たちのためである可能性が高いからです。

銀行で販売する保険商品は、実は手数料がいくらなのか開示されていません。投資信託の販売手数料が3%程度なのに対し、一部の保険は10%を超えるという話もあります。

販売手数料が高いほど、銀行の儲けは多くなります。つまり、銀行が積極的に保険を勧めるのは、自分たちが収益を上げるためという見方もできるわけです。マイナス金利などの影響により、以前ほど銀行の経営もラクではありませんから、少しでも自分たちにとって有利な商品を売ろうと必死なのでしょう。

銀行に入る手数料が高ければ、その分だけ保険の加入者に還元されるお金は少なくなります。つまり銀行が勧める商品は、あなたにとって得にならないケースがあるということ。よって、相手の勧誘やアドバイスを疑いもせず、頭から信じ込むのは禁物です。

「だったら、やっぱり保険のことは保険会社の営業に相談したほうが安心だね」と考えるかもしれません。でも、そうとは言い切れないのが残念なところ。なぜなら保険の営業は、担当者によって能力にかなりの差があるからです。

私も保険会社に勤めていたのでよくわかるのですが、保険のセールスマンやセールスレディには、主に2つのタイプがいます。

1つは、「GNP営業タイプ」。GNPとは、「義理・人情・プレゼント」の頭文字です。あなたがこれまで出会った営業マンの中にも、「どうか私から買ってください」と義理人情に訴え、ちょっとしたプレゼントをこまめに渡して、保険への勧誘を勧めるタイプがいたのではないでしょうか。

なぜGNPに頼るかといえば、本人に保険を提案するだけの知識や経験が不足しているからです。加入する側としては、おまけ程度のプレゼントをもらうより、自分のライフプランやマネープランに合った商品を選んでもらうことのほうがはるかに重要なはず。にも関わらず、GNPで押し切ろうとする営業担当者が勧める保険商品は、とてもあなたにとってメリットがあるとは言えません。

もう1つが、「情熱系営業タイプ」です。これは外資系保険会社の男性セールスマンに多く、パリッとしたスーツを着て、「私が勧める商品ならお客様を守れます!」と情熱的に加入を勧めるのが特徴です。なお、このタイプはタワーマンションで開かれるパーティや経営者向けの勉強会、若手エグゼクティブが集まる飲み会などによく出没して顧客を探すので、遭遇したことがあるFORZA読者も多いかもしれません。

「仕事はできそうだし、GNPタイプより信頼できるんじゃない?」と思いがちですが、このタイプの中にも実は「お客様のため」が建て前の営業もいるので注意が必要です。能力主義が徹底している外資系保険会社では、入社3年目以降は完全歩合制になるところが多く、契約が取れずに他社へ転職していく人がたくさんいます。逆に、高い成績を上げた営業マンが他社へ引き抜かれていくこともしょっちゅうです。

ですから、保険を売る時は「私があなたを守ります」と言っておきながら、3年もしたらいなくなってしまう可能性があるということ。あとはハガキ1枚で「担当者変更のお知らせ」が告げられ、加入者が「保険の内容を見直したい」と考えても放ったらかしにされるケースが少なくありません。

GNPタイプと情熱系タイプのいずれにしろ、加入する本人が「この営業担当者は、加入者目線で商品を提案してくれるか」を見極めようとする意識がなければ、やはり自分に合わない商品を勧められたり、販売後のフォローをおろそかにされたりする可能性があることを知っておきましょう。

「え〜、保険会社の営業もそんな感じなの? だったら、最近増えている保険ショップがいいんじゃない。あそこなら、たくさんの保険会社の商品から、自分に合った商品を公平な目で選んでくれるんだろ?」

そうですよね……。何も知らない皆さんには、いわゆる来店型の保険ショップが「第三者の立場から、自分に合った商品をアドバイスしてくれる場所」に思えても仕方ありません。

でも実際は、こうした保険ショップも保険会社が商品販売を委託する代理店の一つであり、手数料収入を得ています。しかも複数の保険会社の商品を扱うため、保障内容はほとんど同じ商品でも「A社の保険のほうがB社の保険より手数料が高い」といったことが起こります。さらに、保険会社が特定商品の加入者を増やすため、代理店に支払う手数料を増やすキャンペーンを頻繁に行っています。

すると、どうなるでしょうか? もうおわかりですね。相談に来た人に合うかどうかではなく、「少しでも手数料が高い商品を売ったほうが得になる」と考えて、商品を勧めるケースが出てくるということです。実際、こうした保険ショップ(業界では乗合代理店と呼びます)が勧める商品は、手数料が高いものに偏っていることを金融庁なども指摘しています。

「何だよ、もう誰も信じられない……。だったら保険の比較サイトを使って、自分でどの商品がいいか調べるよ!」

そう思いたい気持ちはよくわかります。しかし水を差すようですが、保険の比較サイトにもそれぞれ運営会社があります。比較サイトでは各種商品のランキングが公開されていますが、あれも公平な調査に基づくように見えて、実は運営会社の株主になっている保険会社の商品が上位に来るようになっています。ですから、一般の人が比較サイトのランク付けを頼りに、自分に合った商品を正しく判断するのは難しいのが現実です。

というわけで、金融機関や代理店、比較サイトが勧めるままに金融商品を買うのがなぜダメなのか、わかって頂けたでしょうか。

「じゃあ、結局どうすればいいんだよ!?」という声が聞こえてきそうですが、私が言いたいのは「誰かが言うことを鵜呑みにし、それに従って行動してしまうこと」がいかに危険かということ。「相手はプロだから」と信じて言うがままになるのではなく、できる範囲でいいので自分で金融機関や金融商品のことを調べ、自分の視点から売り手を比較することが必要です。

自分のお金と人生を守るためにも、「誰から何を買うか」は慎重に検討して、賢くマネーライフを送ってください。

Text:Shotaro Kudo
Photo:Getty Images

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代表取締役 社長
工藤 将太郎(くどう・しょうたろう)

日本生命にて、外資系金融機関(証券・銀行・投資顧問)や、私立大学を中心とした学校法人の確定拠出型 企業年金や、弔慰金制度などの福利厚生制度の構築に従事。 積極的に行ってきた不動産投資や海外投資、そして必要最低限の生命保険活用を通して、“マネーパズル®”や “ハイブリッドプランニング®”など独自のノウハウを確立し、2011年に株式会社クレア・ライフ・ パートナーズを創業する (2012年法人設立)。 2016年からは、国内外の不動産、金融商品情報提供、法人節税対策、事業承継・相続税対策や所謂プライ ベートバンク口座開設サポート(アジア地域・欧州)、海外法人設立サポート事業を手掛ける。 事業オーナーだけでなく、顧問先の企業社員や顧客を対象として金融教育事業にも注力している。

 

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