妻のふるさとで、洋服を作る。世界的ラグジュアリーブランドの決断
人間主義と資本主義。それが相克しあうものではないことを、イタリア郊外のこの街は静かに教えてくれるようだ。
「人間主義的資本主義」をコンセプトに掲げる、世界的ラグジュアリーブランド、「ブルネロ クチネリ」。
その創業者、ブルネロ クチネリ氏は、フィレンツェから高速道路で2時間弱の距離にある、低い山々に囲まれたソロメオ村に本社機能を構えている。ソロメオ村は、ブルネロ氏の妻のふるさとだ。この事実は、このラグジュアリーブランドの価値を計る立脚点になる。

ツバメが空を裂いて飛ぶその下で、ブルネロ クチネリで働く職人たちはハサミを使い、針を用い、黙々と洋服を作り上げていく。その五感のすべてを使って。

多くのアパレル企業がブランドロゴの下に轢き潰してしまったものが、ここでは温かく息をしている。
干場編集長は、ソロメオ村で何をどう感じたのか。FORZAの映像制作スタッフが精魂を込めて作り上げた映像は、きっとあなたに何かを問うだろう。
Text:Yoshihide Kurihara
Movie:Kengo Yagawa
【SPECIAL THANKS】
ブルネロ クチネリ