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白いシャツは、純白のまま着るべし。エコノミック ラグジュアリーとは何か?

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賢くお金を使うことで、ライフスタイルが豊かになるエコラグのすすめ

『FORZA』の読者であれば「エコラグ」という言葉をご存じでしょう。「エコラグ」とは「エコノミック・ラグジュアリー」(Economic Luxury)の略。

『FORZA』の干場編集長が自身の理想である、経済的でありながらラグジュアリーなスタイルを表すために考え出した造語です。今回は、その「エコラグ」について、改めて詳しくお話をします。

さて、「エコラグ」とは、前述したとおりに、経済的でありながらラグジュアリーなスタイルのこと。ですが、本来、「経済的」「ラグジュアリー」は真逆。経済性など、まったく考えずに贅を尽くすのがラグジュアリーということですから。ですから、つまり「エコラグ」とはその真逆である経済性とラグジュアリーを両立させる、ということ。そこが大きなポイントなのです。

©gettyimages

では、それは具体的にどういうことか? 例えば、スーツスタイルでは、ドレスシャツはホワイト=白が正統ですよね。そしてその理由はというと、白がもっとも汚れやすい色であるから。そのため汚れやすい白シャツを白のままに保って着ているのは、つまり手間をかけている→洒落者であるという証になり、ラグジュアリーなスタイルになるのです。

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ちなみに、クレリックシャツが白シャツに準じる正統とされるのもそのため。クレリックシャツの正式は、カラー=襟とカフス=袖口が白にされた柄や色のシャツ。そして襟と袖口は、シャツのもっとも汚れやすい部分。それだから襟と袖口を白にしているのは、白シャツに準じるということ。襟も袖口も柄や色のシャツは、汚れを誤魔化しやすい、非正統のものなのです。

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さらに、もうひとつ。産業革命の時代、ロンドンは空や空気が石炭の煙で汚れてしまい、白シャツを洗濯して乾かすと黒ずんでしまった。そこで英国紳士たちは、白シャツはロンドンで仕立て、パリの洗濯屋に出す、というのがお約束であった。そしてそれは、もちろん手間もお金もかかること。まさに白シャツは、大人の男にとってのステータスとなる、もっともラグジュアリーなスタイルのひとつであるのです。

で、話が長くなってしまいましたが。というように、白シャツを真っ白に美しく着るのは、まさにラグジュアリーなスタイルなのです。しかし、白シャツは今も述べたように、汚れやすい。長く着るうちに黄ばんでもくる。そして、そうした汚れを落とすための洗濯が、生地を傷めてもしまう。要するに、白シャツは長く着続けるのが難しい。消耗品なのです。

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そこで。それだから白シャツは、高価なものではなく、ほどよい価格のものを選ぶ。なぜなら、消耗品である白シャツを高価なものにするのは、無駄であるから。もちろん、消耗品であっても高価な逸品を選ぶのが、真のラグジュアリーです。でも、たとえ高価な逸品でも、白シャツはさほど長持ちしない。ならば同じ価格で、ほどよい価格の白いシャツを数多く買ったほうがよい。経済的でありながらラグジュアリーなスタイルになるのです。

ということで、下着や、靴下、ハンカチなども然り。消耗品は高価なものではなく、ほどよい価格のものを選ぶ。それが「エコラグ」なのです。

そして、一方。スーツは素材や仕立ての良い高価なものは、安価なものより長持ちをする。靴も上質な革を使い丁寧に作られた名靴は、何度でも修理ができて、10年、20年と履き続けることができる。

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腕時計も、そう。それこそ、高級時計の最高峰といわれるパテック フィリップは「自社のものであれば必ず修理する」と公言し、実際にその通りにしている。かつての広告で「次の世代のために預かっているだけ。あなたは実際にはパテック フィリップを所有することはできないのです」と謳ってもいる。「父から子へ、世代から世代へ」という広告もある。つまりパテック フィリップは一生かかっても使い切れない大きな価値がある。ならば、数百万円、数千万円しても、安いぐらい。そう考えることもできる。

で、そう考えて、スーツや靴や腕時計などは、お金を惜しまず、高価なものを選ぶのが賢い。その方がむしろ、経済的でありながらラグジュアリーなスタイル、になる。それが「エコラグ」なのです。

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つまり「エコラグ」とは、大人の男の賢いお金の使い方。もっと言うならメリハリということ。そうして賢くお金を使うことで、旅行や趣味、勉強、スポーツ、アートなどにお金を使うことが出来、豊かなライフスタイルとなるのです。その提唱者である干場編集長の選んだ具体的なアイテムは連載 エコラグにて。ぜひ、ご覧下さい。

Photo:Getty Images



Text : Yutaka Fukuda



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