結局1年経っても箱の中で眠って貰ってるわけで…。
さて、61回目は「エルメス(HERMÈS)」のスニーカー「ネット(NET)」。40歳の誕生日を自らで祝うべく清水ダイブしたんですが、相変わらずというか…、まだ一度も履いてないママです(笑)。ターボ同様、世間に履いてるヒトが少なくなる頃に履いてやろうかと企んでいたんですが、人気があるようで、ずっと継続され、さまざまな色や素材を続けざまにリリース。2017年秋冬シーズンも何種類か新たなカラーが登場していました。
ただ、柔らかいゴート[ヤギ]と、ヴォー・バレニア[雄仔牛]を切り替えて、絶妙なカラーリングで仕上げたこのコを超えるものは出てきてはいません。履き心地はスニーカーなんですが、贅沢に使われたレザーはスニーカーとは思えないラグジュアリーさ。あっ、価格もでしたけどね(笑)。球数も少なかったのか、コレ履いてるヒトにはいまだ出逢ったことがありません。
となると、おろすタイミングがなかなか決められず、箱の中でノンビリと休んでもらっているんですが、気がつきゃ1年が過ぎて、つい先日41回目の誕生日を迎える始末…。箱の中で眠る「マイルス」の存在を忘れたことにして、また靴を探してるというんだから世話がない。
シュークローゼットの中には、まったく日の目を見ない靴だらけだっていうのに…、新しい靴を買うのはもう辞めようとココロに誓ったはずなのに……。街へ繰り出すと、どうも靴ばかりに目がいっちゃう。既製の服で欲しくなるモノに出逢う機会が少なくなったせいだと思うんですが、だからって靴を買っていい言い訳にはなりませんよね。
しかも、このまま欲しい靴ばかり買ってたら、既製靴で欲しいモノもなくなって、ビスポークなんて方向にも…。おぉ〜、コワっ。
Photo:Riki Kashiwabara
Text:Ryutaro Yanaka
『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎
さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。