モダンにしてタイムレス。次世代で語り継がれる、日本発のグローバルスタンダードの新基準とは?
去る2017年5月23日(火)、セイコーウオッチはライセンスブランドであるISSEY MIYAKE WATCH(イッセイ ミヤケ ウオッチ)の新作「GT(ジーティー)」の発売記念イベントを、銀座・和光本館で行いました。
デザインを手がけたのは、あの世界的に有名な工業デザイナー・奧山清行氏。そう、イタリアのデザイン会社ピニンファリーナ在籍中、日本人初の同社チーフデザイナーに就任し、「イタリア人以外ではじめてフェラーリをデザインした男」として知られる、デザイン界のスーパースターです。
最近では、2017年5月1日(月)から運行を開始したクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」のプロジェクトの全面プロデュース&ディレクションを行い、世間から大きな注目を集めました。
2006年の独立後、カーデザイン以外にも多岐にわたる分野で活躍する奥山氏は、「腕時計のデザインは、僕にとって特別なもの」だと語ります。イッセイ ミヤケ ウオッチを世界でプレゼンするために、氏が導き出した答え。それは、コモディティー(生活必需品)では終わらない、日本製による本物の価値が宿るモノづくり、“ジャパン・プレステージ”を世界に向け発信するという試みでした。
完成したプロダクトを見れば分かるように、「GT」のスタイリングは、時計製造の歴史に敬意を表したクラシカルな顔立ちのクロノグラフに見える一方、随所でユニークな工夫を凝らしています。
腕時計に特別な素材感を与えているのは、職人の手作業によるザラツ研磨による仕上げです。プロダクトの製造全般において、磨きの重要性を熟知する奥山氏にとって、日本発のこの素晴らしい技術を採用することは、必然の選択だったと言えます。
さらに特筆すべき点は、カーデザインから着想を得た人体工学的なアプローチ。12時位置から6時位置に向けて配した長さの異なるバーインデックス、上下で長さと角度が非対称となるラグは、画期的なディテールであるのと同時に、視認性や装着感を高めるための役割を果たしています。
「これまでのシリーズと比べて価格がだいぶ上がっていますが、“ジャパン・プレステージ”という新しい価値を世界に提案していく上で申し分のないクオリティであると自負しています。デザインについては、時計製造のヘリテージを尊重しつつも、いかにモダンで、タイムレスであるか。そこを徹底してこだわっています。この価格帯の場合、ファッション的な感覚で買うのはなかなか難しい。なおかつ、トレンドに流されて、偏ったスタイリングやサイズ感にしてしまうと、10年も経たずに古びて見えてしまう。そこで、いくつかサンプルを作って試してみたところ、この45.2mm径のサイズがバランス的に一番しっくりきました」と氏は製品の魅力について説明します。
ちなみに全4型のうち、いちばんのお気に入りはグレーのレザーストラップのモデルなのだとか。「私がヨーロッパで学んだことは、50cmではなく、5m先からも分かるデザインの重要性でした。その点からもブラック×レッドのカラーリングはこのシリーズをプレゼンする上でも欠かせないのですが、ブルー×イエローの組み合わせも非常にいい出来栄えだと思っています。イッセイ ミヤケチームからも大変好評でした」。
気になる発売は、6月9日(金)を予定。すでに「イッセイ ミヤケ ショップ」ならびに全国の「GT」取り扱い店舗では、すでに予約の受付を開始しています。各型100本限定なので、気になる方はお早めに。価格以上の価値が宿る、奥山デザインの真髄。この機会にぜひ体感してみてはいかが?
Text: Tsuneyuki Tokano




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