アナタの葉巻ライフを格上げする厳選知識6選
ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネしかり、先日俳優引退で話題になった“最高の美男”アラン・ドロンしかり、いい男は葉巻をくゆらせる姿がよく似合うものです。敷居が高いイメージがあり躊躇しているダンナも多いかもしれません。しかし、葉巻とはラグジュアリーな至福のひと時を演出する大人の嗜み。勇気を出して魅力の扉を開けてみませんか？ その向こうには耽美な大人の世界が待っているのですから。
目次
知っておきたい葉巻の入門知識
コロンボに学ぶ、葉巻のカット
葉巻の歴史 ～コロンブス編～
葉巻の歴史 ～ゲバラ編～
大人の社交場・シガーバーへ
葉巻をおいしく味わうクールスモーキングの極意
知っておきたい葉巻の入門知識
葉巻を嗜む紳士なら必ず知っている！ シガーを知的に味わうための超・入門知識
葉巻に挑戦するにあたってまずぶち当たるのが専門知識の壁ではないでしょうか？ 専門用語が飛び交っていてわかりにくい、とお思いのダンナにざっくりとご解説します。
まず、葉巻は3層の構造からなっています。中心部から「バインダー」、次が「フィーラー」、外側に見えている部分が「ラッパー」です。タバコの葉が最も多く、その葉巻のベースとなる味を決めるのが中心の「バインダー」部分。キューバもので3種類のタバコの葉を使います。
この3つの葉を重ね、その束をフィーラーで巻き棒状にし、最後に葉脈の少ない綺麗なラッパーで仕上げます。この5つの葉の組み合わせでアロマが決まります。ここがブレンダーという職人の技の見せどころになるわけです。
葉巻の味わいを左右するのはタバコ葉の組み合わせだけではありません。大きさとカタチもまた重要な要素です。次に「シェイプ」とされる葉巻の形について。ヘッドからフットまで同じ太さのものは「パレホ」、まさに葉巻型といえる両端がすぼまったカタチのものは「ペルフェクト」や「ダブルフィギュラド」、ヘッド部分を円錐状に尖らせたものは「ベリコソ」、「トルペド」、「ピラミデ」などと呼びます。
シガーのサイズ表記です。基本的に長さはmm単位。太さはRG（リングゲージ）表記というあまり耳馴染みのない単位となりますが、慣れれば大丈夫。RGは1／64インチが最小単位なので、例えばRG50と表記されていれば直径は0.397×50で約19.85mmです。
聞きなれない単語が多く最初は戸惑うかもしれませんが、はじめの一歩を踏み出せばその奥深さにどんどんはまり込めるのが葉巻の魅力ですよ！
コロンボに学ぶ、葉巻のカット
そもそも、葉巻がタバコと比べて敷居が高そうに思える原因とは何でしょうか？ おそらく一つには吸口の問題が挙げられるでしょう。葉巻には吸口がなく、専用のカッターを用いて自分でカットする必要があるのです。葉巻を垂直に切り落とすのが「フラットカット」、上方から見たときにクサビ形に切り落とすのが「ウェッジカット（キャッツアイ・Vカットともいいます）」、トンネルを掘るように葉巻の口径より小さくクリ抜くのが「パンチカット」です。
この葉巻の切り口がストーリー上で大きな役割を果たすのがピーター・フォーク主演のコロンボシリーズ「殺意の斬れ味（原題：A TRACE OF MURDER）」です。現場に残された犯人のものとされた葉巻の欠片はフラットカットされたもの、一方最有力候補の容疑者はウェッジカット……コロンボはこのカットの違いから真犯人は別にいると割り出します。気になる作品の結末はぜひご自身で確かめてみてください！ 葉巻好きにはたまらない作品です。
葉巻の歴史 ～コロンブス編～
葉巻を吸う人が魅力的に映るのは、決して見た目だけのお話ではありません。知性もまた、大人に必要な嗜みの一つであり、それが溢れ出る魅力につながるのでしょう。我々か今日楽しんでいる葉巻は、遡ること1492年、新大陸発見のために航海へと出たクリストファー・コロンブスがキューバで葉巻を吸う先住民の姿を発見したことから、世界中に広まったのです。
その当時葉巻のことを、先住民は「コイーバ」と呼んだと伝えられており、これが現在のキューバシガー最高峰ブランド「COHIBA」の由来になったとか。葉巻片手に、その壮大な歴史に思いをはせてみませんか？
葉巻の歴史 ～ゲバラ編～
葉巻とくわえた有名人といえば、この御仁たちを忘れることはできないでしょう。キューバ革命の立役者、チェ・ゲバラにフィデル・カストロです。カストロが愛したのはコイーバのランセロス。ゲバラが愛したのはキューバシガーの三大ブランドの一つであるモンテクリストでした。
その二人の来歴を概観すれば、キューバという国が抜き差しならぬ歴史を抱えた国であることがわかるでしょう。1953年7月26日、アメリカの傀儡政権であったバティスタ政権打倒のために、カストロ率いる革命軍の起こした作戦は失敗。カストロも捕らえられますが恩赦により釈放。その時、潜伏先のメキシコで運命的に出会ったのがゲバラでした。そして1959年1月1日、首都ハバナを奪取したキューバ革命はあまりに有名すぎるエピソードでしょう。自分の手元にある葉巻がやってきた国に思いを巡らせてみる、そんな一夜も素敵ですよね。
大人の社交場・シガーバーへ
【素敵な出会いがあるかも？】葉巻初心者こそ、シガーバーへ行くべきです！
葉巻片手に一人で自宅で寛ぐのも素敵ですが、あえて外に出てシガー仲間を求めるのも一興。特に葉巻初心者におススメなのがシガーバーです。シガーと一緒にお酒が楽しめるのはもちろん、保管されているシガーの種類も豊富で、慣れるまで難しい吸口のカットもやってくれます。
新しい銘柄に挑戦してみてもいいですし、初心者ならお気に入りの一本を見つけてから自宅に専用アイテムを揃えていくという使い方もOK。シガーバーは大人の社交場、ぜひ有意義な時間を過ごしてください！
葉巻をおいしく味わうクールスモーキングの極意
初心者でも今すぐ真似OK！葉巻の吸い方 ”クール・スモーキング”とは？
最後は葉巻のポテンシャルを最大限に引き出す吸い方のポイント、それが“クールスモーキング”です。この場合の“クール”、これは低温燃焼の意味。肝心のシガーのアロマ成分は、火種に近いタバコ葉の水分が蒸発することで揮発します。これを味わうコツは、“普段の呼吸のペースよりもゆ～～っくりと吸うこと”。これだけです！ 逆に強く吸い込んでしまうと空気量が増えてよく燃え、燃焼温度が高くなり、風味が落ちてしまうので注意を。
シガーの奥深い香りに彼女も夢見心地になること請け合い…!?
さらに、葉巻は短くなってくると味わいが変化します。香水も、時間の経過で「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」と香りが変化しますよね？ それと同様、葉巻も最初の3分の1、中盤の3分の1、そして後半の3分の1で、味わいが変わり、これはいい葉巻であればあるほど顕著。これはパフューマ―（調香師）というプロが、時間経過によって揮発する香料を計算しているがゆえ。じっくりと楽しみたいですね。
葉巻の基礎知識が身に付いたらあとは挑戦するだけです！ 自宅でくゆらすも、バーで嗜むもアナタ次第。ダンナの皆さまも、葉巻のある素敵な夜を！
