機能とエレガンスを 高次元で融合
イタリアのマッダレーナ諸島を舞台に開催される「ロロ・ピアーナ スーパーヨットレガッタ」と、カリブ海に浮かぶBVI英領ヴァージン諸島で行われる「カリビアン スーパーヨットレガッタ」。この国際的な大型ヨットレースをスポンサードしているのがロロ・ピアーナです。副会長のピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん自身も自艇の「マイ・ソング」で毎回出場するほど、ロロ・ピアーナと海のつながりは深いんですよ。
このポロシャツとショーツは３年ほど前にロロ・ピアーナから招待されてカリブ海のレースを取材したときにいただいたもの。なんでも、これらの大会は取材陣にも海上で自社製品を体験してもらい、フィードバックをもらうための機会になっているらしく、僕もちゃっかりクルーと同じ格好をさせてもらいました（笑）。
ヨットにも乗せてもらいましたが、そうするとポロシャツが長袖なのは強い陽射しを避けるためだとか、100%リネン製だけれども、しなやかな肌触りで激しい動きにも対応できるとか、身をもってわかるわけです。ショーツにしてもヨットの上では立ったり座ったりを繰り返すので耐久性が必要。なので、コットンキャンバスの丈夫な素材を使っています。見た目がエレガントなのはもちろんですが、それぞれに考え抜かれた機能性が備わっているところは、さすがロロ・ピアーナと言わざるを得ません。
このふたつはすっかり気に入ってしまい、帰国してからもヘビーローテンションで着ていました。そうするとまた、ポロシャツの襟は立てたときに首元を日焼けから守るためにちょうどいい高さにしてあるんだとか、いろいろ気付いて改めて感激してしまうんです。
ポロシャツはネイビーなんですが、メランジェ調の色合いなので深みがあって落ち着いた着こなしが楽しめます。これにはショーツだけでなく、フルレングスの白パンを合わせることが多いですね。一方のショーツは品格を保ちつつ、カーゴポケット付きで便利。手ぶら好きの僕としてはバッグを持たずに外出できるのは実にありがたい！（笑）。こちらはネイビーのリネンシャツなんかと合わせるのが大好きです。やっぱり、機能に基づいてデザインされた服は美しいですね。ロロ・ピアーナはその突き詰め方が半端ない。だから、いつもリスペクトしてしまうんです。
Photo：Ikuo Kubota(owl)
Text：FORZA STYLE
エコラグ-Hoshipedia
「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き（エコノミック モーション）で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。
