スウェット履いてからのぅ、路地裏の広島お好み焼きを食らうんじゃ
着こなしが難しいスウェットパンツは、トップスをミリタリージャケット、足元はクラークスのデザートブーツにするのが俺流。そうするとリラックスしながらも、スウェットがハズしになり、こなれ感が出るのだ。
こいつはチャンピオン。リバースウィーブで着込むほどに味が出る、正にスウェットのチャンピオンだ。
そんなスウェットスタイルで世田谷公園の路地面を散歩していると突然現れるのが、旧池尻ライフセンター。東京オリンピックの時に出来た長屋風の市場で、今は昭和遺産。このタバコ屋だけが営業している。
と思ったら、いきなりおたふくソースのお好み焼きののぼりが……。なんじゃ? こりゃあ、われ~!! 俺のオカンは広島生まれでガキの頃からお好み焼きと言えば広島なんじゃ。
おそるおそる、奥に入ってみると……。ウヒャー!! 広島のお好み焼き屋が!
隣は魚屋が完全に昭和遺産じゃけぇ、昭和すぎてアニキゼツ……食べる前から昇天じゃ!!
シンプルなメニューが最高じゃ。お好み焼きが700円っていうのも町のお好み焼き屋感覚すぎるけえのう。
俺の中の広島の血が騒ぎ、広島弁になってきよったが落ち着き、昼ルービーを流し込むんじゃ。
広島お好み焼きを注文する。そば入りはデフォルトだ。店主の方が、目の前で丁寧に焼いてくれる。
う~ガマンできんのう。はよう焼いてくれや。
ヘラの使い方も完璧。この方は、広島生まれに間違いない。
玉子を軽く焼いてから上に乗せるのが広島スタイルじゃ。
ヤバい。ヤバすぎる。ワシが尊敬する浜田省吾さんと吉川晃司さんのカラオケを連発で歌う時みたいにアドレナリンが出てきよった。ちなみに、この2人は広島生まれなんじゃ。
取り皿は使わず鉄板から直接、ヘラで食べるのがワシのスタイル。ガキの頃、広島で親戚のおじちゃんが食べているのを見てから俺はずっとこの食べ方を貫き通しているんじゃ。
ぶちうまいのう!! これぞリアル広島の味。モーーニカ♪ と叫んでしまう。モーーニカではなくモーーーイッカイ食べたいぜ♪ BE MY ワシのお好み焼きベイベー♪
ってことで、うどん入りをおかわり。広島のお好み焼きと言えば、そば入りが有名だが親戚のおじちゃんは、いつもこのうどん入りを食べていた。ちなみに吉川晃司さんもうどんがデフォルトらしい。
もちろんヘラで食らうぜ!!シンバルキック!!
お好み焼きに撃たれて眠りたいぜ♪ うどん入りも美味いけえのう~。ここが広島と錯覚してしまうくらいワシはアニキゼツを通り越して市民球場&本通りにワープじゃ。(広島ローカルネタ)
人生は一期一会。ワシは店主の方に「広島生まれですよね?」と話しかけた。
店主の近藤さんは昭和44年の広島生まれで俺とほぼ同世代。上京後に脱サラし少年時代に近所で食べていたお好み焼きの味を再現している。正に求めていた町のお好み焼きの味だ。
豚肉とうどん、焼きそばの麺は広島のものを使用しているこだわり。ガキの頃に広島で夏休みに俺が食べた断面が丸いカープうどんに似ていているわけだ。
4年前からこの世田谷の路地裏で開店したが平日に客が来なくて心が折れそうになったとのこと。今は土・日・祝の昼と夜のみ営業している。走り続けることが生きることだと浜田省吾さんも歌っていた。
路地裏でみつけた広島お好み焼きを、ぜひ週末に食べてみんさい。カウンターだけで4~5人しか入れない小さな店じゃが、あきらめないで走り続ける近藤さんの愛のこもったリアルな広島の味が、心まで満たしてくれるけえのう。
ほいじゃけえ
広島万歳!! 広島最高!!
チャンピオンのスウェットパンツ。リバースウィーブという生地の織目を横に使った名作。USA製の復刻赤タグモデルもいいが、この復刻青タグモデルも履き心地がソフトでおすすめ。男ならこいつを履いてスナック飲みもしてほしい逸品だ。
Photo & Text:Eiji Katano
\\\ 2018年11月23日アニクルーズ開催決定!!! ///
アニクルーズ11/23(金)祝日出航
「東京の海は気絶な色やね」 限定40名
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今回のアニキおすすめの店
「ひっつきもっつき」
東京都世田谷区池尻2-6-12
Tel. 03-6804-0272
営業時間 土・日・祝のみ営業
11:00~14:00
17:00~21:00
定休日 平日
プロフィール
片野英児(かたのえいじ)
1968年生まれ。昭和とメンズ服飾を愛してやまない48歳。小誌編集長の干場(ほしば)がアニキと呼んだことから、いつしかアダ名がアニキに。趣味は、スナックで昭和カラオケ。呑みすぎると、歌いながら、なぜか干場と泣き合う熱き男。好きな場所は軍艦島とイタリア。プロレスに行くと、なぜかマスクをかぶって観戦したくなってしまう。