ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE 愛と悲鳴の婚活道場

【婚活道場】40代バツイチ男子、シングルファーザーでドМ。カルマまみれの全国紙デスクは再婚できるか?

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

ドSの元嫁にボロ雑巾にされ、男手ひとつで息子を育てる敏腕記者。そんな彼の性癖には大問題が…

「春の海 ひねもすのたり のたりかな」。

柔和な表情と、ゆったりとした口調が特徴的な麦田虎雄さん(42)。180㎝の長身でバリトンボイスを振るわせ、落ち着いた態度で話す麦田さんの印象は柔らかい。しかし、その下ではゆがんだ性癖が海底マグマのようにフツフツと噴出していたのだ……。

ガルーダインドネシアのCA風の衣装が美しい川崎先生は、どんなアドバイスを下すのか、それとも匙を投げるのか。まずは麦田さんのスペックをご覧いただこう。

プロフィール

麦田虎雄さん(42)
出身地:北九州。バリバリの九州男児。
職業:全国紙のデスク(部長)。10名以上の部下を束ねる激務。
趣味:仕事、育児。
好きなタイプ:性格の悪い女。傾城の美女。ファムファタール。女狐。クレオパトラ。楊貴妃。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子

川崎:今日は本当にごめんなさい。

麦田:えっ、なぜいきなり謝るんですか?

川崎:私、あなたにとても失礼なことを言う予感がするの。だから、最初に謝っておこうと思って。本当にごめんなさいね。

麦田:……川崎先生、怖すぎます。でも、ズバズバと本音を言っていただくのは本望です。今日は再婚相手をどう探すべきなのかについて教えを乞いに来ました。よろしくお願いします。

川崎:こちらこそよろしくお願いします。再婚ということはバツが付いていらっしゃるんですね。

麦田:はい、一応バツイチです。一応って言うのも変ですが(笑)。前の女房とは10年前に結婚して5年前に別れ、一人息子を引き取りました。息子は来年中学に上がるんですが、「僕、受験したい」なんて言い出して勉強の世話が大変なんです。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

川崎:ただでさえ目が回るほど忙しいシングルファーザーなのに、ご職業が新聞記者で、しかも部長さんだとか。これはもうカルマね。麦田さん、いや部長さんと呼ばせていただくわ。婚活のための時間は確保できるんですか?

部長:それが本当に難しくって……。僕、一日が二回あるんです。

川崎:詳しく教えてくださいますか? 

部長:毎朝起きるのが3時半ぐらいです。4時に家を出て編集部で仕事をして、7時頃に一旦家に帰ります。息子に飯を食わせて9時頃からお昼まで仮眠を取って、13時に二度目の出勤をするんです。そのまま19時頃まで働いて家に帰り、息子に飯を食わせて風呂に入れて勉強を見て、寝かせます。

だいたい24時頃から3時まで二度目の仮眠を取って、4時に出勤。土曜日の休み以外は、これの繰り返しです。家と職場が歩いて行ける距離なので何とか生活を保てていますが、自分の時間は皆無です。

マスコミの仕事なので、終始部下の原稿を読んだりニュースをcheckしたり、自分でも取材に行ったりするので……。ちなみに、こんな生活の中で会社の組合の委員長をやっていたこともありました。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

 

川崎:それはスゴイ……。部長さん、尊敬します。私も一年間シングルマザーだった時期があったんですが、その一年間のことはよく覚えていないですもん(笑)。

部長:しかもPTAの役員まで押しつけられたこともあって、毎日気絶しそうでした。そんな矢先に学校の給食室が壊れて、一ヶ月間子どもに弁当を持たせなくてはいけなくなったときもありました(笑)。まさしく寝る間もなかったですね。

川崎:なんともはや……。ちなみに前の奥さんはどんな人だったんですか?

部長:それが一風変わった人で、銀座のスナックのママだったんです。タレント崩れで水商売の世界に入り、雇われ店長として働いていたスナックに「飛んで火に入る夏の虫」状態で入ったのが僕でした(笑)。付き合ってすぐにできちゃった結婚して、一緒に暮らし始めたのですが、これが本当に性格のねじ曲がった女性で……。途中から彼女の母親も同居して4人暮らしが始まったんですが、これが最悪でした。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割

婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

:どんな生活だったんですか?

部長:嫁が本格的に水商売をやりたいと言い出して会社を作ることになったんですよ。
僕が登記までして経理や女の子のマネジャー業務まで兼ねることになり、昼間は記者の仕事をしながら、夜はスナックを切り盛りするという地獄の日々でした。嫁はドケチで、女子大生のアルバイトに最低賃金に毛が生えたほどの金額でキャストを雇っていたため、暴動が起こり、その調整役に難儀したり……。あの頃は本当にハードだったなあ(遠い目)。

川崎:本当によくカラダを壊さなかったですね。アタマが下がります。

部長:あるとき、頑張っているキャストの時給を嫁に内緒であげたことがあったんです。結局それが嫁にバレて大激怒。離婚の原因になりました。あれ、おかしいな……。目から塩からい水が……。

川崎:部長、それは心の汗よ。世の中にはシングルマザーはもちろん大変という風潮がありますが、シングルファーザーも本当に大変よね。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

部長:当時、義理の母親が息子に「お前のお父さんが一番悪い!」と鬼のような洗脳をしていたこともあり、息子を引き取った当初は父子関係もギクシャクしていたんです。

川崎:親の悪口を吹き込むのは、「虐待行為」ですよ。

部長:本当にそうですよね。当時、家の掃除まですべてやらされていたんですが、夜中に掃除機を掛けていたら、寝ていた嫁に「私は掃除機の音が何よりも嫌いなんだ!」と懇々と説教され、愛想も尽きてだんだん家から足が遠のくようになり、どちらからともなく離婚の話が出ましたね。

川崎:逆にいうと、よくそんな状況になるまでブチ切れなかったわね。部長、ひょっとして気が長い? それとも、性格の悪い女が好きなのかしら?

部長:僕、自分ではわからなないのですが、周りに言わせるとどうやら「性格の悪い女」にばっかり引っかかっているそうです。 

川崎:あらあら。ところで、前回の結婚生活については、どんなふうに認識していますか?

部長:イヤなこともあったけど、一緒にいて楽しいこともあったので、自分の中では辛い思い出ではないです。まあ、世の中はいい具合にSとMがくっつくんだなあ…と他人事のように痛感したというか。あ、念のため僕がMですよ?

川崎大丈夫、わかってるから! でもSの中には、いいSと悪いSがいますよ。

部長:そうなんですよね。前妻が悪いSだとは痛感しているんですが、顔立ちや性格も含め、飲み会で似たようなタイプがいると劣情を催すというか…。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

川崎:学んでないじゃん!  性癖じゃないですか、それは。

部長:この前飲み会に行った後、男同士で反省会をやったのですが、「あいつだけは絶対にないな!」とみんなが口を揃えていた女性が一番僕のタイプでした。「え、面白いコじゃん」と反論したら、みんな目をむきながら「いやいや、それだけはないでしょ!」と。キツい女性がふと見せる優しさって、何というかグッと来るんですよね。

川崎:これはこれはカルマの臭いがしてきましたよ。部長、ひょっとしてお母さんが厳しかったですか?

部長:実の母はめちゃくちゃ厳しかったです。大学で上京してきたのも、過干渉だった母親から逃げ出したいというのが一番大きな動機でした。

川崎:それで、自分で面倒くさい女性を探しているとしたら世話ないですよね(ひとしきり腹を抱えて笑う)。でも、部長の性癖を満足させてくれるような女性は、恋愛向きであって再婚向きではないんですよ。そんな女性を家庭に入れたら、それこそ火を噴きますよ。子育てにはエキセントリックな性格の女性は不向きですからね。

部長:たしかに…。そもそも忙しすぎて彼女を作る時間がないんですよね。僕、日曜がフル出勤なので、使えるのが土曜日だけなんです。でも金曜日の夜は朝まで飲んでしまうので、起きるのが昼過ぎという生活で……。

川崎それをやめて、土曜日のランチを婚活デートに当てるのがいいと思います。平日は婚活サイトで好きなタイプを見つけるとかね。でも、部長がお好きな一癖あるタイプの女性って、意外と引く手あまたで競争率が高いんですよ。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

部長:どうしてですか? 飲み会では総スカンでしたけど(笑)。

川崎婚活市場において、自己主張の激しいタイプの女性は意外にモテるんです。「私はこういう商品です」というレッテルを自分で貼ってマーケットに並んでいるから、そういうニーズを抱えている人が手に取りやすい。それが例え「私は激辛のこじらせちゃんですよ」と通常マイナスなアピールだとしても、解りやすいから「僕はそのジャンル得意です。好きです。」という男性に届きやすいんですね。

でも、そこがわかっていない婚活女子は、万人にモテたいがために「私、いたってフツーです」という中庸のラインを狙いに行くんです。すると、埋もれてしまう。

何が言いたいかと言うと、部長が好きそうな女性は恋愛市場ではもちろんのこと、婚活市場でも意外に人気者ですから競争率が高い、それなのに実際は結婚に向いていないということ。でも、元奥さん程じゃなくても、もっとフツーなタイプに見える女性の中にも、部長が好きそうなエキセントリックな女性、ワンサカいますよ。このままだと同じ失敗しそうだから、その女性達のマグマを記者魂で探り出せるようになったほうがいいですね。プロなんですから。

部長:よくグループで飲みに行ったりしてその場は盛り上がるんですが、二回目のデートまでたどり着けないんですよ。「LINEで今度会いましょう」とか送っても既読スルーされて、幹事の子に「俺、嫌われたのかな?」とか聞いたら、「麦田クン、印象悪くなかったよ」って言われたり。もう恋愛の仕方すらわからなくなってしまったんです、ハハハ(乾いた笑い)。

川崎:ちょっと待って、LINEを無視されたのって一回だけの話?

部長:はい、一回無視されたのに何回も送るほど、神経が強くないので……

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子

川崎:私の知り合いのモテ男たちは、一日に何回も意味もないLINEを女の子たちに送っているわよ。「来週北海道に出張が決まったよ~」「いま羽田~」「お土産買ってくるね~」とか、既読スルーされてもお構いなし。自分が思いついたタイミングで、思いついたことをそのコに送るの。

部長:そんなの迷惑じゃないですか。

川崎:そこが大きな誤解。「用もないのに私を思い出してくれたんだ」とプラスにとらえる女性もいるのよ、部長。だから、一回LINEを無視されたぐらいで凹んでいるなんてもったいないの。

部長:ハハハ。僕なんて、女性にLINEを送るためにいつも15分ぐらい考え込んでましたよ。アーッハッハッハ(人格崩壊の笑い声)。そういえば、この前芸能人の卵と飲んでたら、スピードワゴンの小沢からその子にLINEが入ってきて、大爆笑してたんですよ。

川崎:あま~い!の相方ね。なんて送られてきたの?

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

部長「雨に負けてないか?」。その日は雨が降っていたんですが、いかにもキザっぽくて、僕も思わず笑ってしまいました(笑)。

まずは女の子に「最近何してる?」「元気?」とか何気ないLINEをしてみます。あ、でもまた鬱なこと思い出した……。この間、どんな言葉を送ろうか考えすぎてしまい、間違ってそのコのアイコン近くにある通話ボタンを押してしまったんです。それで「ゴメン、さっきの電話は間違いでした」とか送ったらそれもまた既読スルーで、地獄かなと思いました。

川崎:その前に、そんな性格の悪い女性ばかり好きになるのを改めたほうがいいかもね(笑)。普通間違い電話を謝られたら、社交辞令でも何かしら返すでしょ。

部長:何かが過剰だったり、欠落している女性に惹かれていしまうんですよ。これは確かにカルマかもしれません。でも、そんな彼女たちも結婚すれば変わるんじゃないでしょうか?

 

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子と相談する40代男子

川崎:ちょ、ちょっと部長!いま何と? あなたそれで一回失敗してるでしょ! 子供を産んでママになれば…とか、そんな簡単に人間は変わりませんよ。相手が変わることに期待している結婚は、100%うまくいきません。

だから、今の麦田さんには幸せな結婚像が見えてこないんです。自己中なS女性と結婚して、いいママになってほしいとありえない妄想を抱いているのと同じです。息子と一緒に暮らしていく再婚相手がほしいなら、自己中Sはあきらめて、ドМの自分がピクリともしない人をあえて選ぶのよ。その覚悟がないなら、再婚は一度置いて考えたほうがいいと思います。

部長:うう、川崎さんにいま言われて目が覚めました。たしかに僕は同じ轍を踏もうとしていたんですね。スナックのママだった元嫁のことも、子供を産めば変わると勝手な妄想を抱いていました。結局、最後に言われたのが「アンタみたいな男につまづいたのが運の尽きだった」という捨て台詞でしたが……。

 

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
婚活のアドバイスをする川崎貴子

川崎:まずはタチの悪いS女しか愛せない自分の性癖の恐ろしさを知ること。結婚相手と恋愛相手を分けること。そのことの大事さに気づいていなかった自分の不見識を絶望をもって猛省すること。お話はそれからよ、部長!

部長:勉強になりました。

川崎;本当に結婚して幸せな家庭を築きたいなら、S女に振り回されないイメージを強く持ってね。映像で流れてくるぐらい。闇の力は強いから、情動に負けないで自分の性癖に打ち勝ってくださいね。自己中Sがどうしても好きなら恋愛オンリーってことで。結婚とは別。混ぜるな危険よ!

婚活道場、今回の教訓

一、タチの悪いS女を家に入れるな。恋愛と結婚を分けよ。さもなけば去れ。

一、自分の性癖を冷静に見つめよ。チャンスはそこから生まれる。

Photo:Yuji Hirose



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5