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World's Biz Style Vol.1 シアトルNo.1レストラン「Canlis(カンリス)」を率いる若きシェフ

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好きなことが見つかったらそれに邁進するのみだね

ブルックリンで一番行列ができるピザレストラン「Roberta's」のエグゼクティブ副料理長を経て、シアトル随一の高級レストラン、「Canlis(カンリス)」の副料理長へと抜擢された若き獅子、Brady Williams(ブレイディ・ウィリアムス)に聞いた、キャリアメイキング。

makiko: シェフになろうと思ったキッカケは?

Brady: 元々はアイスホッケーの選手をしていたんだ。でもケガをして選手を辞めざるを得なくなってしまって…それでカリフォルニアで祖父母がやっているレストランの手伝いをすることにしたんだ。そこでは色々学んだね。ウエィターやキッチンなど一通り経験した結果、料理を作るほうが好きだなってことに気がついたんだ。好きなことを見つけてからは早かった、オンラインで料理の本を取り寄せて猛勉強したね。素材の味を活かした、僕にしか作れない料理を作りたかった。だからテキサス・ダラスのT33というレストラン(季節の素材を使ったfarm to tableスタイルのレストラン)や、N.Y.のRoberta's(ロベルタス)で腕を磨いたんだ。

Canlis外観

makiko: 割とカジュアルなレストランの経歴だけれど、シアトルの高級レストランの副料理長になった経緯は?

Brady: まず第一に、僕はファインダインとカジュアルなレストランとの区別はないと思っているんだ。ロベルタスはピザ屋だけれど、素材やサービスにとてつもないこだわりをもっていたし、店の雰囲気も他に比類をみないものだった。そういった”唯一無二”をたくさん経験してきているし、僕自身は素材と向き合いクリエイティビティを発揮するだけ。カンリスでシェフをやり始めた経緯は、僕の妻とカンリスのオーナー、ブライアンの奥さんが同じ大学に行っていて、そこで共通点があったというのが第一かな。僕らのウェディングフォトはブライアンの奥さんが撮ってくれたんだよ。だから僕が「新しいチャレンジがしたい」と言ったとき、彼に相談してテストを受けたってわけさ。

makiko: 人と人のつながりって大事ですよね。あなたがカンリスに入って料理は変わった?

Brady: カンリスサラダなどの創業当時から愛されている定番料理は変えないけれど、シーズナルメニューには僕らしさを加えているよ。僕は母が日本人で父がアメリカ人のハーフなんだ。だから日本の素材、例えばダシやミソなどは手作りのものを入れているんだ。ヘーゼルナッツやチェストナッツのミソを作ったり、ね。その他、グリル料理には日本から取り寄せた備長炭を使用している。素材や過程にはこだわるけれど、あまり手を加えすぎない、複雑かつシンプルな料理を提供するように心がけてるよ。これって日本料理に共通するよね。

makiko: そうですね!でも全然日本人に見えないですね。日本にくる事もありますか。

Brady: もちろん。年に1〜2回は訪れるようにしてるよ。渋谷に友だちがいるから渋谷で遊んだりね。東京では麻布十番のGen Yamamotoってバーが好きだね。京都も好きで錦市場が特に刺激的だ!

makiko: これから挑戦したいことは?

Brady: そうだね、シアトルは僕と妻のルーツでもあるから、この地域の素晴らしいシーフードを使い、日本のテイストも少し入れた料理をもっと生み出し続けたいと思っているね。今はそんなところかな。

若干30歳で現職についた才能あふれる若きシェフ…言葉少なに語るブレイディ氏の瞳の奥に、確かな意思を感じるインタビューとなりました。

Interview/ Photo/ Text: Makiko Yamamoto
取材協力: シアトル・ワシントン州観光事務所



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