盟友・村上龍氏や「東北ユースオーケストラ」がお祝いに駆けつけ、会場は興奮の坩堝へ!
「若い子たちを指導しているつもりも、パトロンをしていると意識したことは一度もないですね(笑)」。
去る12月21日(水)、モンブランが第一生命ホールで開催した「第25回 モンブラン国際文化賞(モンブラン・ドゥ・ラ・キュルチュール-アート・パトロネージ・アワード)」の2016年度の授賞式での坂本龍一氏のコメントを耳にした時、会場中の誰もが“本当に気さくな人柄”だと感じたことでしょう。
モンブラン文化財団が主催するこの国際的文化賞は、のちに芸術や文化の分野の発展に貢献するであろう若いアーティストたちの擁護や育成に尽力する“アートパトロン”を讃えるために、1992年からスタートしました。今では世界16カ国で開催されるアート界随一の権威を誇る国際的文化賞へと発展を遂げています。
2016度の受賞者である音楽家の坂本氏は、国際的なトップアーティストとしての地位を確立する一方で、音楽、舞台芸術、絵画などの分野で活躍する若手の才能を伸ばすために、数々のプロジェクト、楽曲のリリース、コンサートを主催しながら支援してきました。その功績が今回の受賞へと繋がったのだと、モンブラン文化財団の首脳陣は受賞の理由について話します。
副賞として坂本氏には、モンブランの限定商品「パトロンシリーズ」万年筆のスペシャルバージョンが贈呈されました。金の塊をくり抜いて製作されることからも、仮に販売価格を出すとしたら150万円以上に下らない希少な品は、受賞者の人数分とモンブランミュージアムに保存される1本のみの生産。贈呈される万年筆にはすべて、受賞者のイニシャルが刻まれます。
ゲストとして登壇したのは、坂本氏の友人である作家の村上龍氏。35年以上の付き合いだという二人の軽妙なトークに会場は大賑わい。村上氏の流暢の話しぶりとコメントからは、友人同士の信頼関係、音楽家・坂本氏への敬意がひしひしと伝わってきました。
坂本氏が行ってきた活動の素晴らしさをどんな言葉よりも雄弁に語ったのが、氏が監督を務める東日本大震災を小学生から大学生から大学生までの混成オーケストラ「東北ユースオーケストラ」との有志2名との演奏でした。披露されたのは、『Merry Christmas Mr.Lawrence』『美貌の青空』の2曲。
「たった一瞬の出来事が、人生を大きく変える」。いささかオーバーに聞こえるかもしれませんが、アーティストやクリエイターを志す人間には人生で一度や二度、そのような体験があっても不思議ではありません。モンブラン文化財団のチェアマンであるサム・バルダウル氏とティム・フェルラス氏は、坂本氏の功績についてこのように持論を展開します。
「アーティストの活動であったり、ひいては若手が育成していくために、パトロンの存在はいつの時代も必要不可欠です。私たちが坂本さんに対して敬意を表すのは、誰もが知る第一線のアーティストであるにもかからず、後進に出し惜しみすることなくチャンス与えて続けていること。その姿に感銘を覚えます。先ほどの感動的な演奏がまさにそうです。彼らにとって、音楽家としてのキャリア、人生においても忘れられないひと時として刻まれたわけですから」。
デジタル化社会やテクノロジーがいかに発展しようと変わることがない、音楽がもたらす人と人との繋がり。坂本氏の活動の背景には、そんな素晴らしい音楽の本質が宿っています。
これからも多くの感動を提供しながら、次世代の才能を発掘・育成に貢献をしていくであろう氏に対し、モンブランは最大の賛辞を贈ると共に、今後もサポートし続けていくことでしょう。
Text: FORZA STYLE
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