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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine

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味気ない物だからこそ香りをつける

熊木さん:ワインにもお詳しくて、気さくで紳士ですし本当に素敵な男性だと思っています。あと実は、この前お名刺をいただいたのですが、そのお名刺からとてもいい香りがして、坪内さんのことずっと忘れられなかったです……むしろ気絶しました。

FORZA:やっぱり気絶が流行しているようですね。名刺に香水とかをお付けになっているんですか?

坪内さん:えーまぁ(少し照れながら)。実はこういった物を名刺入れの中に入れているんです。

FORZA:え? この聖闘士星矢のゴールドクロスのように輝く物体はなんですか?

坪内さん:(無視して)これはRE・LEAFが作っている"kaori card"という「香り袋」のような金属のカードなんです。金属を特殊な技術で加工していて、香水を専用のカートリッジに垂らすと香りを吸収するんですよ。体の熱でほのかに香るのでいやらしくもないですし、カートリッジは洗えるので香りも気分で変えられるんです。金属加工の匠の技を20工程以上も駆使して作られているらしいです。これを作った人は元ソニーの方で特許も取っているらしいです。

FORZA:日本の匠を、全部凝縮したアイテムなんですね。ひとつひとつ、職人さんが作っているとなるとお値段も高そうですね。

坪内さん12万円でした(さらっと)。

FORZA:じゅ、12万円ですか?(思わず目が点になる)

坪内さん:ゴールドですし、表面をキレイに研磨するのにすごい技術がいるらしいです。名刺は、基本的に平面で文字の情報しかないじゃないですか。そこに香りという情報を加えると、その人の印象がつくと言いますか…。味気ない物だからこそ、香りをつければちょっと違う印象が残るのかなと思っていまして。

FORZA:失礼、ちょっと嗅がせて下さい。クンクン……(気絶)。

お花畑が見えました。この香りはどこのフレグランスなんですか?

坪内さん:これはね、男性にも今大人気のBeaute de sae(ボーテ・デュ・サエ)のフレグランスです。朝の爽やかな香りと、夜のちょっとエッチな香りの2つを作ってもらいました。

FORZA:モテるためには香りは欠かせないんですね。ところで、坪内さんは昔からイタリア料理とワインがお好きだったんですか?

坪内さん:そうですね。今から40年前ぐらいかな? はじめて出張でイタリアに行かせてもらったのですが、そこからワインとかを飲むようになってきました。まぁ、うちの親父がバーテンダーをやっていたのもありますが……。実は、イタリア料理も地元名古屋でやっていたんですよ。

FORZA:ご実家が飲食店を経営されていたんですね。今もやられているんですか?

坪内さん:60年代からやっていたので、名古屋の古いお店の一つには入ると思うんですけど、見事に潰しました(満面の笑みで)。その当時の名古屋に、イタリア料理を求めるお客さんなんていないよっていうね(笑)。バーテンダーもやっていたので新しいカクテルを開発したり、東海地区でバーテンダー協会の会長もやってたんですよ。だから、お酒に関して子供の頃から「浩、お前はお酒を飲むようになるなよ」と言われていました。でもやっぱり血筋ですかね。お酒は毎日飲んでいます。

FORZA:血は争えないんですね。6年間通っている、ラ ヴィオラでの思い出もお聞きしたいです。

坪内さん:思い出と言いますか、靴の学校で仲が良かった友人がいたんですけど、卒業後、就職した会社を辞めてから行方不明になってしまったんですね。でも最近、何十年かぶりにここでばったり会ったんですよ。しかも、何をしているのかと思えば、有名な料理人になっていて(笑)。レディ・ガガとかトム・クルーズに料理を出したりしているんですよ。びっくりして気絶しましたね。

FORZA:坪内さんまで(笑)。

坪内さん:人生なにがあるかわからないですよ。そういえば、確かあなたは元料理人ですよね? この近くにヴェネチアスタイルを楽しめるお店があるから行きましょう!

今回はここまで! ハシゴしたお店でも、スゴイトークが飛び出しました。次回に乞うご期待です。

Photo:Tatsuya Hamamura
Text:Naoki Fujita

Edit:栗原P

【撮影協力】
ラ ヴィオラ
東京都中央区銀座5-5-17 三笠会館本店 1F
03-3289-5673
https://www.mikasakaikan.co.jp

坪内 浩 (Hiroshi Tsubouchi)
マグナムの創立メンバーであり、世界的有名なシューズデザイナー。自身のブランド、ヒロシ ツボウチとWH(ダブルエイチ)のデザインを手掛ける。ファッション業界では知らぬ人はいないウェルドレッサーとしても有名。自身の美学に基づいた流行を追わない個性スタイリングからも目が離せない。

 

 



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