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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION こじラグ

第17回 革ジャン反抗期! B&Y別注ショットのワンスター

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自分が本当にイイと思う、一流品を買い集めていたら、無類の服好きが集まっているはずの編集部内でも「買い方がおかしい」「こじらせてる」と。自分じゃ、至極普通だと思っていたのに…。ホントにこじらせているのか確認すべく、自分が買ってきた愛しい服達を紹介していく企画「こじラグ(※こじらせラグジュアリー)」を始動させます。これがお買い物の参考になるかはわかりませんが…、世の買い物ジャンキーたちを安堵させられたら本望なのです(笑)。

黒レザー苦手だけど革ジャン着たい…。そんな拗らせに最高!

さて、第17回めはBEAUTY&YOUTHが別注したショット(Schott)のワンスター、ブラウンスエードです。以前も書きましたが、あの妙にカッコつけてる感じが気恥ずかしくて黒いレザーが苦手なんです。でも、ライダースって反体制というか反逆の象徴的なアイテムでカッコいいから、やっぱり着たくなりますよね。革ジャン反抗期!

 

やたら怖くてオシャレな先輩に憧れて、ブコ(BUCO)やバンソン(VANSON)、ルイスレザー(Lewis Leathers)などにトライしてみるも、バイク乗りじゃないのでイマイチ似合わず…。まぁ買うならSEX PISTOLSのシド・ヴィシャスや、ブライアン・セッツァーよろしく、ショットのワンスター辺りかなぁ、なんてボンヤリ考えてました。

でも、若かりし頃なんて、みんな考えることは一緒。知り合いが我先にと購入し、リーバイス®の501ビッグEにレッドウィングのエンジニアブーツを合わせて、ゴリゴリにイキっちゃってたわけです。ところが、当時はちょっとアレな時代…、サイタマへと遠征した彼はオシャレでコワい方々に見事絡まれ、文字通り身ぐるみを剥がされて、寒空の下、Tシャツとパンツ、靴下だけの姿へと変貌を遂げるはめに。

そんなヤングトラウマ植え付けられ、黒レザーも苦手、他のブランドからは魅力的なレザーが わんさわんさとリリースされるとあらば、ライダースの存在は忘却の彼方へ消え去っていました。

しかし、2011年でしたかね。シュプリーム(Supreme)からショットのライダースがリリースされ、それを着るジェイソン・ディル(Jason Dill)の姿がやたらカッコよかったんですよねぇ。そこで一気に再燃! ショットのワンスターが気になる気になる。それから3年の月日が流れ、今回の大本命、BEAUTY&YOUTH別注のショットのワンスター、ブラウンスエードに出逢うのです。長かったな。

このワンスターは、ブラウンレザーだし、スエードなんで、自意識をチクチクと刺激されることもなく、ハードでイキった感じも出ない。なんなら、ちょっとエレガントだから、バイカーやロッカーっぽい格好をしない方がしっくりくる。それこそ、クルーネックのカシミアニットにグレーパンツで上品に着るのが丁度良いんです。もちろん足元にはエドワードグリーンのチャッカブーツ「シルバーストーン」! 正直、この組み合わせを思いついたときは小躍りしましたね(笑)。完璧じゃん、買うでしょって。これぞ、こじらせの真骨頂、数珠繋ぎショッピング。破滅へと華麗にダウン ザ ステア。

ただ、じつは…、完璧な組み合わせを思いついてはいるんですが、ちょっとイイもの着過ぎてるせいか身体が軟弱になってるようで、齢40にはショットのライダースは重くて、動きにくく……。意気揚々と買ってはみたものの、あんまり着てないんです。このままだと、履かない儚い靴同様、着なくて生きない服になってしまうので、早速袖を通してみようと思います。よいしょっと…。おそまつ。

Photo:Ko Maizawa
Text:Ryutaro Yanaka

『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎

さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。

 



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