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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE Special Talk

不良のカリスマ哀川翔×ちょいワル干場
「不良とは男の美学と見つけたり」

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やろうと思えば、何でもできる やろうと思わないヤツが多すぎる

哀川:全然、知り合いとかじゃないよ。要は、俺が2009年にキャンプのDVD(哀川翔 俺たちのキャンプ)を出したときに、買ってきた花火をみんなでセコくやってる映像があったんだよね。その映像を観た花火師が、「そんなセコい花火じゃなくて、俺が本物を上げてやる」って。それで来たんだもん。

FORZA STYLE:そういうことだったんですか! 直接、翔さんのとこに問い合わせが来たんですか?

哀川:うん、俺のホームページに入ってきてね。その花火師、今、大仁田厚の爆破マッチの担当やってる奴なんだよ(笑)。

干場:へえー、大仁田さんの!

哀川:面白いでしょ。それで最初に来てくれたときに、「でも、俺たち、お金いくら払えばいいの?」「いや、そんなの気持ちでいきますから」って。それじゃ悪いからって、みんなにカンパを募ったのが最初。

干場:はあ~、いい話ですね。それにしても、遊びの達人なんですね。翔さんは。

哀川:遊びだから。すべての基本は。

FORZA STYLE:もう両津(勘吉)みたいなもんですね(笑)。

哀川:両津じゃないんだけど(笑)、相手も気持ち良くて、こっちも最高なんだから、それが一番いいじゃん。それが遊びだからね。そしたら、また次もつながるんだよね。

干場:自分だけが楽しくちゃダメってことですよね。

お金は働けばやってくる

哀川:そうなんだよ。最高に楽しかったら、俺、カネいくらでも払うからな。

干場:いや、カッコイイですねー。でも、なかなか言えないですよ(苦笑)。

哀川:なんで? そうならない? 俺、100人の宴会やって最高に楽しかったら全部俺が出すよ。実際、出したこともあるよ。

干場:スケールでかすぎますよ!

哀川:スケールがでかいとかじゃなくて、そうじゃないと、つまんないじゃん。なんのために働いてんだってことになっちゃう。俺、「遊ぶために働いてる」って、いつも言ってんじゃん。だから、うちのカミさんは偉いよな。「ここ払っとけ」「わかった」って払うんだから

干場:ちょっと理解のない奥さんだったら、「そんな全部払う必要ないじゃない」とか言いそうですもんね……。じゃあ、翔さんは、遣うときはでっかく遣うというか。

哀川:気持ちが乗ればね。最低限度の賃金払ったとしても、気持ちが乗れば大盤振る舞いもしたくなるじゃん。それが気持ちじゃん。

干場:なんかスチール(カメラ)で撮ってるのが、もったいなくなってきました。できれば、動画で全部撮りたいです(笑)。

哀川いやいや。あとで「やめときゃ良かった」と思っても、そんとき気持ち良かったんだから、それでいいじゃん。また働けばいい。お金は働けば来るんだから!

干場:素晴らしい! お金は働けば来る。

哀川:来る。余計なことしないで働けって言ってんだよ。そしたら、お金は来るから。

干場:男なら翔さんのような生き方に憧れると思うんですけど、とはいえ、みんながみんな、翔さんみたいにはなれないじゃないですか。

哀川いや、やろうと思ったら、やれるんだよ(笑)。やろうと思わないだけだよ

干場:あ、その言葉いいですね。「やろうと思ったら、やれる」。

哀川:やれる。だって俺たち、そういう先輩を見て、俺も近付こうと思ってやってきたんだから。それが矢沢(永吉)さんだったり、岩城(滉一)さん、舘(ひろし)さんだったりするわけじゃん。そういうカッコイイ大人が、いっぱいいたんだから。みんな本気で真似しようと思ってないだけだよ。真似すればいいんだよ。真似、真似。

FORZA STYLE:ちなみに、今日も翔さんのサイン本お渡し会で、翔さんみたいなカッコしてる方いらっしゃいましたけど、ああいうことではないんですか?

哀川:ああいうことじゃない(笑)。真似っていっても、俺は誰かの真似はしてないよ。思いはあっても。

干場:オリジナルってことですよね。

哀川:とりあえずね。ああしたい! って思っても、真似はできないから。舘さんのスカし方って、できないよ? ハンパじゃないからね。

干場:紳士ですもんね。イギリス好きで。

哀川:紳士なんだよね。

FORZA STYLE:でも、舘さんも昔は、ガチ不良ですもんね。

哀川:うん、「クールス」だもん。

干場:映画「暴力教室」のときの舘さんなんか、キレッキレですもんね。普通にこわいですもん。

哀川翔の不良の定義とは?

哀川:すごいよね。ただ、やっぱり不良は人がいいよ。裏切りがないから、不良には。裏切りがあると不良になれないのよ。

干場:どういうことですか?

哀川不良って、「男の美学」の象徴じゃない? だから、みんな不良を演じてるんだよ。不良を不良でやったらパクられて終わりなんだよ。パクられないってことは、演じてるわけ。

干場:はあ~、なるほど!

哀川:不良ってのは、男の美学の追究の賜物なんだよ。

干場:また深い言葉が出ましたね。

哀川:いや、絶対そうなのよ。だから、要するに「不良」って付くとモテるってのは、そういうことなのよ。

干場:なるほど…。腑に落ちました!

哀川:落ちるでしょ。やっぱ不良カッコイイもん。

FORZA STYLE:最後に、翔さんみたいなカッコイイ男になるにはどうしたら良いのでしょうか?

哀川:いや、カッコ良くないよ、別に。カッコ良さを追求するよりも、自分が楽しい道を歩いたほうがいいよ。人がカッコイイっていっても、自分が苦しかったらやめたほうがいい。自分が楽しいのが、いちばんカッコイイし、それがいちばん美しく見えるのよ。美味しくないのに、美味しいって顔しちゃダメよ。自分にムリして、カッコ良さを追求してもいいこと1個もないから。

干場:やっぱり、吉四六の梅ソーダ割りなんですね(中編参照)。それがいちばん美味しいのが、いちばん楽しいんですよね。

哀川:そうだよ。バブルの全盛期に、みんながいい酒しか飲んでないときに、俺たち吉四六を「美味いだろ?」っていって、流行らしたんだから。梅だけは固いのじゃなくて、1個ずつ破ける紀州の高い梅にしろよ、って言ってたけど(笑)。

干場:それは確実に美味しそうですけど、その手の梅だと、1個100円とかしますよ。

哀川:そんなの飲み会に比べたら、安いもんだって。10個もポケットに入れてきゃいいじゃん。

干場:ポケットに(笑)。

哀川:あと、みんなは潰した梅を1杯ごとに捨てちゃうけど、潰した梅も新しいのに足していくんだよ。貯めてグチュグチュにしちゃったほうが美味いから。

干場:梅の話、細かすぎます(笑)。でも、やってみます! 今日はありがとうございました!

Photo:Tatsuya Hamamura

Text:Naoya Aoyagi

Edit:栗原P

哀川翔(Show Aikawa)
1961年、徳島県生まれ、鹿児島県育ち。一世風靡セピアの一員として「前略、道の上より」でレコードデビュー。TVドラマ「とんぼ(TBS連続ドラマ)」、映画「オルゴール」での新人らしからぬ存在感が認められ、一躍脚光を浴びる。その後、高橋伴明監督に見出されて主演をつとめた『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ~』を皮切りに、東映Vシネマで、たて続けに主演をつとめ、ヒットシリーズを連発。現在はドラマ、映画、またバラエティ番組でも独自の存在感を発揮し、活躍中。

 

 

芸能生活32年、55歳になった哀川翔の人生訓をまとめた一冊、『ブレずに生きれば道は拓ける! 一翔両断!!』(KADOKAWA/角川マガジンズ)が、現在、好評発売中。「仕事」「男と女」「子育て」など、複数のジャンルごとに哀川の名言をビッシリ収録! 1500円+税
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