ビールを2ダース飲むと、人間はどうなる
哀川：そうよ。だから、男連中には相当ウケてるよ。みんな盛り上がる。
干場：自分が歌いたい歌とはいえ、盛り上がるかどうかは考えないとダメなんですね。
哀川：うん。そこで全然ノーサンキューみたいな歌は歌わないよね。今はこれだ！ みたいな。周りの人にも支持するからね。「あれを歌え」「今はこれだ」って。うちの息子にも指示するから。
息子さん：確かに「今はシーンとしてるから、ももクロ歌え」とか『ゴールデンボンバーの「女々しくて」を歌え』とか言われますね（笑）。
哀川：ダメな奴が変な歌を歌ったりすると、やべー、盛り下がっちゃったよ、今これじゃねーだろ……ってなるでしょ。そういうときに、オマエ、1回アゲとけみたいな。ちょっとスイッチ変えてろ、盛り上げろって。
干場：場の空気を読んで指示を出すんですね。哀川翔、DJ説（笑）。
哀川：カラオケは場の空気を読んだ選曲が大事だからね。まあ、365日中、360日カラオケスナック行ってたら、空気も読めるようになるって（笑）。
哀川翔はすべてにおいて取り入れるのが早い
FORZA STYLE：ところで翔さんは、まだ誰もそんなものを飲んでなかった時代に、いつも吉四六のソーダ割りを飲んでいた、という話を人づてに聞いたんですけど。
哀川：ああ（笑）。六本木が「マーテル」とかブランデー全盛期で、焼酎がなかったときに、たまたま俺の知り合いが「吉四六をソーダで割って、梅干し混ぜると相当美味いよ」って言って、それで俺も飲み出したんだよ。そしたら、流行っちゃってさ。全員それ飲み出したもんね。
干場：じゃあ、翔さんは、だいぶ吉四六のソーダ割りを広めるのに貢献されたんですね。
哀川：いや、美味いから飲んでみる？ って言われたから、飲んでみたらハマっただけで。梅も紀州のいい梅を使って潰すんだけど、それが美味くてね。その当時、ホントに焼酎なんて飲んでる奴いなかったけど、全部それになったもんね。
干場：へえ～。吉四六のソーダ割りに梅干し入れて飲むの、やってみたいですね。
哀川：美味しいよ。先に吉四六だけ入れて、まず梅を潰すの。それで氷を入れてからソーダ入れるの。みんなソーダ入れてから潰すから甘いんだよ。
干場：順番があるんですね（笑）。
哀川：そう、順番が大事なんだよ。梅干しも固い梅干しじゃなくて、1個ずつ破ける梅を入れないとダメなんだよ。ホント美味いから、飲んでみてよ。
FORZA STYLE：やっぱ翔さんは、すべてにおいて取り入れるのが早いんですね。
哀川：俺に教える人が、良かったよね。コーヒー焼酎なんかも、まだどこも出してる店がない時代に「ちょっと飲んでみる？」って、バーテンダーに勧められてさ。それで俺、ハマっちゃって、そっから家でずっとコーヒー焼酎になったもんね。
お酒が原因で体調を崩した思い出
干場：コーヒー焼酎も美味しいですよね。翔さんは、お酒の飲み過ぎで体壊したこととかないんですか？
哀川：1回もないよ。昔、たった一度だけ、胃が痛くなったことがあって、先生に「胃が痛いんですけど」って胃カメラで調べてもらったんだよ。「昨日お酒飲みました？」「飲みました。ビール2ダース飲みました」って。そしたら、「誰でも痛くなるわ」って言われたからね（笑）。調べたら、なんともなかった。
干場：2ダースって、24本ですか!？
哀川：24本、ビール。俺ひとりで。ふたりで48本飲んだから、ふたりで4ダース。バカだよね（笑）。
干場：いちいち豪快です（笑）。ちなみに今、煙草は何を吸われてるんですか？
哀川：あ、これ？ ショートホープのメンソール。昔からメンソールが好きで、今はこれだけど、俺の吸うメンソールがどんどんなくなってるんだよね。
干場：これまで何を吸ってきたんですか？
哀川：東京来るまではマイルドセブン。上京してから、セーラム。その後がセーラムライト、マルボロのメンソール、キャメルのメンソール。キャメルは震災でなくなっちゃったんだよ。JTの煙草の工場が半分くらいなくなっちゃって、つくれなくなっちゃったんだ。
干場：翔さんの煙草遍歴はみんな知りたいし、真似したがる読者も多そうです。
FORZA STYLE：確かに。でも翔さん、一節にメンソールはイ●ポになるって噂があったじゃないですか。そこは気にされたことないですか？
哀川：あのね、メンソールの煙草ってのは、最初、黒人が吸ってたの。黒人って、あっちのほうがタフすぎるだから、それを押さえるためにメンソール吸ってるっていう話があって。だから、それを日本人が吸うとイ●ポになるよ、って言われたのが根源。
干場：えー、そうなんですか！
哀川：うん、そういう流れ。イ●ポになるとか、まったくないよ（笑）。
まだまだ熱いトークは、インタビュー後編に続く！ ソイヤッ!!
Photo:Tatsuya Hamamura
Text:Naoya Aoyagi
Edit：栗原P
哀川翔（Show Aikawa）1961年、徳島県生まれ、鹿児島県育ち。一世風靡セピアの一員として「前略、道の上より」でレコードデビュー。TVドラマ「とんぼ(TBS連続ドラマ)」、映画「オルゴール」での新人らしからぬ存在感が認められ、一躍脚光を浴びる。その後、高橋伴明監督に見出されて主演をつとめた『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ～』を皮切りに、東映Vシネマで、たて続けに主演をつとめ、ヒットシリーズを連発。現在はドラマ、映画、またバラエティ番組でも独自の存在感を発揮し、活躍中。
芸能生活32年、55歳になった哀川翔の人生訓をまとめた一冊、『ブレずに生きれば道は拓ける! 一翔両断!!』（KADOKAWA/角川マガジンズ）が、現在、好評発売中。「仕事」「男と女」「子育て」など、複数のジャンルごとに哀川の名言をビッシリ収録！ 1500円＋税アマゾンはこちら
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ランチ/11:00～17:00
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