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BUSINESS 高橋龍太郎の一匹狼宣言

Vol.12「シン・ゴジラと初音ミクがガラパゴス日本を救う」高橋龍太郎

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本当にいやなのは老害の最たる森喜朗オリンピック会長の下、業界のボス達が結集して、クールジャパンだとか称して開会式を台無しにしかねないことだ。森前首相は日本は以前「神の国」だと発言して物議をかもしたが、生前退位に反対の保守派の本音は天皇は神、もしくはそれに近い存在なのであるから、公務をしないで生きて何をしないでも私たちは天皇として崇拝いたしますと言う事だろう。

そのアナクロニズムとセンスの無さを象徴したのは天皇即位20周年の記念の式典プログラムだった。そこで行われたEXILEのダンスは本当に恥ずかしかった。アメリカの猿真似ダンスのどこが天皇即位のお祝いに相応しいのだ。それに式典で繰り返される万歳三唱。陛下はあんなもの本当にお喜びだろうか。

日本のショービジネスはガラパゴス化している。子供相手のジャニーズ、学芸会レベルのAKB48、猿真似ダンスのEXILE。世界のショービズの世界からしたら物笑いの種だろう。このグループの誰が、欧米でショーをやれる実力があるというのか。ショービズ業界のボス達の話し合いで開会式の中心にこれらのグループが出るようなことがあったら、その子供っぽさとオリジナリティのなさに呆れられるだろう。

Perfumeも初音ミクも、べビーメタルも欧米でショーをやればそれなりに客も入るし熱狂的なファンもいる。国を代表する芸能人とはそういうことだ。韓国のように欧米基準をもとに芸能人を育てなかった志の低さがこんなタレント達しか生み出さなかったのだ。過去を悔いて、彼等が開会式にメインで登場するような恥の上塗りは是非やめてもらいたい。

庵野監督の「シンゴジラ」がすごいことになっている。オリンピックの開会式には是非登場してもらいたい。巨大なゴジラと初音ミクの巨大空中CGによる対決。私が開会式に一番期待しているプログラムだ。そのとき日本は杉本博司の写す「廃墟劇場」ではなく篠山紀信の写す「快楽の館」になっていることだろう。

万々一、オリンピック中に、そのときには上皇になられている今上天皇の死が重なったとしても、できるだけ質素に密やかに葬儀をおこなうこと。それが陛下の願いであろう。御名御璽

【高橋氏よりお知らせ】
2016年09月14日 (水) 19:30 ~21:00より六本木アカデミーヒルズにて、「現代アートから見た日本 vs サブカルから見た日本」と題して宇野常寛さんとの対談があります。ご参加をお待ちしております。詳しくはこちらから。

書き手:高橋 龍太郎

精神科医、医療法人社団こころの会理事長。 1946年生まれ。東邦大学医学部卒、慶応大学精神神経科入局。国際協力事業団の医療専門家としてのペルー派遣、都立荏原病院勤務などを経て、1990年東京蒲田に、タカハシクリニックを開設。 専攻は社会精神医学。デイ・ケア、訪問看護を中心に地域精神医療に取り組むとともに、15年以上ニッポン放送のテレフォン人生相談の回答者をつとめるなど、心理相談、ビジネスマンのメンタルヘルス・ケアにも力を入れている。現代美術のコレクターでもあり、所蔵作品は2000点以上にもおよぶ。

 



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