スカウトマンに必要な能力
奥野：とにかく、「女性の気持ちがわかること」、これに尽きると思います。僕はもともと女兄弟の中で育っているので、女性の気持ちを理解するのが得意なんですよね。僕の場合はスカウトした女の子とは、真正面から向き合えるような関係でいようと心がけています。女の子も向上心があり本気ならば、こちらも本気でその子を売りたいと思う。また、「間違っていると思うことは、きちんと言い合える、兄弟のような関係」をつくるよう努力します。もちろん、それ以外にも「その女の子に合うお店を見極めて紹介する能力」も必要なのですが、まず一番は信頼関係だと思いますね。
西内：奥野さんのように、信頼関係を大切にしてくれるスカウトマンの方に引き上げてもらえるキャバ嬢は幸せですよね。やはり、私は昼職なので、どうしても夜の世界の人は「怖い人が多いんじゃないか」と身構えてしまうんです。それはきっと地方のキャバ嬢の方も一緒で、「東京って怖い人が多いんじゃないか」と身構えている人も多いと思います。そんな方が奥野さんと出会ったら、きっと安心して東京のキャバ嬢として活躍することができるんだろうなと思います。
奥野：そう言ってもらえると嬉しいです。
西内：それに、奥野さんは本当に紳士で、女の子を無理にお店に引き込もうとしたりもしないじゃないですか。例えば、私には「昼の方が活躍できるよ」と止めてくださったり（笑）。目先の儲けだけを考えたら、どんな女性でもとりあえず店に入れれば儲かるのに、きちんとその女性の適正を見て、道を踏み外さないように教えてくれる、まさに「お兄ちゃん」的な頼れる存在で、本当に素敵だと思います。私ももしキャバ嬢になるなら奥野さんにスカウトされたいです（笑）。
スカウトとは女性の人生を預かること
奥野：たしかに、無理に向いていない子をお店に押し込んだり...そういうことをするスカウトマンもいるらしいのですが、僕はスカウトするということは、その女の子の人生を預かったということだと思っているので。僕なりにきちんと責任をもって向き合いたいと思っています。
西内：なんだか、奥野さんとお話ししていると夜の世界のイメージがガラっと変わります。よく、「夜っぽくない」って言われませんか？
「夜っぽくない」とよく言われる
奥野：めちゃくちゃ言われます（笑）。でも、結局は昼の世界も夜の世界も、人と人との信頼で成り立っていると思っているので、一緒だと思うんですよね。本当に一流の人は、昼夜関わらず、人に対して真摯に、正直に、まっすぐに向き合っているものです。
売れるキャバ嬢の見分け方
西内：勉強になります。ちなみに、奥野さんは伝説のキャバ嬢を次々に世に送り出す「伝説のスカウトマン」としても知られていますが、「この子は伝説のキャバ嬢になるかどうか」って、どうやって見抜くんですか？
奥野：なにより、...
