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Special Talk

世界王者を10人育て上げた男
錦織圭の恩師、ニック・ボロテリー独占インタビュー
「コーチングの極意」

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「イエス。私のコーチング手法は、実のところビジネスと非常に近いものがある。どちらも勝利を目指すことは同じだが、勝つためにはチームを作らなければならないということだ。一見個人競技に見えるテニスだが、コーチ、フィジカルトレーナー、栄養士などのチームがなければ勝つことは不可能だ。ビジネスでもリーダーがいて、営業がいて、会計士がいて、弁護士も必要な場合がある。そうして必要な人材を配置して勝つという共通の目的に向かって前進する。そこはテニスもビジネスも変わりない。そこで“勝つ”という一貫した目標を示し続けるのがリーダーの役割なのだ」

ビジネスの場面でコーチングしていく上で、絶対に知っておくべきことは何か。

「私がこの世界で成果を出せたのは、若いころから全く同じ人間は存在しないということを知っていたからだ。適切なコーチングを施すには、個々の経歴、体格、条件、現実的目標そして家族構成までも知っておく必要がある。たとえばアンドレもケイも決して背が高いほうではない。アンドレのほうが約1インチ高いくらいだ。決定的に違うのは両親の性格だ。アンドレはラスベガス出身だが、父親が徹底的かつ高圧的に一日中テニスの特訓を息子に施していた。一方で錦織夫妻は非常に物静かで、決して息子に何かを強制することはない。そんな親の性格の違いからも指導法が変わってくるということだ」

アガシも錦織もけっして体格に恵まれた選手ではない。しかし、世界トップの実力を得た。

頂点を目指すうえで、どうしてもネックになるのが錦織の負傷の多さだ。この対策として氏はどう考えているのか?

「その通り。ケイにケガが多いのは事実だ。もしケガしない方法を知っているなら、私はとっくにビリオネアになっているよ。ただ、一つ言えることがある。肘をケガしたなら、下半身を鍛えればよい。膝が痛めても、背筋を強化することはできる。つまり、ケガをしたときでさえできることはあるし、そこでめげないように声をかけ続けるのがコーチの役割だ。ケイの場合で言えば、ダンテ・ボッティーニがその役割を長年果たし、毎日四六時中、ケイと一緒に過ごして指導を続けている」 

あくまでも想像だが、若かりし、いや渡米直後の幼いころ錦織圭は東洋人であること、肉体能力の差について劣等感にさいなまれたことはないのだろうか。

NEXT⇒なんとバツ8! ボロテッリ氏の破天荒な私生活







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