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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine

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パテック フィリップの真髄が宿る、30.5mmのケース

そろそろ自分らしい腕時計との出会いを真剣に考えている40男の皆様に、『FORZA STYLE(フォルツァスタイル)』がオススメしたい選択肢のひとつが“ヴィンテージウォッチ”です。

その世界は奥深く、手頃な価格で買えるコスパ重視の時計もあれば、果てはオークションで競り落とされる数千万円台の投機の対象となるプレミアムな個体が数多く存在します。実際問題、ヴィンテージって聞くと妙に敷居が高く感じられたり、あまりの人気から偽物が出まわっているグレーな世界であることは否めません。それもあって、どうも二の足を踏んでしまっている方が大勢いるかと思います。

そこでこの連載では、ウンチクに寄り過ぎず、今どきのファッションにもしっかりとハマる腕時計であることを前提にしながら、絶対にはずさない名機の購入ガイダンスを中心に、さまざまな角度からヴィンテージウォッチの魅力について触れていきます。

機械式腕時計の楽しみ方って、本当に十人十色だと思います。ファッションアイテムとして気軽に取り入れるのも、末長く愛用するパートナーとして検討するのも、投機を目的に購入するもの、どれも間違いではなく、正解は人それぞれ異なるものです。

とはいえ、値段もそれなりするので、どうせなら手堅い一本を狙いたい。そんな方にオススメのヴィンテージウォッチと聞かれたら、真っ先に挙がるひとつがパテック フィリップのRef.96です。

Patek Philippe Ref.96                               1940年製、手巻き(Cal.12-120)、SSケース、ケース径30.5㎜/300万円(税抜)   【問い合わせ】 オンビハーフ 03-3548-9188 http://onbehalf.jp/

“カラトラバ”と呼ばれるパテック フィリップの腕時計の中心に立つRef.96の初出は1932年。その当時はまだ懐中時計が主流の時代だったので、バウハウスの思想に影響を受けて制作されたと言われるRef.96デザインはものすごく斬新に映ったはずです。

実物を手にしたことがある方ならお分かりかと思いますが、Ref.96の時計としてのバランス感って独特でして。わずか30.5mmケース型ありながら、ズシッとした存在感があることに驚かされます。文字盤の絶妙なレイアウト、18mmで設定された太めのベルトがこの優れたバランスをつくっているとも言われています。

さて、前置きが長くなりましたが、今回はRef.96の系譜を引き継ぐ“カラトラバ”の中から、ちょっぴり毛並みが違う一本を紹介します。

Patek Philippe Ref.2457                            1950年代初期、手巻き(Cal.27-SC)、18KYGケース、ケース径30.5㎜/330万円(税込) 【問い合わせ】オンビハーフ 03-3548-9188 http://onbehalf.jp/

コチラのRef.2457は、Ref.96と同じく30.5mmのケース型はそのままにセンターセコンド仕様であることが特徴です。それゆえ、スモールセコンドが主流のRef.96と比べるとまた違った趣があります。

何よりもわかりやすい違いが“文字盤”です。Ref.96の場合、力強いドルフィンハンドとドット型のインデックスというパターンが多いのですが、この個体は細めの時針と分針、そこのブルースティールの秒針が重なるクラシカルな佇まいが特徴。ブランドのロゴや目盛りは象嵌プリントと、全体的に手が込んだ作りであることも特筆すべき点です。

シンプルでありながら手作業の風合いが感じられる贅沢な文字盤。
いわゆる“カラトラバ”のスタイルを踏襲したケースデザイン。しかもこの個体は未研磨でコンディションは最高級です!

時計の心臓部となるムーブメントには、パテック フィリップのセンターセコンド専用の名機として知られる手巻きキャリバーCal.27SCが搭載します。

秒針が6時位置につくスモールセコンドに対して、センターセコンドはより腕時計らしい作りだと言えます。名機Cal.12SCのセンターセコンド版に当たるCal.27SCはパテック フィリップの多くの腕時計に採用された傑作です。

造形美に溢れる30.5mmの“カラトラバ”のケース、シンプルにして奥行きのある文字盤、傑作ムーブメントと3拍子揃ったRef.2457はまさに鉄板。その証拠にヴィンテージウォッチとしての評価も高く、価格がそれを物語っています。資産としても申し分ないかと。

最後に付け加えておくと、これだけシックな面構えですがらファッションとの相性も最高です。正統派ならスーツやジャケット、あえてのハズしでデニムなんかと合わせてみるのも楽しそうですね!

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

 



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