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LIFESTYLE Special Talk

【後編】オリンピック3連覇
野村忠宏が今だから語る
「ナルシストのススメ」

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そもそも勝つことが目的。
楽しさは求めていない。

野村:それは、とにかく小さな成功体験を重ねることですね。苦しくても、成功体験を得られれば「やってよかった」と思えるじゃないですか。でも、それでも基本的には「苦しみ」ばかりですよ。ただ、僕はそもそも柔道に「楽しさ」を求めていないんです。

干場:「楽しさを求めていない」、すごくストイックですね。よく「好きなことを仕事に」と言う人はいますが、野村さんは違うということですか?

野村:いいえ、もちろん柔道は好きです。ただ、「好きなことを仕事に」と言うのは素晴らしいと思うのですが、ずっと「楽しさ」だけが続くなんてあり得ない。絶対に一所懸命取り組んでいたら「苦しみ」の方が大きくなるんです。

干場:確かにそうですよね。でも「楽しさ」を求めていないと割り切れることが凄いです...。

野村:楽しむことよりも、勝つことが何よりも重要ですから。

干場:では、よくオリンピック選手で「楽しんで試合をしてきます」という選手がいますが、それについてはどう思われますか?

野村:本当に楽しみながら優勝できるなら良いのですが、なかなか難しいと僕は思っています。「楽しみます」と言っていても、そういう選手に限って本番になると楽しむどころか何もできずに終わることが多い。

干場:普段すごく優秀なのに本番に弱い人って確かにいますよね。

 

どれだけ苦しもうと、勝利に拘る

野村:そうですね。僕はとにかく勝利に拘りたい。苦しんで苦しんで勝ち取った勝利の先に、これ以上ない達成感や感動があります。それを得るためには楽しさなんて必要ないと思っています。

干場:苦しみに喜んで飛び込む...そんな野村さんだからこそ、オリンピック3連覇というあり得ないような偉業を成し遂げられたのですね。

石田:本当に凄まじいです。野村さんのお話は、ビジネスだけでなく人生にも通じるものですよね。全ての方に参考にしていただきたいです。

野村:そういっていただけると光栄です。今後も日本の柔道のために何かできることを探していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします!!

Text:Yuko Nishiuchi
Photo:Naoto Otsubo
getty images

著書『戦う理由』
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野村忠宏(のむらただひろ)
柔道家。1974年奈良県生まれ。祖父は柔道場「豊徳館」館長、父は天理高校柔道部元監督という柔道一家に育つ。アトランタ、シドニー、アテネオリンピッ クで柔道史上初、また全競技を通じてアジア人初となるオリンピック三連覇を達成する。その後、度重なる怪我と闘いながらも、さらなる高みを目指して現役を 続行。2015年8月29日、全日本実業柔道個人選手権大会を最後に40歳で現役を引退。ミキハウス所属。

▶︎野村忠宏オフィシャルサイト
http://www.nomuratadahiro.jp/

【著書『戦う理由』(amazon 単行本はコチラ Kindleはコチラ)】
人並みより小さな体で柔道を始め、中学時代には女子選手に負けるなど敗北を続けながらも努力を怠らず、アトランタ、シドニー、アテネの3大会で、オリン ピック柔道史上唯一の3連覇を成し遂げた野村忠宏氏の半生と、アテネ大会後、4連覇を狙う北京五輪へ向けての稽古中に右膝前十字靭帯を断裂、その後も右肩 甲下筋腱断裂などの怪我に直面しながら、怪我や年齢による衰えとの苦闘、心の葛藤を抱え
ながら「自分の柔道」と向き合いチャレンジしてきた道のりが明かされています。戦い続けてきたことで見えてきた「戦うこと」の意味、たどりついた境地が、 五輪柔道3連覇という前人未到の偉業をなしとげ40歳を過ぎるまで現役と真剣勝負にこだわってきた著者ならではの力強い言葉で明かされており、人生という 長い戦いに打ち勝つ勇気が湧いてくる必読の一冊。

石田紗英子(いしださえこ)
元客室乗務員の経歴を持つレプロエンタテインメント所属のキャスター。やさしいマナー研究所代表としても活躍中。TVやWEB配信番組のレギュラーを数多く務める注目の美女。 http://ameblo.jp/saeko-sora/
~現在のレギュラー~
フジテレビホウドウキョク24 毎週水曜日19時~21時生放送『あしたのコンパス』
全国JFN系FM 毎週日曜日あさ6時~8時半生放送『SundayFlickers』
Jcom 所によっては毎日放送『横濱ツウ』
NOTTV『F1速報TV』
ニコニコ生放送『夏野政経塾』
ニコニコ生放送『JAXA宇宙航空最前線』
ニコニコ生放送『N高等学校オープンキャンパス』
『BMW NEWS』

ライター:西内悠子(にしうちゆうこ)
1988年、兵庫県西宮市出身。同志社大学文学部哲学科卒。avexへの就職を期に上京し、3年半のOL経験を経てフリーライターとなる。在学時に自身のアメーバブログが大学生ランキング1位を獲得。会社員時代、dマガジン「Hot-Dog PRESS(講談社)」にて「おじさんハンター」として連載をしていた。

▶西内悠子の記事一覧
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