これまでは、柔道以外のことを考えたくなかった
野村:今は昔とは違って、自分とは違う世界でチャレンジしてきた人の話をきくのがすごく楽しいですね。これまで僕は、自分の柔道の夢に関係しない人とはあまり会ってこなかったんです。
干場:すごくストイックですね。
野村:僕は自分に甘いところもあるので、楽な方に流されてしまうんですよね。だからこれまではあまり会えなかったんですけど、引退してからは色々な人に会うようになって、それがとても刺激的で楽しいんです。
石田:でも、野村さんはお友達をすごく大切にするイメージがあります。
野村:そうですね、一度友達になったらとことん長いです。友達には本当に恵まれていますね。よくオリンピック選手だと「引退した瞬間に自分の周りから人が去っていった」なんていう話をきくのですが、有難いことにそういうこともないですし、本当に友達には恵まれているなと思います。
干場:では今後の活動についてお聞かせいただきたいのですが、今チャレンジしたいことはありますか?
野村:それが、全く決まってないんですよ...!
干場:確かに、ずっと第一線で選手として活躍されていたら、引退後の目標というのはきっと決めるのが難しいですよね。
野村:そうですね。ただ、柔道に関わっていきたいのは確かなので、これからは“柔道を伝える”役割を担っていけたらなあ、と漠然と思っています。
干場:具体的にはどのように伝えていくのでしょう?
野村:柔道の技術を下の世代に伝えたり、メディアに出て柔道を伝える仕事をするのも良いかなと思っています。やはり、柔道家としての道は一生続いていくのかなと思っています。
世界進出のストーリーは完璧!?
干場:世界進出も視野に入れられていたりするのですか?
野村:そうですね。「海外で柔道を指導して、海外選手に金メダルをとらせる。そこで、海外から指導者としての依頼が殺到する、そこで日本から『やっぱり日本の柔道界には野村が必要だ』」と言われ日本に帰ってくるという妄想ストーリーが出来上がっています(笑)。
干場:さすが野村さん。けど、かなりあり得るストーリーですよね。
野村:こういうことを妄想しているとテンションがあがり、頑張ろう!という気持ちになるんですよね(笑)。
干場:では最後に、「柔道は99%苦しい、1%だけ楽しい」と過去のインタビューでおっしゃっていましたが、「99%の苦しさ」を乗り越えるためにはどうしたらいいのでしょうか。
野村:それは、...