アップルの初期デザインを支えた
デザイン界の巨匠がディレクション

モノづくり大国のドイツには素晴らしい製品やメーカーが数多く存在します。第二次世界大戦にてドイツ空軍に時計を納入していた「STOWA（ストーヴァ）もそのひとつです。1970年代のクオーツショックによる機械時計産業の斜陽化で一時期は休眠状態に陥っていましたが、時計ブランドの「SCHAUER（シャウアー）を率いるヨルク・シャウアー氏がブランドを買い取ることで復活を遂げました。

2004年に活動を再開したい新生ストーヴァは、購入しやすい価格設定でありながら、職人気質のシャウアー氏の目が行き届くことで十分なクオリティをキープしています。

膨大なコレクションを資料に再構築することで生まれるストーヴァのデザインは質実剛健なドイツウォッチの伝統を受け継ぐ一方で、革新的なスピリットを内に秘めています。

あのスティーブ・ジョブスのパートナーとして、初期のMacの名機「apple Ⅱc」のデザインなどを手がけたプロダクトデザインの第一人者、ハルトムット・エスリンガー氏がロゴデザインを刷新、さらにパイロットウォッチの技術企画TESTEFの準拠したモデルをリリースしたりと話題を集めています。

そんな2人が完成させたジャーマンウォッチの最新形がこの「rana(ラナ）」です。シンプルな3__針の時計にはプロダクトに愛着をもたすための工夫が盛りだくさん。とりわけ美しいのがサイドビューです。ベゼルの左右をはじめ、「流れる時間」を表現した造形美は唯一無二の輝きを放ちます。これを実現させるためには彫金の技術と紙やすりによるハンドフィニッシュが必要不可欠。

超一流のデザイナーとウォッチビルダーが導き出したプロダクトデザインの到達点。腕時計の存在そのものを考えさせられる優れた作品は必見の価値アリです。

Text： FORZA STYLE

STOWA　rana自動巻き（Cal.ETA-2824）、SSケース＆ラバーストラップ、ケースサイズW37×H43mm、5気圧防水／58万円（税抜）

二人のクリエイターのアイディアと技術の結晶であるケースデザインは見るだけでも楽しめる存在感を醸し出しています。

世界をリードするグローバルエージェンシー、フロックデザインの創設者であるハルトムット・エスリンガー氏。世界で最も尊敬を集めるデザイナー兼ビジネスコンサルタントとしても知られている。

自らの名を冠したブランドも経営するヨルク・シャウアー氏は自らを“ウォッチブルダー”と呼ぶ。ケースへの強いこだわりがあり、「手作業が加わらなければ、情熱のこもった時計は作れない」というのが彼の持論。

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スピンドル新丸の内ビルディング店
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