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WATCH 40男のヴィンテージ時計

【ロレックス】キムタク愛用、「エクスプローラーI」の中古時計の価格とは?

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大定番だからこそ、こだわり持つことで
本物の“イイこと尽くし”が味わえる

そろそろ自分らしい腕時計との出会いを真剣に考えている40男の皆様に、『FORZA STYLE(フォルツァスタイル)』がオススメしたい選択肢のひとつが“ヴィンテージウォッチ”です。

その世界は奥深く、手頃な価格で買えるコスパ重視の時計もあれば、果てはオークションで競り落とされる数千万円台の投機の対象となるプレミアムな個体も数多く存在します。実際問題、ヴィンテージって聞くと妙に敷居が高く感じられたり、あまりの人気から偽物が出まわっているグレーな世界であることは否めません。それもあって、どうも二の足を踏んでしまっている方が大勢いると思います。

そこで、この連載では、ウンチクに寄り過ぎず、今どきのファッションにもしっかりとハマる腕時計であることを前提に、絶対にはずさない名機の購入ガイダンスを中心に、いくつかの切り口から幅広くヴィンテージウォッチを紹介していきます。

第3回は、初回の「サブマリーナー」、第2回の「GMTマスター」に続き、「エクスプローラーI」を紹介したいと思います。以前、トレンディドラマで某人気タレントが着用していた記憶が甦る、あの大人気モデルです(笑)。今回はいくつかの選択肢の中から、ロングセラーであるRef.1016をクローズアップします。

ROLEX EXPLORER IRef.1016、1966年製、自動巻き(Cal.1570)、SSケース&ブレスレット、ケース径36mm/参考価格120~200万円前後 【問い合わせ】リベルタス 06-6643-9455 http://www.libertas-watch.com/

ヴィンテージロレックス、とりわけ「サブマリーナー」「GMTマスター」「エクスプローラーI」を購入を検討する際に必ずといっていいほど突き当たるのが、“マットダイヤル”や“ミラーダイヤル”というキーワードです。はじめて耳にする方も多いと思いますが、これがかなり重要でして……。見栄えはもちろん、個体の評価、つまりは価格に大きく影響してきます。

では、Ref.1016を例に挙げてみましょう。このモデルは1960年代から製造がはじまりました。30年近く製造されたロングセラーであることからも、「サブマリーナー」の定番モデルRef.5513と同様に、時代ごとにディテールの変遷があります。ざっくりと分けるなら、初期から1967年初頭までがミラーダイヤル、それ以降のモデルはマットダイヤルとなります。初期モデルなら、ミラーダイヤルであることに加え、“ミニッツサークル”と呼ばれる円周が文字盤に刻まれ、ブレスレットは、リベットブレスorジュビリーブレスがマッチします。一方で80年代後半の高年式になると、ヴィンテージらしさがだいぶ薄れ、見栄えはかなり現行モデルに近づいていきます。

マットとミラー、この2つのダイヤルの大きな違いに“経年変化”があります。前者は多少変色もしますがそれは微々たるもので。個体差が出るのは主には“夜光の焼け具合”です。それに対して後者はというと、コンディションの善し悪しがダイレクトに価格を決定付けます。それゆえ、艶が残るミラーダイヤルは非常に希少かつ、ものすごい人気なんですね。

まずまずといったコンディションのミラーダイヤル。艶感も然りですが、金字で刻まれたレターは雰囲気抜群! コンディション次第で評価や価格は雲泥の差がつきます。その理由からもデッドストックでもない限り、なるべく実物を確かめてからの購入をオススメします!

もし仮に状態のいい個体をゲットできた場合、そこからは先は“イイこと尽くめ”、なんて展望も夢ではありません! 何せ、この数年でのミラーダイヤルの高騰ぶりは半端じゃなく、たったの数年で倍値近く値上がりした個体がゴロゴロあるんですから。でも、一旦邪な気持ちを払って(笑)。ここからRef.1016の外装の魅力について触れたいと思います。

Ref.1016時代の「エクスプローラーI」は、高級機である「デイトジャスト」のRef.1601らと同じ、36mmのケース径のサイズ感が特徴のひとつに挙げられます。同年代の「サブマリーナー」などのスポーツウォッチと並べてみると、かなり小振りであることがわかります。このサイズは、我々日本人の腕元との相性がよく、「エクスプローラーI」が支持されている理由のひとつなんですね。

リベットブレスと比べれば、まだまだ購入しやすいスイス製の1960年代のジュビリーブレス。駒は無垢ではなく巻き込みなので、着け心地はかなり軽めです。

バランスのよいサイズ感を演出している秘密は20mm幅のブレスレットにもあります。「サブマリーナー」や「GMTマスター」にも使えるブレスレットを併用できる点もスポーツウォッチたる所以だといえるでしょう。

ご参考までに、コチラの1960年代後半のミラーダイヤルRef.1016は、時計と同年代のスイス製のジュブリーブレスと合わせています。ちょっぴりドレッシーに見えますが、アラビア数字の視認性の高い文字盤がスポーティな印象と重なることで、独特の雰囲気を醸し出しています。

もう少しボリューム感が欲しいのなら、迷わず王道のスイス製のリベットブレスとの組み合わせがベスト。ミラーダイヤルとの相性は完璧で、手堅くいくなら間違いなくコレです! ただし、年々希少性が増してことから価格が高騰しているので、購入のチャンスが巡ってきたら、お財布とじっくりご相談を(笑)。

「ミラーダイヤルといえば、スイス製のリベットブレス」といっても過言ではないほど、切っても切れない関係の両者。ヴィンテージロレックスの愛好家なら一度は試してみたくなる王道の組み合わせです。

これらはあくまで一例ですが、同じRef.1016でも、年式やパーツの組み合わせ次第で印象はガラリと変わります。選び方に関しては、コンディションやオリジナリティが保たれていることが前提であれば、一概に正解はないかと思います。

多少の手間と時間がかかるかもしれませんが、自分好みの「エクスプローラーI」を見つけ出せれば、一生どころか孫の代まで使える家宝になり得るかしれません。もしくはもっとドライに、徹底的してファッションとして楽しむのも一興かと。ジュビリーブレスを付けて袖口に合わすだけで、いつものシャツやジャケットの着こなしがまた違って見えてきます。ここは騙されたと思ってぜひお試しを(笑)。

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

【バックナンバー】


 

 

 

第1回 はじまりはロレックスの「サブマリーナー」から

 

 

 

第2回 パーツで遊び尽くすのが「GMTマスター」の流儀



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