「りんちゃん、いまは育休中だけど復帰したらどのポジション?」
「仕事のやりがいってなに?」
「私は自分にしかできない、輝ける場所で働けるいまの職場が最高なの。やっぱりキャリアは裏切らないから、りんちゃんも頑張ったほうがいいよ!」
「ぶっちゃけ稼いだもん勝ち。時間はお金で買えると思うのね。稼いだら掃除や料理を外注できるじゃん?」
「家事育児が大変なのは自己責任だと思うの。もっと効率がいいやり方ある」
なにも義家族全員が揃っているときに言わなくてもよいのでは.......と感じ、自分の価値観を押しつけてくる義姉の発言に苛立ちを覚えていたよう。当時のりんさんは育児休業中だったため、熱心に仕事の話をされても困惑していたのだ。
「私も大卒なんですが、有名な大学ではないので『学歴がないぶん社会に出てから頑張らないと』という感じで仕事論を語ってきます。義両親は意識高い系の義兄夫妻が大好きで、熱く語る2人と毎回楽しそうにお酒を飲んでいますよ」
「夫は年収で450万円程度。高収入とは言えないですが残業なし、土日祝休み、有休が取りやすい環境なのでワークライフバランスをしっかりとれる企業なんですよね。福利厚生もいいんです。家族の時間が取れているし生活するにも困っていないので不満はありません。しかし義実家へ行くと意識高い義兄夫婦との会話で消耗......。稼ぐのが正義という考えは私たちと合わないんです。金持ちじゃなくても家族が健康で過ごせればそれでいいと思っているので、義兄たちの生き方や価値観に賛同できず、話を合わせて気を遣うのに疲れていました」
義姉は5歳年上のため、りんさんは自分の意見をはっきり言えず、まるで上司との飲み会に付き合っているような感覚のよう。
同じベクトルで仕事をしていない彼女からすると、義姉の持論に共感できないのも無理はないだろう。
「義姉は悪い人ではないんですけど......。よかれと思って、第二子出産を控える私へよくLINEでメッセージを送ってきました。『0歳から英語に触れさせたほうがいいよ!』『長女ちゃん、今年で4歳になるなら水泳かピアノはマスト』『家の中に地図や図鑑は置いていたほうがいい』など。正直ありがた迷惑というか......。本人は、本当にいいと思ってメッセージをくれるんですけど、価値観のゴリ押しに疲れちゃって」
どうしても義姉との性格や価値観が合わないため、次回の帰省は時期をずらしたいと夫へ伝えると、このような回答が返ってきた。
「言っていることは間違っていないけど、合う人、合わない人はわかれるだろうね。へぇー、くらいで聞き流しといたらいいじゃん」と、義姉に対して全く興味なさそうな様子なのだ。
「気にしないでいいならとっくにそうしてる......! 義家族みんながいる前で『年収低いんだからもっと頑張ったら』って言われている私の身にもなってよね......。今度の帰省は、絶対に義兄たちと時期をずらそう」心の中でそう強く決意した彼女だった。
後半は、性格や考え方まで何もかもが合わない、価値観ゴリ押し義姉からまさかの謝罪.....?
今後は帰省時期をずらして顔を会わせないようにと決意したりんさんと、義姉との関係について詳しくリポートしていきたい。