「望んで就いた仕事ですし、仕事はそこそこ楽しいです。ただ、会社にいると余計に子どもは欲しくなくなりますね。周りにこうなりたい!という子持ちの人がいないんですよ。女性の先輩はなんやかんや子供が熱出したとかでお休みするし、それを見ていると男と女の育児の割合がフィフティーだなんて思えません。半年で有給全部使っちゃうような先輩もいて、正直不憫というか。仕事を肩代わりすることもありますし、その度、すごい謝られて、なんだか…。自分も結婚して子供を産んで、仕事を続けたらこんな肩身の狭い思いしなきゃならないのかな?って思うとまじでいらない。それ一択です」。
一方で梨花さんは大学時代から付き合っている彼氏と同棲中だ。
「一緒に暮らした方がコスパもタイパもいいかな?と入社2年目で同棲に踏み切りました。ただ暮らし始めるとなんというか、ときめき的なものも減りましたし、もはやそこにあるのは生活。結局のところ洗濯とか掃除、食事の用意のバランスも私の方が多めですし、この感じで結婚したとて、その環境が変わるとは思えません。子供なんてできたら、なおさらじゃないですか」。
もっともすぎて、ぐうの音も出ない。しかし、彼はそれでもゆくゆくは結婚、出産を望んでいるそうだ。【後編】では、結婚を思い描けない梨花さんといつかはと思う彼との広がり続ける溝についてさらに詳しく話を聞いていきたい。
取材・文/悠木 律
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