「社員の選抜にあたって、社長が女の子は顔で選ぶ、と言ったことが発端でした。いやね、わかりますよ。こういう言い方がNGだってことくらい。でも言っちゃうことあるじゃないですか。本人もそこまでの深い意味で言ったわけじゃなくて、最終面接になって、同等の能力なら、可愛い方を選ぶというちょっとした冗談です」。
この発言も内々の会話であれば、またかと流され、大問題に発展しなかっただろう。しかし、社長はあろうことか会食でこの話をしたというのだ。
「その日に限って相手が若手社長だったんですよ」。
生まれも育ちも地元で、体調の悪いお父さんから会社を引き継いだ彼とは、博和さんも古くからの知り合いだ。地元の古い慣習もよく理解している、背がすらりと高くハンサムで知られる存在だ。
【後編】では、若手社長にルッキズムを静かに否定されることになった経緯に迫っていきたい。
取材・文/悠木 律
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