「生活が厳しいわりには少し高めなお寿司や食事が並んでいるというか......。私たちが来るから奮発してくれたのかな?と思ったんですけど、本当はそうではなかったみたいです」
正月料理を食べながら雑談タイムが始まる。すると義母が夫へボソッと「1週間前に10万円勝ったのよ」と嬉しそうに話すのが聞こえた。
ギャンブルを一切しないひとみさんは「勝った」という言葉を理解するのに時間がかかったが、5分ほど考えたあとにパチンコだとわかる。
確かに、家にあるお菓子を見ると70代がスーパーで買わないような駄菓子や、特殊なパッケージのあめ玉がある。義両親は定年退職して時間に余裕があり、これといった趣味もないためパチンコ通いをしていたのだ。
咄嗟に「パチンコ行ってるんですか!?」と聞くと
「たまにね......」とバツが悪そうにしていた。
怒りが噴き上がり冷静ではいられなくなったひとみさん。不満を言いたくなる気持ちをなんとか抑え帰宅後、夫に対して我慢していた怒りをぶつける。
「ねぇ、お義母さんたちパチンコ行ってるってどういうこと?知ってたの?今後、3か月に一度の5万円も金額を減らすから。それと勝手に送金したら離婚だからね。親が大切なのはわかるけど、子ども達のこれからも考えてよ!私たちだけじゃなくて弟夫婦に頼る方法もあるでしょ。私たちが稼いだお金がギャンブルに消えるなんて絶対許せないから」
夫からは、こんな親で申し訳ない、パチンコは昔から息抜きに行く程度で全財産を突っ込むようなやり方はしていない、老後になってまさかお金がないと言われるとは思わなかった、両親には恩があるからどうにか助けてあげたい、といった意見が返ってきたようだ。
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