Twitter上で流行っている、自称お金持ちによる「お金配り」。
ちょっと考えればあり得ないことだし、詐欺の一種だと分かるだろう。しかし、極限状態に陥った人間は判断力が鈍り、ついつい甘い誘いに乗ってしまう。今回はそんなお金配りに引っかかってしまったシングルマザーの被害談を詳細にレポートする。
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シングルマザーの三園英子(49)は高校生の息子と娘を女手ひとつで育てている。元夫はDVに浮気、モラハラの最悪3点セット。もう二度と顔も見たくない……というのがリアルなところだったという。
「別れるのも本当に大変でした。何度逃げても必ず追いかけて来るんです。それも愛しているとか子どもが大切とかそんな気持ちは1ミリもなく、私たちからなんとかお金をむしり取るため。どうしてこんな男と結婚したのか、何度自分を責めたことかわかりません」
やっとのことで別れたものの、母1人で子供2人を育てるのは大変だと英子は愚痴をこぼす。
「養育費は請求はしているものの一度も支払われていません。学費は支援金制度や奨学給付金でなんとかなりますが、それでも生活はカツカツ。この春に娘は高校生になります。
高校の制服や教科書代なんかって、合わせると10万円くらいになるんです。授業料以外にですよ?しかも最近は1人に1台タブレットを購入するシステム。購入は助成金が出るんですが、キーボードやタッチペンは自前。タッチペンは100均にもありますが、キーボードは流石にありません。純正のもので、4万円近くするんです。それ以外にもスクールバックや靴、下着……必要なものは山ほどあります。考えただけで頭が痛いです」
英子はこれまでアルバイトしかしたことがない。高卒で何か資格を持っているわけでもなく、高い給料を望むこともできない。年齢的なこともあり、正社員になるのもなかなか難しいのが現状だ。今は朝からは近所のマンション清掃、昼からはスーパーのパートと掛け持ちをしている。収入はおよそ28万円。貯金どころか、毎日暮らすことで精一杯だ。