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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「1歳半健診なんてなくなれ!」わが子の成長は遅れてる? 母親の苦痛とプレッシャーに迫る。

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「うちの子は言葉が出るのが遅かったです。下の子もまだほとんど意味のある言葉は言いません。友達の子どもが1歳半の頃には、当たり前に親のことをパパママと呼び、ワンワンとかブーブとか言っていましたが、うちの子は親に対しても決まった呼び名で呼んだりしません。上の子が1歳半健診を受けた時も、アババやウーアーといったいわゆる喃語がほとんどだったんです。健診で担当者の方と言い合いになってしまったのも、言葉の発達が原因でした」

©Getty Images

通常の1歳半健診では、パパママ以外で意味のある言葉を2~3個言えるかどうかを聞かれる。

「先ほども言ったように、うちの子はパパママでさえ言いませんでした。ブーブもワンワンも言わない? と聞かれてはいと答えると、母子健康手帳に”要観察”というスタンプを押されたんです。成長に問題があるとレッテルを貼られたようで動揺しました」

沙織さんは日頃の生活の中で、「おいで」「行こうか」と呼びかければ振り向いてついてくる我が子と、円滑にコミュニケーションが取れている。たとえアウトプットがなくても、自分の言葉を理解されている安心感があるため、不安を感じてはいなかった。

「そのことを担当者に言いました。たとえ意味のある言葉を2つ3つ言えなくても、相手の言葉を理解できていれば、立派に意思疎通が図れているってことになりませんか? それだって言葉を介したコミュニケーションではないですか、と。それに対して保健師さんは、要観察と言っても、じっくり様子を見ましょうね、という意味くらいに取ってくださいと言いました」

担当者は、「要観察」をつけられて母親が動揺したと思ったのだろう。「お母さん、お母さんなんだからどんと構えて。落ち着いてね」と沙織さんをなだめたという。沙織さんは、子どものようにたしなめられたことも悲しかった、と当時を振り返る。



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