「結局その他のSNSと同じことなのですが、位置情報共有アプリ内でも仲間外れのようなことは起きています。仲良くしている4人グループのうちの3人だけで一か所に集合して、そこで位置情報をフリーズさせるのだそうです。そしたら、そこからその3人がどこに行ったのかはわからなくなるでしょう? どこにいるかはわからないけど、3人で遊んでいるということだけはわかるので、仲間外れにされた本人はとても辛いみたいです。」
麻衣子さんは、仕方がないといった様子で笑う。
「『Zenly映え』なんていう言葉もあって、『位置情報を見られても恥ずかしくない暮らし』を心掛ける子どももいるそうです。
ずっと家にいると『あいつはずっと家にいる陰キャだ。』とか『引きこもりだ。』とか『暇人で友達もいない。』と言われてしまうそうで、それが怖くて用事もないのに遠出して『私は一体何をしているんだろう。』と、虚無感に襲われるのですって。全く気にしない子もいるようですけど、繊細な子たちは自分で自分を追い詰めてしんどくなっているという印象ですね。
ある女の子は、友だちにLINEを送ったのに既読にならないから、その友達の居場所を位置情報共有アプリでチェックして、明らかにスマホを見られそうな状況なのに返事がもらえていないと判断したそうです。そこで『どうしてLINE無視するの?』と連絡してしまい、『ウザい』と嫌われてしまったと悩んでいました。
こういう悩みは、『インスタやTwitterが更新されているのにLINEは既読にならない』というトラブルと根っこは同じでしょうね。ツールがたくさんあるので、そのどれかを使ってでもとにかく『つながっていたい』という気持ちが強くて、お互いそういう気持ちがあるのに一瞬でもかみ合わないと仲違いしてしまう。そんな状況が多いのかもしれません。」