今回、話を聞いたのは関東に住む佐藤美優さん（34）。大学入学と同時に上京し、現在は会社の取引先で出会った夫と２人の子供がいる。
家庭をもち子宝にも恵まれ幸せそうな彼女だが、20代前半はとあるビジネスにのめりこみ借金を抱えてしまったそうだ。
「大学時代にバイト先で出会った先輩からビジネスを紹介してもらいました。大学２年生の時でまだ就活や仕事について全然考えていなくて……。いろんな人と出会える『異業種交流』と聞いて、きっと役に立つかも！と思い参加するようになったんです」
そう語る彼女は20代の頃、どんな「ビジネス」に投資してきたのか。
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美優さんは九州地方出身。高校は県内で有名な進学校へ入学した。進学校のため、高校生でアルバイトをしている友達は少なかった。もともと美容に興味があった彼女は、親からのお小遣いでは足りないからとコンビニでのアルバイトを始める。稼いだアルバイト代は、大好きな洋服やメイク用品へ注ぎ込んだそうだ。
©Getty Images２年生になると受験を意識し始め、アルバイトを辞めて勉強に励む日々を送った。その成果が実り、第一志望だった東京の大学への推薦合格が決まる。その大学は、全国的にも名が知られている名門大学のひとつだ。
「念願のM大に推薦合格したときは本当に嬉しかったです。東京での一人暮らしは不安と楽しみが入り交じり、春から大学生という気持ちで浮かれてました（笑）春から関東へ進学する友達と『東京って毎日お祭りくらいの人なんだよね』『サークル活動とかも楽しみだね！』と妄想を膨らませてました」
無事に高校を卒業し生まれ育った故郷を離れ、３月下旬から都内で１人暮らしを始めたのだった。
大学１年生の頃は、派遣サイトに登録して単発アルバイトでお小遣い稼ぎをしていた美優さん。２年生に進級するタイミングで、自宅の最寄りから２駅離れたカフェでアルバイトを始めた。
昼はカフェ、夜は居酒屋スタイルの飲食店で、学校が休みの日は朝のシフトへ入り、授業があるときは18時からクローズの時間まで働いたそうだ。
「カフェはすごい楽しかったです。スタッフは女性が多かったんですが、いじめとか全くなくてみんなで楽しくワイワイやってましたね。年齢も近かったので美容や化粧品の話で盛り上がったり、バイト終わりに飲みに行ったり仲が良かったです」
美優さんが借金するほどのめり込んだネットワークビジネスについて知るのは、バイトで一緒の先輩がきっかけだった。アルバイトに入って半年ほどが経った頃、４歳年上の先輩（Aさん）へ化粧品について尋ねたときだったそうだ。
